表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

44/101

ミラVAN始動

ソープ街の廃墟ビル。外壁はところどころ崩れ、2階の窓には割れたガラスが残っている。夜気が湿っていて、空気がべたつく。


——シンジはふらふらと事務所へ戻る。汗だくで息が荒い。既に2袋を車に積んだ彼の手には、次なる袋の重さがのしかかる。


シンジ「よし、次の袋……っと」


棚から3袋目を抱き上げた瞬間、ぷすっと袋の口元から濃厚などピンク色の空気が吹き出した。匂いが、まるでシンジの顔面を狙ったかのように直撃する。


シンジ「うほッ!オホッオホッ!おいおい、さっきの2袋とは明らかに違うぞこれ……酸っぱさが……くっ、濃ぇッ!」


彼は目をしばたたかせ、顔を背けながらも笑いをこらえきれない。


シンジ「こりゃ10代のフレッシュか……?あの地下アイドルグループのやつか?……袋に書いてある名前……いや、見るな見るな、見たら終わりだ……!でもよォ、これ売りさばいたら100万じゃ済まねぇっての!」


一瞬、シンジの目がギラつく。しかしその直後、野崎の無表情な顔が脳裏をよぎる。


シンジ「……でもバックレたら……地の果てまで追ってくるんだろ?あの野崎ってやつは……何でよりによってこんな仕事に手ェ出したんだオレはよ……」


小さく愚痴りながら、シンジはまた車へ戻る。夜風は冷たいが、背中にべっとりと張りつく汗が心地悪い。


車に到着。リアゲートを開け、3袋目と4袋目を積み込む。するとまた——


ぷすっ


どピンク空気が車内に広がり、即座に香りの濃度が跳ね上がった。


シンジ「オホッ!オホッ!ぐぅっ……たまんねえなこれ……うわ、ちょっと待て、車内、もう半分埋まってんぞ?」


荷室の奥に鎮座する4つの袋は、異なる香りを互いにぶつけ合い、空間そのものを変質させているようだった。


シンジ「たった2袋置いただけでこの濃密さ……おいおい、ここに今の10代フレッシュ2袋を追加して、さらに次だと……おい、オレ、戻ってきた時この匂いの中に入んのか……!?」


軽くよろめきつつ、シンジは再び事務所へ。


5袋目と6袋目を持ち上げた瞬間——


ぷすっ


鼻の奥に突き刺さるのは、どぎつい香水の香りと、ほのかに肉体の温もりが残るようなフェロモンの気配。


シンジ「うわ!なにこれ!これ絶対アレだろ、セクシー女優のやつだろ!いや、セクシー女優って何だよ……昔はAV女優って言ってたじゃねぇか。なんでもかんでも言論統制すんじゃねぇよ!」


独りごちながらも、嬉しそうに鼻をすんすんさせる。鼻孔が広がる音が聞こえてきそうだ。


車に戻り、ドアを開ける。すると——


シンジ「すげえ……な、なんだこの匂いは……!?10代の甘酸っぱさと、この妖艶な香水のミックス……」


どこか化学反応めいた香りが、車内の空気を変えている。


シンジ「……女神転生もビックリだぜ……これ、強いキャラだぞ。クラクラする……やべぇ、意識が持ってかれそう……!」


なんとか踏ん張り、袋を中に押し込むと、ボフッとピンク色の濃霧のような空気が舞い上がる。すぐに艶めいた香りが鼻を焼くように襲ってくる。


シンジ「まただ、また合体してやがる!この匂い、巻き込まれたら人格変わりそうだわ……!」


ふらつきながらも再び事務所へ戻り、7袋目と8袋目を持ち上げる。


ぷすっ


今度の香りは、柔らかく、どこか上品で、瑞々しい。


シンジ「ん?今度は清楚系か?こりゃ……多分女子アナのやつだろ。誰のかは知らねえけど……知りてぇ、けど見ちゃダメなんだよなぁ……もったいねぇ……!」


未練がましく袋を撫でるシンジ。だがその手をぐっと止め、車へ向かう。


7袋目、8袋目を車内に押し込む。もはや香りのレイヤーは何層にも重なり、色で例えるなら濃いマゼンタが渦を巻いているような状態だった。


残すはあと2袋。


シンジ「はぁ、はぁ……くそっ、息が上がってきた……さぁ、ラスト2袋……こいつはどうだ?」


抱きかかえた瞬間——ボフッ


漂う香りは、どぎつさと清楚さが見事に融合した、何とも形容しがたい魅力。


シンジ「うぉ……こ、これは……一番いいかもしんねぇ……清楚なのにエロいって、そんなのズルいだろ……女優のやつかなぁ。ってかさ……YUIのもあんのかよ?もしこれがそうなら……100年に一度のフレッシュって……やべ、想像だけで鼻血出そう……!」

(YUIはのぞみとゆうの物語の登場人物)


ふらふらと車まで来て、最後の袋を助手席に詰め込もうとドアを開けた。


シンジ「うわ、もうギリギリじゃん……ここに乗せたらもう何も乗せられねえぞ……ってか……な、なんなんだこの車内の匂いは!!」


サイドミラーが曇っている。車内の温度が上昇し、空気がゆらめく。


シンジ「これで東京まで……運転するのかよ……?オレ……正気保てるのかこれ……!?」


彼は最後の2袋を助手席に滑り込ませる。**ギシィ……**とサスペンションが悲鳴をあげた。


シンジ「これ……過積載じゃねえの?知らんけど」


遠くでネコがにゃあと鳴いた。


彼はハンドルに手をかける。


シンジ「ま、時間もねえしな……さっそく出発すっか」


キーを回すと、ブルルン……ゴゴゴ……ガゴッとエンジンがかかる。ボロボロのミラVANが、香りという名の濃霧を乗せて、今まさに動き出そうとしていた——


【続く】

◾️◾️◾️◾️◾️

ここからは、

清楚系、松山弁コメンテーターなっちゃん

ピチピチ系、関西弁インフルエンサーカナちゃんの振り返り番組“なっちゃんカナちゃん”


~地上波ギリギリ突入!深夜1:50の恋と汗とピンク空気トーク!~

(提供:清楚女子香水協会/どピンク空気保存同好会)



(オープニングジングル終了。BGMフェードアウト)


なっちゃん(ふわっとした巻き髪、やや顔を手で覆いながら)

「……はぁあ〜〜……」

カナちゃん(肩をすくめ、両手で大きなバツ印)

「もう、呆れすぎて、酸素足りひんわ!」


なっちゃん(目を見開いて)

「何なんよ、ほんまに!『ボフッ』とか『ぷすっ』とか、匂いが毎回出るて、脚本家どんな趣味しとんの!?」

カナちゃん(即ツッコミ)

「お風呂で屁ぇこく小学生か!」


なっちゃん(両手でガッツポーズの真似)

「しかもそれを『会心の出来』やて!めっちゃ誇らしげやけん、もう見とられんよ!」

カナちゃん(ふんぞり返って)

「脚本の机の横、芳香剤やなくてパンティ吊るしてる説あるで!」


なっちゃん(顔をしかめながら)

「『酸っぱさが濃い!』とか言うて!で、10代って当てよるけん!……絶対初犯ちゃうけんね、シンジ!」

カナちゃん(口をすぼめて)

「ニヤついてたもんな、あれ…完全にあの顔、悪意のある中年の典型やで!」



なっちゃん(真顔で)

「てかさ、車の中の空気よ!何なんよ、あのピンクのもや…」

カナちゃん(指を差して)

「兄さん!空気澱んでるで!って、ナイトヘッドやないかい!古るぅー!」

なっちゃん(吹き出して)

「ちょ、やめてや、脳内でナイトヘッド流れ出したけん!」



カナちゃん(テンション上がってきてる)

「セクシー女優袋来たで!てか、福袋みたいに言うな!」

なっちゃん(松山弁混じって)

「ほやけんて、開けたらドピンクの空気てどゆことよ!?」

カナちゃん(目を細めて)

「シンジ、絶対FANZAで毎晩ハシゴしてるな。もはやプロやろ」


なっちゃん(感心した顔)

「でもあれ、金より価値あるって言うとったわな」

カナちゃん(指を立てて)

「レアアイテム感よ!セクシー女優のフレッシュ、SSR排出かよ!」



なっちゃん(目をキラキラさせて)

「『女神転生もビックリ』て!出たで、名作タイトルボケ!」

カナちゃん(ガチトーンで)

「でも実際あの空気、最強悪魔1体召喚できる気するわ。しかも混合種。」

なっちゃん(手を合わせて)

「アリスとベルゼブブとフレッシュ足して割ったみたいな…!」



カナちゃん(目を見開いて)

「でた!女子アナ袋!もう…やめようよ、こういうアホなこと」

なっちゃん(ちょっと照れながら)

「女子アナを袋で表現するとか、職業差別やけんね!」



カナちゃん(怒りながら笑って)

「最後は女優袋!やと?そんでYUI!?出さんといて!YUIに土下座して謝って!」

なっちゃん(松山弁で熱く)

「100年に一度のフレッシュって……熟成の度合いがもう、ビンテージワインやないか!!」



カナちゃん(うつむいて肩を震わせて)

「車のミラー曇ってんのよ!あれ、絶対分泌物が発酵してる!温度上がって、空間発酵しとんねん」

なっちゃん(鼻をすするフリ)

「酒造りやん!蔵元か!」


カナちゃん(苦笑い)

「ほんでサスペンション沈んどるて!このミラVAN、もう自我芽生えそうやで」

なっちゃん(後ろを振り返る仕草)

「ドア開けた瞬間、異世界転送されそうな気ぃしたもん。峠越えられるか不安やわ…」



二人同時に

「あ〜〜バカバカしい!!」

カナちゃん(両手を振って)

「シンジ、はよ行けぇ!!あんたが止まっとる間にも、パンティ熟成進んでんねん!」

なっちゃん(震える声で)

「車内温度と湿度、酒蔵のそれやけん!もう無理ぃ!」



(コーナー:「視聴者の声、読んでみよか」)


カナちゃん(スマホ片手に)

「ほな、今日の放送後のリアクション、X(旧Twitter)から拾ってくで〜!」


なっちゃん(食い気味で)

「きとるきとる、めちゃきとるよ〜〜!1件目!」



投稿①

@pantylover443


シンジのミラVAN、クラッチより匂いで逝きそう


なっちゃん

「やめぇや!比喩がうまい!」


投稿②

@pinknohana


女神転生の召喚儀式、ドピンク空気で成立する説出てて草


カナちゃん

「もうそれでゲーム作って!」


投稿③

@idol_fresh_bot


10代のフレッシュを匂いで言い当てるシンジ、能力者やん


なっちゃん(引き気味に)

「異能バトル系か!いやいやダメダメ!」


投稿④

@shokufu_kenkyukai


我々の愛の織布研究に新たな風が吹きました。これは文化です。


カナちゃん(真顔)

「いやあんたら、マッドサイエンティスト集団やん!」



なっちゃん(にこやかに)

「いや〜、みんな呆れとるんか、楽しんどるんか、ようわからんけど…見てもうたら最後よね」

カナちゃん(手を振りながら)

「ほんまや!ここまで来たら、次回も熟成されたバカ展開、期待してまっせ!」


なっちゃん&カナちゃん(せーの)

「ほな、また来週〜!シンジ、無事で帰って来いよ〜!」


(BGM:アホっぽいエレクトロに乗せて、エンドクレジット流れる)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最後までお読みいただきありがとうございました! ブクマ・ポイント評価お願いしまします!

私の作っている他の作品もお読みください!

のぞみとゆうの物語 ~ちょっとだけ本当の甘酸っぱい恋。こんな恋ができる学生の頃に戻りたい。

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ