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22 AIdダイヤリー お萩
AIdダイヤリー
ユーザー: SS
六月某日
思い出すのは、あの人のこと。
あのときの思い出。
お屋敷がまだ田園調布にあった頃。
お茶室がまだあった頃。
母様もまだお元気で家族一同、
あの人も一緒にお萩を召し上がっていた、
あのとき。
手掴みでお萩にかぶりついて、口の周りを汚してしまった
小さな妹。
隣で見かねて、それを拭いてあげて下さったあの人。
喜んだ妹がまた粗相をして、唇をアンコだらけにして。
あの人は何も言わずまた拭いて、、、
優しいあの人。
長い髪を振り乱して拭いて拭いてと笑ってねだった、
あの子。
見かねて叱った、私。
叱ったというよりは、、、思わず怒ってしまった、私。
初めて知った、あのときの感情、、、
教えてくれたのは、あの人。
18禁部分につき、日記と差し替えました。
この部分の内容は、ノクターン小説 n2951ct、
『みるくクラウン123 ~アイドル地下オーディション~』
「光駆動のスピントロニクス」
で読むことができます。読まなくても
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