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2枚目ゲットなるか

舞の部屋。時計は夕方六時を示していた。


シンジはいびきをかいて寝ていた。


窓の外はすっかり暗く、街灯の光がカーテンの隙間から細く差し込んでいる。

ベッドの上に横たわっていたシンジは、不意にガチャガチャと鍵の開く音を耳にして飛び起きた。


シンジ

「や、やべっ!……舞のやつ帰ってきやがった!」


心臓が跳ね上がる。シンジは慌ててマットレスを押し上げ、狭い隙間に体を滑り込ませる。埃の匂いと暗闇に包まれながらも、呼吸を殺し耳を澄ます。


シンジ心の声

「……またここかよ。ベッドの下ってか……くそ、長い夜になりそうだぜ……」


ドアが開き、舞が帰宅する。足音が部屋に広がる。

シンジは物音ひとつ立てずに潜み、今日まで部屋の物をなるべく動かさないよう細心の注意を払っていた。だが舞の目には、どこか空気の乱れが映っていた。


「……ん?なんか……変?」


ベッドに腰を下ろし、両手をそっとシーツに置く。指先に、ほのかな温もりが残っていた。


「え……?なんで暖かいの……?」


さっきまでシンジが寝ていた痕跡。肌に残る人の温度。舞は小さく眉をひそめ、首をかしげる。


「……なんでだろ……」


しかし彼女は深く追求しない。バッグを降ろし、部屋着に着替える。

シンジはベッドの下で脂汗を拭い、喉を鳴らす。


シンジ心の声

「あぁ……今、絶対バレたと思った……!危なかった……」


部屋にテレビの音が響く。舞はコンビニの袋を広げ、プラスチック容器をカチャリと開ける。フォークでパスタを口に運ぶ。


シンジ心の声

「……あぁ……腹減った……!パスタ……いい匂いすぎるだろ……」


胃袋が空洞を訴える。だが目の前に食べ物があっても手を伸ばせない。

フレッシュゲット業務の期限は明日。舞のフレッシュを二枚揃え、野崎に渡さねばならない。だが、明日舞の部屋から出られない可能性がある事を考えると、実質、今日が最後のチャンスだった。


シンジ心の声

「……今日だ。舞がシャワーを浴びてる間に……もう一枚フレッシュを手に入れる。そして、もしあの鍵の回すやつが刺さってたら……そのままズラかってやる……」


舞は今朝セットして出来上がっている洗濯機の前に行く。

そして彼女は洗濯物を取り出して畳み始める。タオル、シャツ、靴下――手際よく重ねていく。だが、ふと手が止まった。


「あれ……?パンティ……ない……」


洗濯カゴに入れたはずの一枚が、どこを探しても見当たらない。眉間にしわが寄る。


「確かに、入れたのに……どうして?」


ベッドの下。シンジはポケットの中で、そのパンティを握りしめていた。指先に布の感触を確かめる。


シンジ心の声

「ククッ……まさか今そのパンティが、俺の手の中にあるとは夢にも思わねえだろ……。お前の宝物はここにあるんだよ……フレッシュ状態でな……」


暗闇でニヤつく口元。息を潜めながらも、内心では勝利の高揚が渦を巻く。

◾️◾️◾️◾️◾️

ここからは、

清楚系、松山弁コメンテーターなっちゃん

ピチピチ系、関西弁インフルエンサーカナちゃんの振り返り番組“なっちゃんカナちゃん”


なっちゃん

「はいみなさんこんばんは〜、始まりました“なっちゃんカナちゃん”!いやぁ……今日のシーンは、もうドキドキしたわ〜!舞ちゃん帰って来た瞬間やけんね!」


カナちゃん

「ほんまそれ!志村ーーっ!って叫びたなったで!シンジ、寝とったんやろ?いびきかいてんのに“ガチャガチャ”って鍵の音した瞬間、飛び起きるって……アホすぎひん?」


なっちゃん

「ほいで慌ててベッドの下に滑り込むんやけど、あの“またここかよ”って……いや、またここやろ!もうシンジの定位置やん!」


カナちゃん

「ほんで舞ちゃんがベッド座った瞬間よ。“あれ?あったかい”って……そらそうや!ついさっきまでおっさんが寝とったんやから!」


なっちゃん

「志村けんのコント並みにバレそうなんよ。ベッド下で汗だくだくでさ、“あぁ今絶対バレた”言いながら、まだセーフとか……見よるこっちは心臓止まるわ!」


カナちゃん

「そんでパスタ食べ始めた舞ちゃんに、“腹減った〜”言うてるシンジ!いや、声に出とるやん!あんたの任務パンティやろ?なんでパスタで揺らいどんの!」


なっちゃん

「しかもさ、“今日が最後のチャンスだ”とかミッション気取りで言いよるけど、やっとることパンティ泥棒やけんね!」


カナちゃん

「ほんまよ!で、舞ちゃんが“パンティない”言うた瞬間!あれはドキッとしたで……でもシンジ、ベッド下でポッケに握りしめてニヤニヤしとるんやろ?」


なっちゃん

「そうそう、“お前の宝物はここにあるんだよ”って……いやそれ宝物返せや!何を誇らしげに握っとんの!」


カナちゃん

「ほんまシンジ観念せぇ!舞ちゃんもう気づきかけてるやん。“確かに入れたのに”って、探しよる顔、用心深いでぇ〜!」


なっちゃん

「これ次、シャワー浴びよったらシンジ動くんかね?ほやけど今度は完全にバレるパターンやろ。寝とる間にサムターン戻されとるで!」


カナちゃん

「志村ーーーっ!ってまた叫ぶ準備しとこか!」


なっちゃん

「ほんまに!」


(観客メール・Xコメントコーナー)


カナちゃん

「ここで視聴者さんからのお便り紹介しましょ!」


なっちゃん

「はーい!まずはがき。“愛媛県のマイさん”から。『シンジって、なんかアホやけど憎めないですよね。ベッドの下に隠れてる時の必死さ、笑いながらも応援しちゃいます』……いや、応援するんや!」


カナちゃん

「いやいや、マイさん、それ応援したらあかんやろ!でも気持ちはわかる。あの必死さ、ちょっと犬っぽいねんな」


なっちゃん

「次はXのポスト。“#シンジ隠れすぎ”ってタグで……『あのベッド下、もうシンジ専用ルームになっとるやん』やって!いや、ほんまやね」


カナちゃん

「しかもリプに『もう布団カバーじゃなくて“シンジカバー”に改名』って!センスあるわ〜!」


なっちゃん

「おもろいねぇ。お次。“東京都のリカさん”から。『舞ちゃんがベッドに座ったときに、シンジがドキドキしてるの伝わってきて、自分も一緒に緊張しました』……わかる!舞ちゃんの指先が布触った瞬間のあの空気!」


カナちゃん

「ほら、こっちも手に汗やったわ!ドキドキしすぎてパスタの匂いまで感じたもん」


なっちゃん

「Xからもう一つ。“#パンティどこいった”トレンド入りしてるんよ!コメントで『舞ちゃん、それシンジがポッケに入れとる』って全国の人が突っ込みまくり!」


カナちゃん

「いやもう完全に視聴者総ツッコミやん!ほんま笑うわ!」


なっちゃん

「いやぁ、次回はどうなるんやろねぇ……シンジが動くんか、それとも舞ちゃんに見つかるんか!わたしたちも最後まで見届けよるけん!」


カナちゃん

「次も一緒に叫びましょ!志村ーーーっ!ってな!」


なっちゃん

「ほいじゃ、今日はこの辺で!」

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