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アストレイス王国

 イリスと別れた俺たちは、急いでアルトレイス王国に向かった


「リリィ、王国まではどのくらいかかるんだ?」

「もう少しで見えてきますよ。ほら!あそこです!」


 リリィが指差す方向を見てみると、そこには、とても頑丈そうな壁に囲まれた街があった

アルトレイス王国はかなり広く、軽く東京ドーム二十個分はあるだろう


「思ってたより広いな」

「当然です!アルトレイス王国はこの大陸で一番大きな街ですから!」

「楽しみだ」


 俺が、王国に入った後のことを考えていると、ミリアに声をかけられた


「リューキ、今のうちに身分証を用意しておけ」

「身分証?そんなもの持ってないぞ?」


 俺は、イデアに到着したときいきなり森にいたので、身分証を作る暇なんてなかった。一応、地球の身分証は持っているが、それじゃ駄目だろう


「そうか、なら王国に入った後らすぐに作りに行かないとな」

「手間を取らせてすまないな」

「気にするな」


俺達が、話していると、いつの間にか門の前まで来ていた。門の両端に立っていた兵士たちが俺達の所まで走ってくる


「王国に入るなら、身分証を提示してください」

「俺は身分証を持っていないが、入ることはできるか?」

「難しいな」

「そうか、わかった」


 折角ここまできたが、入れないのであれば仕方がない

俺が、これからどこに行くか考えていると、馬車の中からリリィたちが出てきた。なにやら不機嫌そうだ


「その人は私の命の恩人です。それでも通してもらえませんか?」


 リリィから物凄い殺気が放たれている。兵士たちは、リリィから放たれている殺気をまともに受けて、動けなくなっている

 そんな兵士達に、ミリアとカノンがリリィより濃密な殺気を放ちながら、剣を突きつけた


「おい貴様、王女様の言葉を無視するとは、ここで死にたいか?」


 兵士たちは顔を真っ青にして、腰を抜かしている。まぁ、これだけの殺気を浴びているのだから無理もない。俺でも一瞬固まりそうだ


「その辺にしておけ。怖がっているじゃないか」


 俺が止めに入ると、ミリアたちは渋々といった様子で剣を下ろす。リリィも殺気を抑えた


「命拾いしたな、貴様ら。リューキに感謝しておけ」


 ミリアの言葉に、兵士たちは頭を激しく縦に動かし肯定している


「それでは、私達は行きますので」


 そう言って、リリィたちは街の中に入っていく。俺は、兵士たちを気の毒に思いながらも、リリィたちに続いて街にはいった

 街は、とても活気が溢れており、沢山の人々が行き交っている。屋台もたくさんあり、とてもいいにおいが漂ってくる。そう言えば、イデアに来てから何も食べていなかったな。ここに来るまでに色々あったから忘れていた


「リリィ、腹がへったから何か食べないか?」

「良いですね!でも、王城でも食事をしてもらう予定ですので、少しだけにして下さいね?」

「わかった」


 目にはいった屋台に向かう。その屋台は地球でも馴染みのある物を売っていた。俺は、その屋台を見た瞬間、テンションが上がった


「焼き鳥か!イデアでも食べれるなんて思ってなかった!」


 そう、この屋台は焼き鳥を売っていたのだ。俺は、焼き鳥を買うために屋台の列に並んだのだが、そこで俺は、とてつもなく大きな問題にぶち当たった。

 俺、お金持って無くね?

仕方ない。ミリアにかりるか


「ミリア、すまないが金をかしてくれないか?」

「リューキは命の恩人だ。別に返さなくていいぞ?」


 ミリアはそう言って、俺に銀貨を二枚渡してくれた。ちなみに、この世界のお金の価値は


鉄貸<銅貨<銀貨<金貨<白金貨<白銀貨


 と言った感じだ。鉄貸が日本で言う十円で、銅貨が百円、銀貨が千円と言うふうに、一桁ずつ上がっていく

一人暮らしだったら、一日の食費は銅貨二枚ほどで足りる

 俺は、ミリアに約十日分の食費を渡された訳だ


「いや、絶対に返すよ」

「そうか、リューキがそこまで言うなら返してもらうことにしよう」

「そうしてくれ」


 ともかく、お金を手に入れたので、焼き鳥を買わないとな


「これで買えるだけ頼む」


 そう言って、銀貨二枚を出す


「毎度あり!銀貨二枚で二百本だ!」


 一本十円とか安すぎだろ。この店いつか潰れるんじゃないか?

まぁ、安いのは嬉しいことだが。流石にこの量を一度に食べる事は出来ないので、皆に一本ずつ渡して、残りはアイテムボックスに入れた


「それじゃあ、城に行こうか」

「まて、城より先に行くところがあるだろう」


 俺が城のほうに歩き出そうとすると、ミリアに止められた。どこか行くところなんてあったかな?


「身分証を作りに行かないといけないだろうが」


 ミリア達が呆れた様子で俺を見てくる。べつに、忘れてた訳じゃないしっ!本当だしっ!

とりあえず、身分証を作りに行かないといけない訳だが、どこで作るのだろうか

俺が、考えていると、突然後ろから服の袖を引っ張られた


「……」


 後ろを振り向くと、そこにはカノンが立っていた。カノンは、ある建物を指差していた

その建物は、盾と剣のマークが書かれてあり、沢山の武装した人たちが出入りしている。あの建物がなんなのか、なんとなくわかった気がするが、一応確認しとくか。


「あの建物は?」

「……冒険者ギルド」


 やっぱりか。俺の問いにはカノンが答えてくれた。…ってカノンが喋った!?小さな声だったが、確かにカノンが喋った。リリィとミリアも驚いた顔をしている。

 とても驚いたが、教えて貰ったので、お礼を言わないといけないな


「教えてくれてありがとうな。カノン」

「…どういたしまして」


 カノンは小さいが、とても可愛い声で返事をしてくれた

それじゃあ身分証を作る場所もわかった事だし、さっさと作って城に向かわないとな

俺達は、身分証を作るためにギルドへ向かって歩き出した

遅れてしまってごめんなさい!


今回は少し短めです



間違い箇所を訂正しました。


誤「イリス、王国まではどのくらいかかるんだ?」


正「リリィ、王国まではどのくらいかかるんだ?」





誤 イリスが指差さす方向を見てみると


正 リリィが指差さす方向を見てみると



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