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彩香とすずの賭け

名古屋港第3南埠頭 8:45


冷たい潮風が吹きすさぶ埠頭に、どこか油と鉄の匂いが混ざる重い空気。すずを待っていた男Aと男Bが苛立ったように腕を組む。荷台には、例の“貨物”——10袋のフレッシュ。密閉されたはずのポリ袋から、ほのかに爆淫香が漏れ出し、潮の香りを凌駕して漂っていた。


男A(しかめ面で)

「おい、遅ぇじゃねえか。何してたんだ?」


すずはツカツカと歩きながら、スッとポケットに手を入れて髪をかき上げる。


すず

「ちょっと、レディがトイレに行ってただけよ。アンタたち、セクハラする気? 今からこのミラ、船に積むんでしょ。私たちでやるわ」


その言葉に、彩香が「はあ?」という顔で目を剥く。まさか自分たちで運ぶとは聞いてない。けれどすずは一歩も引かない。


男B(鼻で笑いながら)

「なんでだよ?なんでお前らがやんだ?」


すず(目を細めて、低く囁くように)

「あんたたち、知らないの? この車の中が、どれだけ淫靡な匂いに染まってるか……。男が乗ったら最後、思考飛ぶわよ? 一発で脳の中、バラ色になっちゃう。下半身の理性、全解除よ」


その言葉に、男たちは無意識にミラVANの方を見てしまう。鼻の奥に想像上の爆淫香が立ち上がり、理性を揺さぶる。袋を開けて思いっきり吸い込みたい……そんな衝動に駆られるが、時計の針は出航時刻を告げている。やばい。金が、金が動く。


男A(唇を噛みながら)

「……そうか。それもそうだな。じゃあ、お前ら、積み込み頼んだ。船の中の場所は3階のAだ。終わったら電話しろ」


すずは、にっこりと“勝ち誇った女の笑顔”を見せて答える。


すず

「了解。じゃ、行くわよ彩香」


彩香は困惑と戸惑いで固まったまま、無言で頷く。彼女にはまだ事情が見えていない。ただ、すずが焦ってる。何かが起こってる——それだけはわかる。


ミラVANの運転席にすずが滑り込み、鍵を差す。助手席に乗り込もうとした彩香は、先に置かれているポリ袋に気づく。


袋の結び目は微かに緩み、そこから“純度100%の爆淫香”が漏れ出していた。まるで女たちの秘匿された情念が、空気に化けて周囲を支配しているかのようだ。


彩香(思わず鼻を背けて)

「……相変わらず凄いわね。男なら直撃されたら死ぬって……!」


袋を抱え、車内に収まった彩香は、すずに向き直る。


彩香

「どういうことなのすず? 報酬もらったら終わりって話だったでしょ?」


すずはハンドルを握ったまま、視線を前に向けたまま呟く。


すず

「あいつよ……シンジ。アイツがここ突き止めてきたの。で、取り返すのに協力しなかったら——私とあんたのフレッシュ状態の愛の織布、剥ぎ取るって脅してきたのよ」


彩香(声が裏返る)

「はああっ!? えっ、なにそれ!? ウソでしょ? アイツ、どう見てもIQモヤシ炒めくらいしかなかったじゃん! なんでこの場所が分かったのよ!!」


すず(唇を噛みながら)

「私たちが……甘く見てたのよ。あの無職の本気を。あんなのに剥ぎ取られるなんて、死ぬよりいや……! 剥ぎ取られるって、つまり、あそこもここも全部見られるってことよ! しかもアイツ……変態よ? 口に出して言うタイプの」


彩香(震えるような声で)

「う、うそ……。想像しただけでゾッとする……。じゃ、どうすんの? このまま逃げるってわけじゃなさそうだよね?」


すず

「倉庫の角に行くの。そしたらアイツ、そこにいるから。拾って乗せる。指示通りに走るの」


彩香(声を張り上げて)

「ちょっと待って! そんなの、あの車内で私たちと爆淫香に囲まれたら……トラ放ったニワトリ小屋よ!? こっちが生き残れる保証ゼロじゃん!」


すず(目を伏せながら)

「……わかってる。でも、逃げたら剥ぎ取られる。しかも全部見られる。言いふらされる。撮られる。SNSにアップされる。そんなの絶対ムリ……!」


彩香(ゴクリと唾を飲み込む)

「……わかったわ。乗せるしかないのね。アイツが……大人しくしてるのに賭けるわ」


すずは黙って頷くと、キーを回した。


——ミラVANのエンジンが、低く唸り始める。


その車内には、女たちの運命、羞恥、そして爆淫香が渦巻いていた。

◾️◾️◾️◾️◾️

ここからは、

清楚系、松山弁コメンテーターなっちゃん

ピチピチ系、関西弁インフルエンサーカナちゃんの振り返り番組“なっちゃんカナちゃん”


~本日の放送テーマ:爆淫香に囲まれて!ミラVAN決死行~


(オープニングジングル明け)

カナちゃん(大阪弁):「さあ!今朝も始まりました、“なっちゃん・カナちゃん”!今日のテーマは、まさかの…」


なっちゃん(松山弁→大阪弁):「爆淫香ミラVANツアーやけん!あれはな、もう“香りの暴走族”やけんね!」


カナちゃん:「あれやで、すずちゃん、男らの前でよう言うたで?『レディがトイレ行ってたのよ』言うて。めっちゃ堂々!」


なっちゃん:「堂々通り越して“道後温泉の女将”か思たわ。しかも、爆淫香の話題出した瞬間や!」


カナちゃん:「おお!男Bがな、『なんでお前らがやるんや』って言うたら、すずがズドーンやで!『あの車の中がどんだけエロい匂いになってるか知らんの?!』て!!」


なっちゃん(テンション上昇→松山弁):「ほやけん!もう“鼻が暴動起こす香り”やけん!“理性の発火点”超えとるがな!」


カナちゃん:「あれな、言われた男たちの顔!みんな無言で想像の旅に出とったで?たぶん頭の中、南の島と爆乳の渦巻きとったわ!」


なっちゃん:「ほんでさ、彩香ちゃんや!ポリ袋のフレッシュ抱えて助手席入ったら、結び目から爆淫香ボボボボーンや!」


カナちゃん:「もうな、開けたら最後、“女版パンドラの箱”や!中身は愛の織布まみれ!しかも洗ってへんやつ!!」


なっちゃん(さらに上がる):「ほやけん!その匂い浴びて彩香ちゃんがビクッてなって、『これ、私もムリなやつや』みたいな顔しとったわ!女でも耐えられん爆淫香やけん!」


カナちゃん:「でや!そのあとのすずのセリフよ!!」


なっちゃん&カナちゃん同時に:「『シンジがここ突き止めて来てんのよ!協力しなかったら、愛の織布、剥ぎ取るって!!』」


なっちゃん:「はぎ…取るんかい!!昭和のエロ刑事か!!」


カナちゃん:「せや!それ聞いた彩香ちゃん、真っ青やで!『あそこもここも見られるってことよ!』って!」


なっちゃん:「全部てなによ?!○○も、○○の穴もて!!表現えぐいけど、妙にリアルすぎてアカンわ!」


カナちゃん:「ほんまや、そんなん見られたら魂まで剥がれるわ!どこの妖怪やねん、シンジ!!」


なっちゃん:「今あのミラVANの中、すずと彩香で爆淫香の煙幕まみれやで?トラの檻に焼肉投げ込んだ状態やけん!」


カナちゃん:「そうや、彩香ちゃんも言うてたやろ?『ニワトリ小屋にトラ放つようなもん』って!あれホンマ名言や!」


なっちゃん(テンション最高潮):「“理性の鍵、イグニッションON!”やけん!!」


カナちゃん:「これもうトラに最後の理性残っとるか賭けるしかないやん!SNS載せられる覚悟もしとかなアカンやん!」


なっちゃん:「これでミラVAN出発やけん!すずと彩香、もう“フレッシュエアーの玉手箱”に乗ってるようなもんや!」


カナちゃん:「開けたら浦島太郎ならぬ“浦島たろけた”なるで!」


なっちゃん:「うまいこと言うたな!…ほなここで、視聴者のコメントいこや!」



【視聴者コメントコーナー】


視聴者1:りえぴ(28)/京都府

「すず姐さんかっこよすぎ!でも爆淫香の説明で、鼻がムズムズしました!想像で鼻血出た…!」


カナちゃん:「いや、鼻血は“爆淫香あるある”や!あれ、芳香ってより武器やで!」


視聴者2:たっくん(32)/埼玉県

「彩香ちゃんの“ニワトリ小屋にトラ”発言、深夜に吹き出して嫁に怒られました…!」


なっちゃん:「ほやけん、家庭崩壊する爆笑ってやつやけん!気ぃつけて見てよ!」


視聴者3:ひなのん(25)/大阪府

「フレッシュの袋に顔突っ込むシンジ想像したら、今日の夜ご飯入らんかも…!」


カナちゃん:「うん、たぶん食欲と性欲って別物やけど、あれは“食”に勝つ“欲”やわ!」


視聴者4:カズくん(19)/神奈川県

「爆淫香って何かと思ってググりかけました。やめときます…」


なっちゃん:「正解やけん!検索したら“魂の柔道技”かけられるけんね!闇深いけん!」


視聴者5:さとこさん(35)/高知県

「爆淫香と戦う女たちに涙が出ました。私も昔、学生時代に洗ってない体操服で…あっこれは違う話!」


カナちゃん:「その体操服、もしかして愛の織布仲間ちゃうん?!」



なっちゃん:「いやあ、コメントも香り立つ勢いやけん、今日はここまで!」


カナちゃん:「このあとの展開…トラが暴れるんか?はたまた爆淫香にやられて寝るんか?乞うご期待やで!」


なっちゃん&カナちゃん:「ほなまた次回~!爆淫香にはご用心!」


(ジングルフェードアウト)

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