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爆淫香追尾!緊急停車のミラVAN

新東名高速、静岡市通過。

午後3時。


ミラVANのハンドルを握るシンジの額に、じんわりと汗が滲んでいた。


シンジ(ハンドルを握りながら舌打ち)

「クソ、あと3時間で18時じゃねえか。納品期限はタイムリミットなんだよ…それまでに届けねえと、今回の任務は水の泡…」


ミラー越しにちらりと後部座席を見ると、彩香は助手席のすずと並んで、爆淫香のこもったポリ袋を抱いたまま熟睡している。


すずの長い睫毛は微かに震えており、彩香の頬はほんのり紅潮していた。袋の結び目にうずめた顔が、えも言われぬ陶酔感に包まれているようだった。


シンジ(思わずため息をつく)

「おいおい……こいつら大丈夫かよ。ずっとあの袋に顔突っ込んでるぞ。女はゾンビ化しねえからまだマシとはいえ、夢の中でも多幸感MAXなんじゃねえのか?……いやマジで、フレッシュの効き目、エグすぎだろ」


フロントのフェンダーミラーに、点滅する微かな光が映る。

最初は反射かと思った。だが数秒後、その光が着実にこちらに迫ってきているのが分かった。


シンジ(身を乗り出してミラーを覗き込む)

「……あ? なんだありゃ。ピカピカ光って……まさか、救急車か?いや違う、サイレンの音が……」


けたたましい警告音が耳をつんざいた瞬間、シンジの目が見開かれる。

ミラーに映っていたのは──明らかにパトカーだった。


ピーポーピーポー!


シンジ(運転席で狼狽しながら)

「うっそだろ!? パトカー!? マジかよ!……オレが運転するようになってから通報されたってことか!? どこの誰だ、あのサービスエリアでチクったヤツ!! オレは下着泥棒じゃねえっての!」


突然、パトカーが前に割り込むように出て、スピーカーが鳴った。


パトカー(スピーカー越しに)

「はい、運転手さーん。このまま後ろに付いてきてくださーい」


シンジ(半ギレ)

「はいじゃねえよ……なんだよこれ……逃げりゃ余計に怪しいし、大人しくしとくしかねえか……」


ミラVANの減速に合わせて、助手席のすずが目を覚ました。

その直後、後部座席の彩香もむくりと起き上がる。


彩香(寝起きで目を擦りながら)

「ちょっと……何よこれ……あんた、減速してるじゃないの!……」

すず(まだ朦朧としつつ)

「まさか……事故……?」


シンジ(やけくそ気味に)

「ちげえよ! パトカー!パトカーだよ!今まさにオレ、警察に引き寄せられてんの!」


すず(目を見開いて)

「ええっ!? や、やばいじゃん!フレッシュの山、フレッシュの香り、フレッシュの爆弾よ!?私たち、逮捕されるの!?新聞載る!?テレビ出る!?顔モザイクかかるやつ!?」


シンジ(両手で顔を覆いそうになりながら)

「うるせぇ落ち着けって!……捕まるかどうかはこの10袋の言い訳次第だ。だがこの爆淫香をまき散らすモノの正体……説明できねえ……」


一瞬、車内に沈黙が流れた。

だがシンジの脳裏に、ひとすじの悪知恵が閃いた。


シンジ(にやりとしながら)

「そうだ……こうしよう。これ全部、お前らのフレッシュってことにするんだ。で、洗濯を溜め込んだ、だらしない系女子を演じてもらう。これならサツも変に疑ってこねえ」


彩香(目を剥いて)

「は? 誰が汚ギャルよ。ふざけんな!」


すず(嫌悪感全開で)

「やだやだやだ!あたし綺麗好きなんだから!あんたが何とかしなさいよ!」


シンジ(手を合わせて懇願)

「頼む!頼むから!オレがこれの持ち主って言ったらヤバすぎだろ!?10袋の下着の山!おまけに匂いが殺人的!正直、社会的に終わる!」


彩香(ため息)

「チッ……分かったわよ。でもただじゃ済まさないからね」

すず(腕組みして)

「報酬、ひとり10万。逃げ切れたら、絶対ね」


シンジ(白目を剥きかけながら)

「なんでだよ……またカネかよ……ま、まあ、いい……いいさ。とにかく話を合わせてくれ……」


ミラVANとパトカー、非常駐車帯に停止。


パトカーが先に止まり、ハザードを点滅させている。ミラVANもすぐ後ろに滑り込んだ。

ドアが開く音と共に、制服姿の警官が降りてくる。


シンジ(振り返りながら)

「いいか?最後まで芝居、やり通せよ。今さら逃げらんねえんだから」

彩香(眉間にシワ寄せて)

「分かってるわよ……ただし、失敗したらあんたのクビ差し出してもらうから」

すず(小声で)

「ほんとに……こんなドタバタで人生終わりたくない……」


警官がゆっくりとミラVANに近づいてきた。

そして──


車内から漂う、濃密すぎる女の匂い──爆淫香──が、警官の鼻腔を直撃した。


警官(ピタリと足を止め、目を見開く)

「……なんだ、この匂いは……?」

◾️◾️◾️◾️◾️

ここからは、

清楚系、松山弁コメンテーターなっちゃん

ピチピチ系、関西弁インフルエンサーカナちゃんの振り返り番組“なっちゃんカナちゃん”


カナちゃん

はい始まりましたー!今週も「なっちゃん・カナちゃん」!

今回の話し、いきなりとんでもない展開やったな!


なっちゃん

来たねぇ~、静岡市!ほんで「爆淫香」もちゃんと出てきてるし!


カナちゃん

ええ響きしてるやんな~「爆淫香」!もうこれ、言葉の時点で公害やねんけど、公認されとるっていう(笑)


なっちゃん

せやけん、あの「好っきゃねん」さんも言うとったわい。「これは一発ある」って。もう選挙出たら「爆淫党」で通るけん!


カナちゃん

あかんあかん、またその例えや(笑)けどほんま、爆淫香って、名前のクセに芳香やからな!


なっちゃん

そこ!重要!悪臭防止法ちゃうで!?あれ、逆やけん。もはや“フレグランス過多法”とか新しく作らな!


カナちゃん

いやーでもさ、シンジが運転し始めた瞬間にパトカー登場とか…

タイミング的に完全にフラグやん!ハンドル握っただけで通報される男、それがシンジ!


なっちゃん

もうあれやろ、「パンティ党」とか書いた選挙カーで爆走してるようなもんやけん!怪しさ満点すぎて、地元の人も通報不可避!


カナちゃん

てかさ、ほんまに何の容疑で止められたん?

フレッシュ10袋はアウトなん?持ち過ぎて公害?テロ扱い?それとも「香り過ぎ罪」?


なっちゃん

もうそれ“香害罪”で検挙とか、新しい法律生まれる瞬間やわ!

でもな、よう考えたらあれ、彩香とすずがフレッシュの香りに包まれて爆睡してるだけやん?合法やん?!


カナちゃん

合法ってなに(笑)けどシンジ、策士やな。「これは彩香とすずのフレッシュで、洗濯物を溜め込んだ設定で押し通す」って…


なっちゃん

うわぁ〜もうな、言い訳が昭和やわい。「洗濯物溜めたギャル」ってどんな言い訳よ(笑)


カナちゃん

彩香ブチ切れてたもん!「そんな汚ギャルちゃうし!」って、めっちゃプライド傷ついとったで!


なっちゃん

そらそやわい!女子に対して「お前が溜めとったことにしろ」って、トイレットペーパーの芯押しつけるみたいなもんやけん!


カナちゃん

でも結局、10万円で手打ち。もうそれ完全に闇バイトの流れ(笑)


なっちゃん

シンジまた借金増えたやろ、絶対。これで「フレッシュの借金」って項目まで追加されたら、もう地獄絵図やけん!


カナちゃん

さてさて、いよいよ警官がミラVANに接近してきたところで止まったわけやけど…

あの警官、フレッシュガスで倒れるんちゃう?ゾンビ化するんちゃう?!


なっちゃん

いやー訓練で耐性つけてるとか言うてたけど、それでもあの“濃度”やけんね!?

もうあれやわい、香りの世界の「超新星爆発」やけん!


カナちゃん

ええ例えや(笑)ほんま、嗅いだら一瞬で前世まで思い出す香りやで!

「うわ、わたし貴族やった…」みたいな幻覚見るやつ!


なっちゃん

しかもな、シンジ心の声で「任務成功しても借金生活」とか、地味に切ないやつボソッと言うてたけん。

ほんまこの男、毎回オチが貧困やわ!


カナちゃん

フレッシュ密輸しても手元に何も残らへん男・シンジ。あんたの人生、ずっとセール中か!


なっちゃん

それな!人生どころか精神状態も「閉店セール」やけん!



(BGM:しっとり系)


カナちゃん

でもなっちゃん、最後ちょっとグッときたな…。


なっちゃん

うん…なんか分からんけど、あのフレッシュの匂いに包まれて、彩香とすずが寝とったシーン…妙に神秘的やったんよ。


カナちゃん

わかる。変な話やけど、「人間って、何を匂いで思い出すか」って、本能なんやなって。

あれ、何かに似てた。初恋の香水の残り香みたいな…。


なっちゃん

…うん、ほんまやね。笑ってばっかりやけど、ちょっとだけ、胸の奥がきゅってした。



カナちゃん

さぁ、ここで視聴者コメント!みんなの反応、見てみよかー!



<視聴者コメント大公開>


「シンジ運転した瞬間にパトカー来るの草」

→ カナちゃん「それもうデフォルトやで。免許証に“通報対象”って書いとる」


「爆淫香で警官ゾンビ化待ったなし」

→ なっちゃん「ゾンビがパトカー運転しとったら、もう映画やけん!」


「彩香の“そんな汚ギャルちゃうし”がリアル過ぎて泣いた」

→ カナちゃん「それや!女の尊厳を洗濯物で汚すなっちゅうねん!」


「すずの“報酬忘れないでよ”が怖かった」

→ なっちゃん「あれ契約やけん!すずちゃん、可愛い顔して詰めるとこ詰めてくるけん!」


「フレッシュエアーが芳香なら、合法やろがい!」

→ カナちゃん「正論パンチ!香害ちゃう!あれはもう“嗅覚の奇跡”やで!」


「このトーク見て涙出た。笑いすぎて」

→ なっちゃん「笑いながら泣けるって、最高の感情やけんね。ありがとうやわい!」



カナちゃん

というわけで、次回は警官のフレッシュ体験記から再開!


なっちゃん

香りに包まれて、警官は何を見る?真実か、幻か──


二人「次回も見てやぁーーっ!!」


(ジングル:♪ちゃらららっちゃ~ん「なっちゃん・カナちゃん!」)

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