海の藻屑となるBMW
名古屋港第3南埠頭 8:50――。
朝霧に煙る港の一角、コンテナが無造作に積まれた倉庫の裏手に、白いミラVANがひっそりと停まっていた。車内では、すずと彩香が緊張の面持ちでシートベルトを締めていた。
「彩香、行くわよ。いい?失敗は許されないわよ」
ハンドルを握るすずの目は獲物を狙う猛禽のように鋭かった。
「うん。私…愛の織布を剥ぎ取られて、アイツに恥ずかしい所見られるのなんて絶対イヤだから!」
彩香の声は裏返っていた。羞恥と緊張が入り混じったその顔は、若干引きつっている。
「おまんら許さんぜよ、もゴメンだわ…」
すずが低く呟くと、二人で顔を見合わせ、フッと笑った。しかしその笑みはすぐに凍る。
外からドスの利いた声が響く。
「おい、何喋ってるんだ?早く行かねえか」
男Aが眉をしかめ、歩み寄ってきた。
すずは口元だけでニッと笑うと、静かにギアをローに入れた。エンジン音を響かせながら、ミラVANはゆっくりと前進する。
倉庫の影から見守る男たちの目が、ミラVANの背をじっと追っていた。彼らの不信感は、徐々に確信へと変わり始めていた。
「ここじゃないわ。もっと向こうの角よ」
すずが左折のウィンカーを出しながらつぶやく。
「本当にアイツ、いるの…? この先に…?」
彩香の声が震えていた。
「いるわよ。だって、さっきまで私、あいつに捕まってたんだから」
ミラVANは倉庫街を抜け、港とは逆方向へ向かって進んでいた。海風がフロントガラスを叩きつける中、男たちは違和感に気づいた。
「おい、変じゃねえか? 船に載せるのになんで逆に進んでるんだ…?」
「そうだな。まさかあいつら……フレッシュを盗んで逃げる気じゃねえのか?!」
男たちの顔色が変わる。焦燥が広がり、すぐに動き出す。
「追うぞ! やられる前に取り返せ!」
一方、ミラVANは一つ目の角を右折し、さらに速度を上げる。
「あ、あそこよ! 向こうの角! ほら、見て!」
すずの声に、彩香が指差した。
「あっ……アイツだ!手ぇ振ってる! シンジよ!!」
倉庫の脇に停められていた黒のBMW740が突如目を覚ましたように爆音を響かせ、ホイルスピンを巻き上げて発進! 黒煙が港に立ち込める!
「待てぇ!! 止まりやがれ!!」
「おまんら、裏切りかぁ!!」
BMWはコンクリの路面にタイヤを擦りつけながら、猛スピードでミラVANを追撃。倉庫の角を曲がった瞬間、遠くにミラVANの白いテールランプが見えた。
「来たわよ!アイツら!」
彩香が叫ぶ。
「すず、早く!!」
ミラVANがシンジのいる角へと飛び込む。シンジは必死に両腕を振っていた。
「おいっ、止まれ!! 早く!!」
後部ドアを開けたシンジは、荷台を見て絶句する。ポリ袋に詰められたフレッシュがギュウギュウに積まれており、座るスペースなど皆無。
「ちくしょう、仕方ねえっ……床に這うしかねえっ!」
呻きながら荷台に身を滑り込ませると、フレッシュの袋がシンジの上に覆いかぶさる。体中が爆淫香で満たされる。
「うおぉぉぉ……ッ! く、くるぞ!! 早く行け!!」
すずがアクセルを踏み抜く!
ミラVANが角を曲がった瞬間――!
「こっちも曲がるぞ!!」
猛追するBMWも、ドリフト気味に角へ突入!
「うぉらぁぁぁぁ!!」
しかし――!
ドリフトが膨らみすぎた!
重たい車体が路肩の防波堤を削りながら突き進み、そのまま――
ザッバーーーーン!!!!!!!!
凄まじい水しぶきを上げ、BMW740はそのまま名古屋港にダイブ!!
「おい!どうなったんだ?!」
床で袋に埋もれるシンジが怒鳴る。
「海よ! アイツら、海に落ちたわ!!」
彩香が涙声で答える。
「よし!!行け!!止まるな!! どの道でもいいから、とにかく東京へ向かえ!!」
ミラVANはそのまま名港塩見ICへ滑り込む。伊勢湾岸道へと合流し、爆淫香の詰まった荷物とともに、静かに、だが確実に東へ進み出す。
後方、海面から頭を出す男たち。
「チクショウ……裏切りやがった!!」
「ヤベェ……オレら、消されるぞ……ブローカーにバレたら……」
二人は港の冷たい海に浮かびながら、絶望の中で震えていた。
一方その頃、ミラVANの中――
「ヨシ、いい子だ。そのまま進むんだ」
シンジが袋の中から満足そうに呟く。
全身に爆淫香を浴びながら、シンジはニヤリと笑った。
その顔は……笑っていた。
東京まで、あと340キロ。
愛の織布と爆淫香を載せた、禁断のミラVANが、いま疾走する――。
(つづく)
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ここからは、
清楚系、松山弁コメンテーターなっちゃん
ピチピチ系、関西弁インフルエンサーカナちゃんの振り返り番組“なっちゃんカナちゃん”
【タイトルジングル:♪「なっちゃん・カナちゃん」~本日も爆笑オンエア中!】
なっちゃん(笑いすぎて前かがみ)
いや!今のシーン、すごかったよね!?
すごい迫力やったー! もう画面の前で、うちら口開きっぱなしやったわ!
カナちゃん(手をバンバン叩きながら)
せやせや!うち、口にポップコーン入れたまま気絶しかけたわ!
なっちゃん(急に神妙な顔)
でもさ…聞いて?彩香、いきなりよ?
「私…愛の織布を剥ぎ取られて、アイツに恥ずかしい所見られるのなんて絶対イヤだから!」って。
カナちゃん(両手バッと広げて)
ええぇぇぇーーー!? 嫁入り前の女子がそんな!!
誰が脚本書いとんねん!!(※カメラに指さし)←(※誉めてます)
なっちゃん(悩ましげに)
ほんま、もう、愛の織布までならまだしもな…その奥の“神域”まで見せんでええやん…
カナちゃん(キッパリ)
いやもう逆や逆!シンジ怒らせてんから、お尻の穴くらい見せとき!許してくれる!
現代の免罪符やで?
なっちゃん(爆笑しながらうつむく)
お尻の穴は免罪符て何やねん!!通行証かいな!!
カナちゃん
ウチもこれから失敗したらプリって見せとくわ!
なっちゃん(急に小声で)
毛は剃っときや…
カナちゃん(崩れ落ちる)
言わんでええ!!!そんな清楚な顔して爆弾落とすな!!
もうアンタ、松山の爆笑爆撃機や!
⸻
なっちゃん(ちょっと怒り顔で)
てかさ、「おまんら許さんぜよ」って言うたやろ!?
おまんらやからな!!言い方気をつけてよ!!
カナちゃん(頷きながら)
そうそう!間違えたらアカンで!「おまん○ら」って聞こえたら地上波終了や!
なっちゃん(松山弁うっすら出て)
ほんまに爆破王になるけん!!(←テンション上がってきた)
カナちゃん(大爆笑)
出た!松山弁出た!爆破王て!
何やのその異名、某バトル漫画のラスボスやん!
⸻
なっちゃん(両手でジェスチャーしながら)
でさ、シンジ載せる場所無いやん!?BMW、定員パンパン!
カナちゃん(即答)
床に寝とけシンジ!上にフレッシュ袋積んどけ!
なっちゃん(真顔で)
それ本望やろ!袋の中で終わる人生…うらやましないけど、納得はする!
⸻
カナちゃん(手を合わせて)
でた!BMW740!!
あの音!「ブオォォンッ!!」て!あれもう生き物やったよな!
なっちゃん(口尖らせて)
めちゃくちゃ速かったな!頭文字Dの世界入ってたもん!
しかも海ダイブて!
カナちゃん(手叩く)
うーわもったいなーーー!ウン千万する車やで!?
沈んだあと、海の神様が「おお…これはよいBMWじゃ…」って乗ってるでたぶん!
なっちゃん(松山弁フルスロットル)
ほんだら海底ドリフト始まるがね!!えらいこっちゃ!!
⸻
カナちゃん(落ち着きつつ)
さあ、シンジ助かったけど、問題は次回や!
すずと彩香と爆淫香に包まれて…トラになるんちゃう?
なっちゃん(即答)
なるって事やんか!!それフラグやろ!?
「豹変」の“豹”って書くんやぞ!猛獣一直線や!
カナちゃん(目見開いて)
うわ怖っ!シンジ、もう“下半身トラブル”起こしてるやん!
なっちゃん(松山弁ボンッ)
下半身猛獣園、開園しとるけん!!
カナちゃん(泣き笑い)
閉園してくれぇぇぇぇ!!!
⸻
【BGMと共に「視聴者の反応コーナー」へ】
なっちゃん(タブレット持ちながら)
ほなここで、視聴者のリアクション見ていくでー!
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ハンドルネーム:おフレッシュ様より
「愛の織布=パンティて気づいた瞬間、コーヒー吹きました。パソコン壊れました。」
カナちゃん
ごめん!でもそれはもう、愛の代償や!大事な織布と引き換えにしたMacBook!
⸻
H.N.:爆淫香推進委員会
「袋が呼吸してる演出最高でした。もはやホラーでありエロス。」
なっちゃん
袋の中から聴こえる「ふぅん…」て音、アカンやつよな!?
カナちゃん
下手したら袋、喘いでる!それもうホラー通り越して『呪袋』や!
⸻
H.N.:ドM研究会副部長
「シンジ、埋もれて怒鳴るとかMの王やん。令和のドMスタイル!」
なっちゃん
いや間違いない!令和の“叱って袋”男子、ここに爆誕!
カナちゃん
フレッシュに埋もれて怒鳴るとか、次のSM小説の表紙になるって!
⸻
H.N.:BMW海底支店長
「BMW沈むとこで泣きました。あんな贅沢な演出ある!?」
なっちゃん
ほんまやって!海に沈んだのに、品格があったよなあ…
カナちゃん
あれ海の中でオイルじゃなくて涙流しとったわ絶対!
⸻
H.N.:爆破王の弟子
「“おまんら許さんぜよ”で家族全員爆笑。母が爆破王の称号欲しがってます」
なっちゃん(爆笑)
家族巻き込んだんかい!!
カナちゃん
爆破王の血が受け継がれてる!血筋や!!
⸻
なっちゃん
ということで、次回は「シンジ、爆淫香のトラ化なるか!?地獄の密室編」でお会いしましょう!
カナちゃん
それでは皆さま…愛の織布は脱いでも心は清楚で!
なっちゃん(松山弁で)
ほなまた来週やけんの!!楽しみにしとってや!!
【♪エンディングテーマ:なっちゃん・カナちゃん~本音とパンティと爆笑と~】




