Lv06 幸せになる為の5つの基本要素
すでに時間は深夜の2時を回ってる。
「もうこんな時間ね。明日も仕事があるんだから、もう今日は寝なさい。」
「まだ大丈夫。もっと遅く寝る時もあるし。
それよりも早くこれからどうすればいいか教えてくれよ」
「ダメ。健康管理も大事なことよ。
というよりも健康な体を維持することが、幸せな人生を送る上での根幹なんだから。
その辺の説明は明日するから。」
太郎としては一刻も早くアリスから話を聞きたかったが、そう言われてしまっては仕方がないので今晩のところは素直にベッドに入ることにする。
翌朝太郎はスマホにセットしてる目覚ましが鳴る前に目が覚めた。
普段は目覚ましが鳴ってからもなかなか布団の中から出れないというのに。
これも意識が前向きになった表れなのだろうか。
いつもの身支度を済ませて仕事に向かう。
仕事中も早くアリスと話がしたいという思いで、いつもより時間が経つのが遅く感じた。
楽しみにしている予定があるだけで大分気持ちが変わるものだ。
毎日やっているゲームも楽しみにしてるが、惰性になってしまっていたのだと気付く。
帰宅してシャワーと食事を済ませると、PCを立ち上げてアリスからのレクチャーの時間が始まる。
「じゃあ早速話を聞かせてもらおうか」
「まず昨日の話の続きからね。昨日私は貴方に幸せとは何かを聞いて、結婚、子供、仕事って答えたわね」
昨日の会話を思い出す。
咄嗟に答えたのではっきりとは覚えてないが、確かにその3つを挙げたはずだ。
太郎はアリスに頷いて返事する。
「実は幸せの要素っていうのは、大体この3つに関連する内容に集約されるの。
例えば結婚と子供は、日常生活の充実、家族との触れ合い、子供は老後の安心にも繋がるわね。
仕事はお金を稼ぐ手段でもあるし、自己実現の手段でもある。
もちろん人によって、それぞれの比重は変わるし、その内容も違うわ。
仕事よりも家庭を大事にしたり、もしくはその逆だったり。
趣味も重要って人もいるわね。
家族構成が違ったり、ライフスタイルが違ったり、仕事内容ももちろん違う。
趣味だって千差万別よね。
でもそれらの内容じゃなくて、要素を取り出して考えると、実は大体似たようなものになってくるものなの」
確かに欧米の成功者なんかを考えてみても、仕事はバリバリするけれど家庭も大事にしてて、尚且つ何か趣味を持ってるっていうイメージが強い。
恐らく他の国、アジア諸国や南米だと欧米や日本とはまた家族のあり方は違うが、『家族を大事にする』という要素自体は重要ということなのだろう。
そのように考えると確かに、幸せの為の基本となる要素は、多くの人で似てくるという話にも納得できる。
「その要素を挙げていくわね。
■健康
■生活
■仕事
■人との関係
■余暇
この5つね。
もちろんそれぞれが単独であるんじゃなくて、これらはお互いに絡み合ってるわ。
例えば、いくら自分が満足の行く仕事をしたとしても、誰からも褒められない評価されないんじゃ幸せなんか感じないでしょ?」
「確かに」
「じゃあ次はそれぞれの要素について詳しく説明していくわね。
その後で、具体的にはどのような行動をしたらいいのかを考えていくわ。」