表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/8

五月蠅い

 私は、ついに、片思い欠乏症のために、一人寂しく部屋で野垂れ死んでいくのだった。

 ってのは冗談にしても、あまりにも最近恋ができない。

 こんなに長い間恋から離れたのは初めてだ。

 一ヶ月もよく我慢できたな私。

 よしよし、いいこ、いいこ。なでなで。

 がはー、きめー、自分。

 いや、でもよく考えろ。

 世界最強の片思い目指すんだろ?

 それってどういう片思い?

 アイドルの追っかけ? ストーカー?

 んーどれもしっくり来ない。もっと全米が泣くぐらいの超大作、超感動級のせつない恋だろ。

 それってどんな恋?

 ぐはぁー、わかんねー。あれだ。考えるんじゃない、感じるんだ。

 大体、恋ってやつぁ、自分でしようと思ってできるもんじゃないし……。

 ん? なんか私の口調オヤジくさくね?

 とにかくだ。

 出会いの質、量共に不足してるんだ。このままじゃ、ほんとにヤバイって。

 明日、ミカに相談してみよう。


「世界最強の片思いってどうしたらいいと思う?」

 次の日早速ミカに聞いてみた。

「はぁ? いきなり何よ。もしかして、昨日言ってた事、本気なわけ?」

「本気も本気。マジと書いて本気と読む」

「逆」

 冷たい。ミカは最近私に冷たい。

「うわ〜〜ん。ミカは彼氏できてから私のことなんてどうでもよくなったんだ。女の友情はドコに行っちゃったのよ〜〜〜〜〜」

 大げさに泣いたフリしてミカに抱きついた。

「はいはい、どうどう。よしよし」

 私はフリながら涙ぐんだ目でミカを見上げる。

 ミカは優しい目で私を見ていた。

 ミカが男だったらマジでこの時惚れた。

「ミカ〜。アイシテル〜〜」

 ミカに抱きつく力を倍増。

「ちょ、苦しいって……そうだね〜。最強の片思いかぁ。相手が最強って言うんなら……」

「なになに?」

「神様」

「かみさまー?」

「最強でしょ? 修道院のシスターとか最強の片思いじゃない?」

「えー、うーん。確かに最強だ。よし、私出家する」

 私はガッツポーズで世界に誓った。

「マジ?」

 言い出したミカが唖然としていた。

「嘘にきまってんじゃん。だいたい私神様とかあんまり興味ないんだよね」

「ほ、安心したよ。あんたのことだから、マジで変な新興宗教とかにはまりそうで怖いよ、わたしゃ」

「出会いの質量が足りないんだよ。絶対」

 昨日出した結論。

「私の近くにいる男なんてさ」

 私は教室を見渡す。

 今は、実は講義中なのだ。

 ろくなのがいない。少しましかなぁと思う男も彼女つき。どうなってんだ? いったいこの世の中は。

 タケオミと目が合う。隣にはサキさんがいた。タケオミはニッコリ微笑み返す。

 げ! なんか気まずいんだよなー。

 私は無視してまたミカの方を見る。

「だから、いつも言ってるようにさ、なんかサークルに入るとか、そしたら行動の幅が広がって出逢いも多くなるじゃない」

「そ・れ・だ」

 つい私は大声で答えてしまった。

「そこ五月蠅<<うるさ>>い!」

 講義をしていた教授に怒られてしまった。

読んでくれてありがとう。

一話の文字数1000文字前後に纏めようとすると

全然話が進まねー。

このままじゃ、100話とかいくぞ、たぶん。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ