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問題発生?

あけましておめでとうございます。

ゆっくりとした更新になりますが、今年も読んでいただけたら幸いです。

クリストファーがエルフリード王子から、国王宛に早馬を出すよう言われた翌日、エルフリードはユーリにアプローチを開始した。

自国より連れて来ている侍従に、ハーバリー公爵家へ贈り物を届けさせる。

これにあわてたのは、ユーミリア王国の貴族家からの使者達だった。

例によって、公爵家一家は王宮へと出かけていて不在。

屋敷には公爵家の使用人のみ。

今日も、公爵令嬢であるユーリと直接会うことも出来ないと肩を落としていた所へ、見慣れぬ服装の従者が豪華な馬車から降りてきた。

訝しげな視線を物ともせず、エントランスで来客対応をしていた家令と執事に用件を伝えた。


「カルディール王国第2王子エルフリード様より、ハーバリー公爵令嬢ユーリ様へ贈り物をお届けに参りました。」


一瞬、表情を強張らせたものの、流石は筆頭貴族家の家令と執事。

内心の動揺を顔に出さずに対応する。


「左様でございますか。隣国の王子殿下からの贈り物ですか。ですが、生憎と主人一家は本日不在でございます。」


「承知しております。現在、ユーミリア王宮へ行っていらっしゃるのでしょう?」


「ご存知でしたか。失礼しました。現在、当家へお越しになっている使者の方達もお嬢様へと贈り物をご持参になられております。ですが、お嬢様も王妃様からのご招待で王宮へと行っておりますので、お嬢様宛の贈り物はこちらでお預かりさせて頂いております。」


「それも承知しております。ユーリ嬢へこちらの品々をお渡し下さい。」


家令と従者の静かな攻防を見ていた使者達は慌てて踵を返す。

自分たちの主に、カルディール王国の王子からユーリ宛に贈り物が届けられた事を伝えるためだ。

執事は傍にいた使用人にアイコンタクトを送り、至急王宮にいるアロルドへこの事を伝えるよう合図を出すと、一人の使用人がそっとエントランスを後にする。



その頃、王宮ではギルロイとアロルドは執務へ。

王妃と王太子と公爵夫人とその子供たちは、前日同様に王妃専用の庭園でお茶会をしていた。

国王執務室で、ギルロイと共にエルフリード王子対策について話し合っていた所へ、屋敷から至急の知らせが来ている事を告げられたアロルドは眉を顰める。

ギルロイは、何か問題が発生したのかも知れないからと、執務室内に公爵家からの使者を通す許可を出す。

使者が告げた内容に、アロルドとギルロイは驚く。

まさか、こんなに早く行動を起こすとは思っていなかったからだ。

これはマズイと思ったギルロイは至急、お茶会中のミレイとセリスを執務室へ呼び、エドワード・ユーリ・ユージーン・ジェラルは王太子の私室に控えているように、近くに控えていた侍従へ指示を出す。

王宮内でエルフリードとユーリが鉢合わせしない様にだ。

ギルロイは、面倒な事になったと深い溜息をついた。

これから、執務室内にブリザードが吹きすさぶかはこれからの対応にかかっていた。


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