フレッシュの価値
東名高速・御殿場IC付近 16:35
――霧雨に煙る東名高速。ガードレールを流れるようにすり抜けていくミラVAN。
ゾンビとの死闘の爪痕がまだ残るその車内は、静けさと、ある種の達成感、そして尋常ではない濃密な「匂い」に包まれていた。
後席に倒れていたシンジが、ゆっくりと目を開ける。額には割れたガラスの痕が残り、頬には擦過傷。だが、意識は確かだ。
シンジ「ウゥ……」
すず「ちょっと、あんた……大丈夫なの?」
助手席からすずが心配そうに振り返る。
その膝には、例のフレッシュ満載ポリ袋がしっかりと抱えられている。彼女のシャツとスカートの下は空虚で、車内はわずかに震える春の寒気に満ちていた。
シンジ「あぁ……まぁな。ちょっと安心したら気ぃ抜けたってだけだ。……でも、すず」
(ニヤリとしながら)「お前のパンティとブラ、マジで最高だったぜ。あの匂い、マジで……命を繋いだんだよな」
すず「ば、ばか……」
照れ混じりに吐き捨てるが、その表情はどこか満更でもない。いや、そんなわけない。ドン引きの延長線か。
シンジ「今……何時だ?」
ハンドルを握る彩香が、ルームミラー越しにちらりと後ろを見た。
彩香「16時35分。ちょうど御殿場あたりね」
シンジ「そうか……ギリギリだな。間に合うかどうか……」
何に、とは言わない。だがこのフレッシュが、どれほど高温の“時限爆弾”と化しているか――3人は無意識に知っていた。
神戸を出発してから17時間。
ポリ袋の中で熟成された爆淫香は、もはや最盛期を迎えていた。
袋の結び目からは、まるで焼酎を燗したかのような湯気にも似た淫らな気配が、ゆらゆらと揺らめいている。
彩香「ねえ、あんたさ……」
(ちょっと声を強めて)「このフレッシュの運搬報酬、100万円ってマジなわけ?」
シンジ「え、あぁ……うん。そう言われると……まぁ、そうなるな……」
彩香「そうなるな、じゃないっつーの。私たちに渡す報酬、それっぽっちで足りると思ってんの?途中で死にかけたし、あんたのせいでパンツもブラも失ったのよ?」
すず「下、スースーしてて風通し良すぎんのよ、今……」
シンジ「わ、分かってるって。だから、あっためてやるからさ?あっちのアソコもこっちのスースーも、俺が抱いて……」
彩香「マジ殺すぞ?」
シンジ「……すんません」
すず「でもさ……ほんと、この運搬、100万円じゃ完全に損だよ。あんた、命懸けでゾンビ撒いて、血まで流して、赤字って……なにやってんのよ」
シンジ「う……」
彩香「しかもね、私たちがこのフレッシュを渡そうとした相手――言ってたの。“10億円で買う”って。ねえ?それ、あんたの手元に10%でも入ったら1億円だよ?」
シンジ「じゅ、10億ぅ……?」
彼の中の計算機が急回転する。100万円と1億円の差。桁が違う。琴音が札束でヒィヒィ言う姿が一瞬脳裏に浮かんだ。
シンジ「……でもな、それやったら野崎が俺を消しに来るかもしれないんだよ。もし持ち逃げしたってバレたら……お前らも巻き込むことになる」
彩香「野崎って人、ほんとにその価値知ってんの?このフレッシュ、いくらで売ろうとしてんのよ?」
シンジ「……そこまでは知らねぇ。オレは“届けろ”って言われただけだから」
彩香「じゃあ、聞いてみなよ。その人だってさ、高く売れる方がいいに決まってるじゃん。私このフレッシュなら、15億円で買わせる自信あるわよ」
シンジ「じゅ、じゅうご……億……?」
すず「そうよ。熟成が進んで、今のこのフレッシュならそのくらいの価値はある。匂い、ここまで濃くなってるし……袋の外まで出てるわよ、フレッシュガスが」
シンジはポリ袋をまじまじと見つめた。
ビニールの結び目から、うっすらと立ち上がる陽炎のような揺らめき。
それは、淫らで、甘く、そして媚薬めいた魔の香り。
爆淫香。
その名の通り、欲望を爆発させる香りだ。
それが袋いっぱいに溜まりきり、今にも溢れようとしている。
神戸から東京まで、熟成に熟成を重ねた“黄金の時間”がこの空間に詰まっていた。
シンジ(心の声)
「……このフレッシュたちに……そんな価値があるのか……?俺は、何を運んでいたんだ……?」
車内を包む静寂。
ただ、甘く濃密な香りだけが、三人の理性を揺らしていた――。
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ここからは、
清楚系、松山弁コメンテーターなっちゃん
ピチピチ系、関西弁インフルエンサーカナちゃんの振り返り番組“なっちゃんカナちゃん”
―――――
なっちゃん
「ちょっと!めちゃくちゃ久々の投稿やんかこれぇ!
どしたんカナちゃん、もう一つの方の“のぞゆう”物語に集中しすぎてたんちゃうん?」
カナちゃん
「そうそう、あっちの“のぞみとゆうの物語”ってやつ、えらいことなっとんで。50万文字超えてるらしいわ。」
なっちゃん
「ご、50万!?え!?それってもう小説やなくて人生ちゃう!?」
カナちゃん
「ほんまやで。書き終わったら寿命2年ぐらい縮む量やで。しかもな、50万文字書いてもリアクション0で、評価が14ptしか行かんかったらしいねん。」
なっちゃん
「うっそやろ!?そんだけ書いたのに!?それ、愛媛で言うたら“一六タルトを10本食べても腹減ってる”状態やんか!」
カナちゃん
「ほんでこっちのシンジの方な、2ptやて。星一個で2ptやて。」
なっちゃん
「ぎゃははははは!!星一個で2ptて!!そら脚本家さん、心折れるわ!」
カナちゃん
「あの人今、多分“誰じゃ星一個つけたやつ?!”って紅蓮の炎を上げてるとる思うわ。」
なっちゃん
「まあでもな、うちらもそういうのわかるわ〜。何十行しゃべっても、たまに“既読スルー”みたいな時あるしな。」
カナちゃん
「せやけど地道にいこや。評価より、ちゃんと伝わっとる人がおるって信じてな。」
なっちゃん
「せやなぁ。モチベ、風前の灯やけど、それでも続けるのが“脚本の業”よな。」
―――――
カナちゃん
「それにしても今回のシーン!久々に見たけど、また爆淫香出てきたで!」
なっちゃん
「あれはアカンて!!あれの液化したやつは人の理性とか吹っ飛ばすやつやけん!」
カナちゃん
「ちょっと女性警官、首筋につけた瞬間やばかったもんな!あれ完全に“スイッチ・オン”やで!」
なっちゃん
「うんうん、あの『つけた瞬間に10分後にはベッドの中ですよ』ってすずちゃんのセリフ、あれもう事件やわ!」
カナちゃん
「いやほんまに、爆淫香は国家指定の危険物やと思うで。あんなん首筋につけたら、そりゃパトカーもゆっさゆっさ揺れるわな!」
なっちゃん
「あれ、見ててヒヤヒヤしたもん。『あんたらもう少しで職務中に逮捕される側やで!』ってツッコミ入れたくなったわ。」
カナちゃん
「パトカーの車体ゆさゆさって、あんなん東名高速の振動ちゃうからな!完全に爆淫香の副作用や!」
なっちゃん
「あれ、“車検通らんレベルの揺れ”やったわ。」
カナちゃん
「しかもシンジも最後『もう行っても良いっすかぁぁ!』って叫んどったけど、あの人ようやく冷静戻ったんかと思ったら、次の瞬間またアホなこと言い出すし。」
なっちゃん
「うんうん。あれ見てて、『お前まだ爆淫香の残り香吸うとるやろ!』って思ったわ。」
カナちゃん
「ほんま、あの車内の空気もう“甘いドブ川”みたいな匂いしてそうやもん。」
なっちゃん
「やめぇ!リアルに想像したらキツいわそれ!」
―――――
(場が落ち着いて)
なっちゃん
「さあさあ、ここでお便りコーナー行こか。」
カナちゃん
「来てるで〜!今回のテーマは『爆淫香をもし日常で使うなら?』やって。」
なっちゃん
「うわっ、危険なテーマやな。じゃあ一通目!」
(はがきを読む口調で)
なっちゃん
「“なっちゃんカナちゃんこんばんは。私は爆淫香をもし持っていたら、上司に一滴垂らしてボーナス倍にしてもらいます。香りの力で交渉成功、これぞ香運アップ!”」
カナちゃん
「うまいこと言うたな!香運アップて!けどそれ、会社の倫理委員会でクビやで。」
なっちゃん
「うん、翌日には『社内規定違反により出勤停止』やわ。爆淫香は福利厚生ちゃうんよ!」
カナちゃん
「次!“私は爆淫香を満員電車で使ってみたいです。朝から車両内がどうなるのか気になります”」
なっちゃん
「アカン!それは人類滅亡のトリガーや!」
カナちゃん
「ほんまや。朝の山手線が“桃色パニックサーカス”になるで。」
なっちゃん
「もう車掌さんが『ドア閉まります』じゃなくて『気持ちも閉めてくださーい!』て言うレベルやわ。」
カナちゃん
「最後のXコメント読むで。“爆淫香、もしアロマキャンドル化したら絶対買います。部屋が恋の巣になる予感♡”」
なっちゃん
「うわ〜ロマンチック!でもな、それ火ぃつけた瞬間に理性も蒸発するやつやけん!」
カナちゃん
「せやな。キャンドル言うより“地獄の着火剤”や。」
なっちゃん
「今日もコメントたっぷりありがとうな!脚本家さんもこれでちょっとはモチベ戻ってきたらええけん。」
カナちゃん
「ほんまそれ!次もまた投稿してや〜。のぞゆうに負けんよう、シンジ組も盛り上げてこ!」
なっちゃん
「よっしゃ!というわけで、今日も爆淫香みたいにトークが濃かったな〜!」
カナちゃん
「ほなまた次回、『なっちゃんカナちゃん』でお会いしましょ〜!」
二人
「ほな、バイバイやで〜!」




