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気付かぬ舞、やり過ごす一夜

舞の部屋。


けたたましく目覚ましが鳴る。

マットレスの上で寝ていた舞が、もそもそと動き出す。


シンジの心の声が暗闇に震える。

「うおぉぉっ!いきなり圧かけんな舞っ…!く、苦しいって!心臓潰れる!」


舞はまだ半分寝ぼけているのか、なかなかベッドから降りようとしない。


「ちょ、ちょっ…!ほんとに窒息するって!どーせ乗るなら…いっそ直で乗ってくれよ!あぁぁ…!」


ようやく舞は体を起こし、ベッドから降りる。マットレスの下に押し潰されていたシンジの胸に、かすかな解放感が走る。

舞の新しい一日が始まった。


部屋のテレビから音が流れ出す。朝のニュース番組だろう。

シンジはその何気ない生活音にさえ、妙な興奮を覚える。


「はぁ…舞、オレがここに潜んどるなんて気づいてないんだろうな…もし気づかれとったら、今頃オレはとっくに豚箱の中だし…!」


舞はキッチンに立ち、朝食を作り始める。パンが焼ける香ばしい匂いが、マットレスの下にいるシンジの鼻孔まで届く。

焼けたパンの香りに胃袋が反応する。


「く、くそっ…腹減った…」


その瞬間――


ギュルルルル~~ッ。


シンジの腹が鳴り響いた。

同時に、舞が食べていた皿とフォークの音がピタリと止まる。


「や、やべぇっ…!今の…聞こえたか…?」


舞はキョロキョロと部屋を見回す。

しかし、マットレスの下で息を潜めるシンジにまで視線は届かない。


しばらくして、舞は何事もなかったかのように朝食を続ける。


「…あ、あぶねえ…心臓飛び出すかと思ったぜ…」


安堵の息と共に、再び漂ってくる朝食の香り。だがそれは、シンジの空腹をさらに刺激した。


「だ、駄目だ…また腹が鳴ったら完全に怪しまれる…どうするオレ…」


シンジは思い出す。

ポケットに隠し持っているものを。

昨夜こっそり盗んだ舞のフレッシュ――未洗濯のパンティ。


「そうだ…これがあったじゃねぇか…」


震える手で取り出すと、まるで危険な遊びのようにそれを鼻へ押し当てる。

むせ返るほどの芳香が鼻腔を刺激する。


「ぐぅぅっ…た、たまんねえっ…!これで…食欲は抑えられる…でも、性欲が…!クククッ…!」


シンジの下腹部が、抗いがたいほど硬直していく。


その上では、舞が淡々と出社の準備をしていた。

パジャマを脱ぎ捨てる布ずれの音が、マットレスの下の男の耳をさらに苛む。


「お、おい…今…どういう状況だ舞…!?見たい…見た過ぎるぞ…!」


舞は脱いだパジャマを洗濯機に入れ、スタートボタンを押す。

ピッピッと電子音が響き、水流の音が部屋を満たす。


「そうか…舞は毎朝、洗濯するんだな…ってことはだ…夜脱いだフレッシュは、朝まではフレッシュ状態…ま、毎日がそうとは限らねえかもしれねえが…くくくっ…」


舞はやがて支度を終え、出社していった。

ドアの開閉音が響き、部屋は再び静寂に包まれる。


「よし…行ったな…?ようやく…この棺桶みたいな地獄から出られる…!」


シンジは重たいマットレスをずらす。

差し込んできた朝の太陽光が、彼の目を容赦なく射抜いた。


「ま、眩しぃぃ…!」

◾️◾️◾️◾️◾️

ここからは、

清楚系、松山弁コメンテーターなっちゃん

ピチピチ系、関西弁インフルエンサーカナちゃんの振り返り番組“なっちゃんカナちゃん”


なっちゃん「はい始まりました“なっちゃんカナちゃん”!今日も例のアレ、舞ちゃんの部屋のシーンやけん!」


カナちゃん「いやもう、シンジやばいって!あんな狭いとこ潜り込んどる時点で命懸けやん!舞ちゃんが寝返りするたびに“心臓潰れる〜!”って、ほんま潰れるで!」


なっちゃん「窒息するんやったら、せめて直で乗ってくれって、何言いよんよシンジ!爆笑してもうたわ!」


カナちゃん「しかもお腹鳴らすん早すぎるねん!舞ちゃんのパンの香りでギュルルル〜って!そらバレるやろ!わたしテレビの前で『終わった!捕まる!』って叫んでたもん!」


なっちゃん「いやほんまハラハラしたわ。舞ちゃん、フォーク置いて耳すましよったやん。シンジ終わったと思たもん」


カナちゃん「そっからの、“まだバレてない…!”って安堵する顔よ。あれシンジにとっては褒美やで!舞ちゃん気づけって!いや気づかんといてって!どっちやねん!」


なっちゃん「ほじゃけんシンジ褒美やろ!!喜べや!って突っ込みたくなるんよ。舞ちゃんの生活音聞いとるだけで興奮しとるんやもん。変態やけんど、もう笑えてしゃーないわ」


カナちゃん「ほんまに!で、出してきたのパンティやで!?食欲抑えるために?どんな理屈やねん!」


なっちゃん「視聴者のみんなも気になっとるやろなあ。ほな、ここで届いとるお便り読んでみるけん!」


カナちゃん「きたきた、はがきコーナー!」


なっちゃん「ラジオネーム“北の岬のトド”さんから。『パン焼ける匂いと腹の音で終わったと思ったけど、まさかパンティで救われるとは…。シンジ、あんたすごい』」


カナちゃん「救われてへんねん!余計にアウトになっとるからな!でもわかる、その発想がシンジの真骨頂や」


なっちゃん「次はXから。“#シンジ生きろ”のタグで“舞ちゃんの洗濯機の音が、シンジの心臓の鼓動にシンクロしてて震えた”」


カナちゃん「わかるわー!あの“ピッピッ”のタイミング、妙にリアルでドキッとしたもん!」


なっちゃん「お次は“腹鳴った瞬間、口にパン押し込んでごまかせばええやんって思た”」


カナちゃん「いやいや!マットレスの下からどうやってパンもぎ取んねん!ホラーやろ!」


なっちゃん「続いて“パンティ取り出すとこ、声出して笑った。けどちょっと羨ましいと思ってしまった自分が嫌だ”」


カナちゃん「わかる!わかるで!ド変態やけど、なんか妙に必死で応援したなるやんな!」


なっちゃん「ほじゃけん視聴者の愛され方も異常なんよ。『もう舞に捕まってもええけん、最後に笑わせてくれ』ってコメントもあったわ」


カナちゃん「ほんまや、シンジの終わり方気になりすぎるもん。あのマットレスから朝日浴びて“まぶしぃぃ!”って、めっちゃ爽やかに出てきとるしな!」


なっちゃん「いやそれな!脱出シーンなのに青春ドラマみたいになっとるんよ!」


カナちゃん「視聴者全員が爆笑しながらハラハラして、褒美やろ!喜べや!って叫んどる番組、なかなかないで」


なっちゃん「次回どうなるんか、わしらも一緒に震えながら楽しもうや!」


カナちゃん「ほな今日はこのへんで!みんなも“#シンジ褒美やろ”でコメント待っとるで〜!」


なっちゃん「またね〜!」

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