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対立するシンジに、彩香とすず

新東名高速道路 浜松市引佐町付近 12:00。


空は雲ひとつない快晴。アスファルトの照り返しが車体に熱を持たせる中、銀色のミラVANは高速を滑るように走っていた。車内はエアコンが効いているはずなのに、どこか重苦しい。そう、ポリ袋10袋分のフレッシュから滲み出る“爆淫香”が、じわじわと車内に染み込んでいるのだ。


助手席の彩香が、眉をひそめながらぼそりと呟いた。


「ねぇ……ちょっとお腹空いたわ。喉も乾いたし」


後部座席のすずも、涼しげな顔でうなずく。


「そうよ。少し休憩させてよ。もし私たち倒れたら、フレッシュ運べなくなるんだから」


運転席のシンジは、サングラスを外し、目を細めてフロントガラス越しに看板を探す。


「……たしかに、オレも朝から何も食ってねえ。よし、次の浜松サービスエリアで停まれ。――で、すず。次から運転は彩香と交代だ」


「はあっ!?」彩香が即座に食ってかかる。「なんでよ! 私、ペーパードライバーなのよ?!」


シンジは腕を組み、鼻で笑うように言った。


「お前さっき、ゾンビにフレッシュ投げただろ? つまり、もう“タマ”がねえ。もし次ゾンビに囲まれたとき、すずが運転中だったらどうする? お前、運転席からフレッシュ投げられるか?」


「ちょっと待ってよ!」すずが目を見開く。「じゃあ次は私のフレッシュを投げるってわけ!?」


シンジはうなずきながら、後部座席のフレッシュ袋をポンと叩いた。


「そうだ。これは“輸送物”だからな。失ったら、任務は終了だ。ゾンビ撒くなら、お前のが一番リスクが少ない。――つまり、お前が次の弾なんだよ」


「ふざけないでよ!」すずの声が上ずる。「私、絶対イヤだから!」


シンジはニヤリと笑って、わざとらしく真顔になる。


「おぅおぅ、本当にそれでいいのか? さっきゾンビがもう少しで車に入ってきたよな? ……もしあのまま来てたら、お前、どんな目に遭ってたか、分かってるか?」


すずの顔が引きつり、ゾンビに襲われる自分を一瞬で想像してしまう。口が開きかけるが、声は出ない。


「……それを防いだのは、彩香のフレッシュだろう? 自分の身体よりパンティのほうが大事なのか?」


「……わ、分かったわよ」すずは渋々うなずく。「でも、その代わりに――50万円ちょうだいよね」


シンジの心の声:


(うっ……こいつに50万払ったら、報酬まるごと消える。だが……成功すれば借金200万が帳消しだ。まだマシか……)


「……わ、分かった。ただし、フレッシュがちゃんと役に立ったらな」


彩香が隣で口を挟む。


「このポリ袋のフレッシュ、もう相当熟成進んでるのよ。爆淫香の純度はMAX。嗅いだ男は必ずゾンビ化。囲まれたら……すず、あんたのに頼るしかないのよ?」


「やめてよ! それはもう最終手段だから!」


だが、突然彩香の表情が変わる。好奇心を含んだ目で、シンジを見つめる。


「……それにしても。なんであんたはゾンビにならないの? ウルトラ変態だから、耐性があるわけ?」


シンジは鼻で笑って答えた。


「さあな。初期のフレッシュガスから嗅ぎ続けてるからかもしれねえ。あるいは、もう人間やめてるのかもな。今ここでゾンビになって、お前らをガブッと――」


「黙れ!」彩香が鋭く叫んで、シンジの頭を思い切りはたいた。「大人しくしてなさい、変態!」


――車内の空気がさらに重くなる中、ミラVANは浜松SAの看板をくぐる。


浜松サービスエリア・駐車場。


すずが車をゆっくり停める。


「できるだけ離れたとこに停めるわよ」


「それでいい」シンジがうなずく。「……で、誰が買いに行く?」


「……って、何で私が行くのよ!?」彩香が身を乗り出して抗議した。「私、下スースーしてるのよ!? もう限界よ!」


「オレが行けば、全身に染み込んだ爆淫香を撒き散らすんだぞ? 一発で変質者だわ。だが、お前なら“ムンムン系のお姉さん”で済むだろ」


「“そんなに”ムンムンしてるってこと!? やっぱヤバいんじゃないの!」


「オレよりマシだって意味だよ。頼む、彩香」


「……報酬5万円ね」


(うわっ……今度はこっちかよ……すずにも払ったら、残金が……くそっ、また野崎に泣きつくしかねえか)


「……分かった。ただし支払いは任務完了後。今は経費しかねえんだ」


彩香は渋々ながらも財布を受け取り、睨みつけながらドアに手をかける。


「……あそこの自販機で買ってくるから。絶対ここ動かないでよ!」


「分かってるよ」シンジが軽く手を振る。


「すず、彩香が出たら助手席に。彩香、お前は戻ったら運転席な」


「アンタが運転すればいいじゃないの!」


「……もうここまでフレッシュが熟成してると、男が運転してるだけで職質されんだよ。サツの鼻は敏感なんだ」


バン!


彩香は力強くドアを閉めて、フレッシュガスを一気に放出した。


「バカッ! ドアは静かに閉めろっての! フレッシュガスが飛び散るだろうがッ!」


彩香は返事をせず、怒りに満ちた表情のまま自販機に向かって歩いて行く。


その後ろ姿には、熟成された使命感と、スースーする戦士の哀しみが漂っていた。

◾️◾️◾️◾️◾️

ここからは、

清楚系、松山弁コメンテーターなっちゃん

ピチピチ系、関西弁インフルエンサーカナちゃんの振り返り番組“なっちゃんカナちゃん”


【番組タイトル:なっちゃん・カナちゃん】

(スタジオ、ピンクのふわふわソファに並んで座る二人。背景は控えめにキラキラ光るエフェクト。BGMはやたら軽快なカフェジャズ)



カナちゃん(にっこり)「はぁい、今夜も始まりました~!トーク番組『なっちゃん・カナちゃん』。あたしが、大阪弁の可愛い系、カナちゃんです!」


なっちゃん(ふわっと微笑み)「んで、あたしが、清楚系松山弁…のはずが、テンション上がったらすぐ出ちゃう、なっちゃんやけん!」


カナちゃん「今日取り上げるんは、フレッシュ愛の織布輸送ドラマ、衝撃の“浜松SA爆淫香事件”!」


なっちゃん「爆淫香て!タイトルから香ばしすぎやろがい!」



◆まずはあの名場面から◆


カナちゃん(目を輝かせて)「いや~今回、シンジ、アホそうやのに意外と考えとるやんな!」


なっちゃん「わかるわ~!次ゾンビ来たらすずがフレッシュ投げられるように、運転は彩香と代われ言うて!」


カナちゃん(感心して)「論理的や!つい『は?』ってなるけど、ちゃんと筋通っとんねん!」


なっちゃん「なんか、脳ミソの使い方が…“屁理屈界のGPS”みたいやね。道はそれっぽいけど、結局どこ着くか分からんやつ!」



◆すずのリアクションも最高◆


カナちゃん(ケラケラ笑いながら)「すずがさ、『ちょっと!私のフレッシュ投げるん?!』って。そら嫌がるわ!」


なっちゃん(眉をひそめて)「50万要求しとったしな。あたしなら3枚に下ろしてでも値段つけるわ!」


カナちゃん「その発言が一番ホラーや!」



◆彩香の爆淫香解説◆


なっちゃん(真似口調で)「『このポリ袋のフレッシュ、もう熟成が進んでて…爆淫香の純度MAX。嗅いだ男は必ずゾンビ化』って真顔で言う彩香!」


カナちゃん(爆笑)「分析力えげつない!てか、あの子フレッシュを“放射性物質”くらいのトーンで語るよな!」


なっちゃん「レントゲン技師やないんやから!」


カナちゃん「それな!てかさ、なんでシンジだけゾンビならへんの?」


なっちゃん(即答)「アッカーマンやけん」


カナちゃん(爆笑)「おい、それ進撃の巨人やんか!“シンジ・アッカーマン”、爆誕してもたがな!」


なっちゃん「あいつ多分、初期のフレッシュ吸いすぎて“耐性持ち”になっとんよ。フレッシュ界のゴキブリ!」



◆鬼畜シンジ再び◆


カナちゃん「彩香スースーしてんのに買い出し行かせるって、ほんま鬼畜やで!」


なっちゃん「しかも、フレッシュガスが染みついてムンムン…あれはもう“歩く媚薬”やけんね」


カナちゃん「もし子供にスカートめくられたらその場でR指定!ニュースなるで!」


なっちゃん「“スースーウォーク浜松編”で全国放送や!」


カナちゃん(涙目で笑いながら)「それ、YouTubeでバズるわ!」



◆段取り男・シンジ◆


カナちゃん「彩香が出た瞬間、すず助手席に座れって。段取り良すぎやろ!」


なっちゃん「舞台監督かよ!次の照明位置まで決めてそうやけん!」


カナちゃん「彩香も5万円要求しとったし、もう報酬消えるんちゃう?」


なっちゃん「シンジの財布、もう“風の谷”やけん。空っぽで風しか吹かん!」



◆ブチギレ彩香、去る◆


カナちゃん「ドアバンッって出てって、フレッシュガス飛び散ったやん(笑)」


なっちゃん(目を閉じて香りを想像)「浜松の空気が一瞬、アダルティに染まったやろな…」


カナちゃん「“遠州の空っ風 with 淫香”。なんかロマンあるやん」



◆ラストは謎の感動風◆


なっちゃん(しみじみと)「でもなんか…あの車内、幸福の黄色いハンカチっぽくなかった?」


カナちゃん(即ツッコミ)「雰囲気だけやろ!ちっとも幸せちゃうし!しかも最後ずらっと並んどるの、黄色いパンティやし!」


なっちゃん(松山弁で)「そりゃあ、幸せの黄色いパンティやけん!」


カナちゃん(爆笑)「どんなエンディングやねん!」



◆視聴者からのリアクション紹介◆


なっちゃん「さてさて、今週も視聴者さんからの声がいっぱい届いとるけん!紹介するよ~!」


カナちゃん「よっしゃ来い!」



RN:フレッシュ初心者(神奈川県)

「彩香が言ってた“爆淫香MAX”ってフレーズ、仕事中に吹きました。弁当の唐揚げ飛びました」


カナちゃん(大笑い)「唐揚げ犠牲になっとるやん!」



RN:ゾンビになりたい(大阪府)

「シンジみたいに耐性つけるには何年かかるんですか?」


なっちゃん「10年修行しても無理やけん!あれはもう“前世の徳”の使い道ミスった結果やわ!」



RN:ムンムンの風を感じたい(愛知県)

「フレッシュの匂いがリアルに伝わってきました。こっちまで変な汗かいた!」


カナちゃん「エアコンの送風口に爆淫香仕込まれてたんちゃう?」



RN:元舞台監督(東京都)

「シンジの段取り、まさかの舞台監督より上。もう演出家にした方がええ」


なっちゃん「“愛とフレッシュと爆淫香”って劇場公演、シンジにやらせよ!」



RN:すず派(広島県)

「すず、可哀想すぎる。でも一番人間らしくて好き。50万渡してやって!」


カナちゃん「わかる~。すずが一番正論やのに、いつも巻き込まれる役や!」



RN:爆淫香を語る女(京都府)

「彩香の冷静な分析が好き。あんなに論理的にパンティの香り語れる女子、他におらん」


なっちゃん「理系女子やけん!フレッシュ物理、爆淫香化学やけん!」



カナちゃん(にっこり)「みんなメッセージありがとぉ~!」


なっちゃん(ふんわり)「来週も、笑いとちょっぴり…エロス?なトーク、お届けするけんね~!」


カナちゃん「ほなまた次回!バイバーイ!」


なっちゃん「パンティの風と共に~やけん!」


(ジングルが流れ、番組終了)

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