第二関門突破
舞のレディースマンション1F。時刻は21時50分。
夜の静寂に包まれたエントランスの片隅、薄暗い照明の影に溶け込むようにして、シンジはコンクリートの窪みに身を潜めていた。顔には真剣な色。軽口を叩くいつもの調子は完全に消えている。
シンジ(心の声)
考えろ…よく考えろ、オレ。
無策で9階に突っ込んでも玉砕するだけだ。
舞の部屋に「安全」に入る方法…だ。パチスロのリーチ目より真剣に考えろ。これは一撃勝負。外したら一発退場や…。
額から汗がつっと伝う。じっとしてるだけで、時間の重さがずっしりとのしかかる。時計の針が音もなく動く中、シンジの脳内はフル回転していた。
やがて…
シンジ(声に出して)
よし…これしかねぇ。
ひとつ深く息を吐き、立ち上がったシンジはゆっくりとエレベーターのボタンを押す。ピンという軽快な音とともに、金属製のドアが開く。その中に乗り込む男の背中には、やたら目立つ「Amazon」のロゴの段ボール箱。
押された「9」のボタンが赤く灯る。エレベーターがゆっくりと上昇を始めると、シンジは箱を胸元に抱え直す。
シンジ(心の声)
上がってく。905号室。舞の部屋。
ここまで来たらもう引き返せねぇ。
このシナリオが成功するか、警察に連行されてエンディングを迎えるか…。
神のみぞ知る…ってやつだ。
チーン、という音と共に9階に到着。静かに開くドア。そのまま何事もなかったかのようにシンジは廊下へと足を踏み出す。周囲は物音ひとつない。
まるで映画のワンシーンのように、慎重に、しかし堂々とした足取りで、シンジは905号室へ向かう。
部屋の前に立ち、深く息を吸って——インターホンを押す。
ピンポーン……と無機質な電子音が、静かな廊下に響き渡る。
舞(インターホン越しの声)
はい。
シンジ(落ち着いた声で)
アマゾンでーす。
舞
え…?私、何も頼んでないですけど…
シンジ(自然体で)
え?星野舞さんで合ってますよね?
舞
…はい。
シンジ
こちら、星野舞さん宛のお届け物なんですけどね。配送表にもちゃんと書いてあります。
一瞬の沈黙の後、舞の声が変わる。
舞
………はい、少しお待ちください。
その一言を聞いた瞬間、シンジの表情がピリッと締まる。彼は即座にドア前から離れ、廊下の端の死角にまわり、そこに空の段ボールを置く。そして自分の姿は完全に舞の視界から消えるように物陰に潜む。
静寂。そして、数分の沈黙。
やがて、カチャリ…とドアがゆっくりと開く。
スウェット姿の舞が、首を傾げながら廊下に顔を出す。
舞
…え?誰もいないじゃん。何なの…
さらに一歩外に出ると、目線の先に見慣れた段ボール箱がぽつんと置かれているのを発見する。
舞
ちょっと…何であんなとこに置いてんの?
着替えるのに時間かかったけど、待っててくれてもいいじゃん…。
ぶつぶつ言いながら、その段ボールへと向かう舞。その隙に、シンジは一気にドアの隙間をすり抜け、905号室へ侵入する。
シンジ(小声で)
よし……入った。
だが、安心する間もなく、すぐに焦りが襲う。
シンジ(心の声)
どこかに…どっかに隠れねえと!
このまま舞が戻ってきたら、鉢合わせ不可避!オレはもう人生詰む!
キッチンの裏?ムリ。風呂?即バレる。クローゼット——開けてみたが、荷物がぎっしり詰まっていて入る隙間などない。
シンジ(小声で)
くっそ…マジか…!どこや!どこに隠れんだよオレは!
時間がない。舞が段ボールの異変に気づくのは時間の問題だ。
ベランダ…?寒空の下で一夜を明かす覚悟か?無理だ、そもそもスペースが狭い。
焦るシンジの視線が、ベッドに向かう。
シンジ(心の声)
…ベッド……マットレスの下…!
ベッドフレームに手をかけ、マットレスを持ち上げると、なんとか人一人が横になれる隙間があるのを発見。
シンジ(小声で)
ここだ…ここしかねぇ!!
シンジは躊躇なくマットレスの下に滑り込み、できるだけ音を立てず、そっとマットレスを元の位置に戻す。
狭い。暗い。木のきしむ音、舞の足音、そして遠くのテレビの音が微かに聞こえる。
明かりは、ベッドフレームの隙間から細く差し込んでいるだけ。
舞(部屋の外)
……何これ。空っぽじゃん。変なの…。
ゆっくりと舞の足音が近づく。905号室へ戻ってくる。ドアの音、鍵の音、そしてドアが閉じられる音。
シンジの脳内で警報が鳴り響く。
シンジ(心の声)
やっべぇえええ!!
あと5秒遅れてたら…完全アウトやったわ……!
でも……とりあえず、ここなら……見つからねえはず……!
息を殺すシンジ。頭上には、舞がいる。まさに「同じ部屋にいる」状態。
ベッドの下からは舞の足音も、ベッドのきしみもリアルに伝わる。
シンジの目が慣れ、ベッドフレームの細い隙間から覗くと、舞がスマホを見ながらリビングへ向かう様子がぼんやりと見える。
シンジ(心の声)
はは……こええ…マジで生きた心地しねぇ……。
でも……成功したんだ。とりあえず、今んとこはな……
ごくりと喉を鳴らすシンジ。汗が、背中をつたって流れる。
まだ始まったばかりだった——この「地獄のかくれんぼ」は。
(次回へつづく)
◾️◾️◾️◾️◾️
ここからは、
清楚系、松山弁コメンテーターなっちゃん
ピチピチ系、関西弁インフルエンサーカナちゃんの振り返り番組“なっちゃんカナちゃん”
(♪OPジングル:「なっちゃん・カナちゃん!」の掛け声がテンポよく響く)
カナちゃん(ノリノリ)
さあ今夜もやってきましたー!『なっちゃん・カナちゃん』のアフタートークタイムやで〜!
なっちゃん(ウキウキ)
も〜今夜のドラマ、もう爆笑もんやったわ〜。…あ、いや笑ろたらアカンねんけど、シンジの作戦がもう、アホの極み!
カナちゃん
ほんまやで!あの窪みにひっそり隠れて「考えろ…」言うてたけど、なんかもうアレやん、脳のギア空回りしてる顔やったな!
なっちゃん(ふわっと松山弁まじり始める)
ほやけん!パチスロの出目より真剣な顔で「よし、これしかねぇ」とか言うとったけど、そもそも“これ”がアカンやろって(笑)
カナちゃん
いや〜Amazonの段ボール作戦、確かに見た目はそれっぽかったよ?
いかにも「ウーバーもやってます」なフリー配達員スタイルやってん。
なっちゃん
舞ちゃん、警戒しつつも出てきたやん?
声だけやのに、可愛さ溢れてもうてた!
カナちゃん
やばかったな。あの「はい…?」って一言で、視聴者10万人恋に落ちた説あるで
なっちゃん(テンション高まり松山弁バリバリ)
あの声だけでスピンオフ作れる勢いやけん!ほんでから、あのシンジの怪しすぎる受け答えよ!
カナちゃん(爆笑)
「星野舞さんですよね?」て!あれはあかん!
なりすまし度、高性能AI超えてたわ!
なっちゃん
ほんであの、死角に隠れて荷物置いとくスタイル。Amazonちゃう、「あやマン」やんもう!
カナちゃん
なっちゃんそれは言いすぎや!(爆笑)
けど舞ちゃんが段ボール見つけた時のセリフ、めっちゃリアルやったな〜
なっちゃん(舞ちゃん風に真似して)
「え、なんであんなとこに置いてんの?待っててくれたらいいのに」って…
これ、舞ちゃんの性格の良さがにじみ出てたわ〜!
カナちゃん
ほんでからや!シンジ、侵入成功したあとがヤバい!
風呂→クローゼット→ベランダ→そして最終手段!マットレス下!!
なっちゃん
出たー!ギリギリchop!!
B'z流れたよなあの瞬間!
カナちゃん
志村けんの「後ろ後ろー!」のテンションで叫びそうなったわ!
舞ちゃんが戻ってきた瞬間、視聴者全員ヒヤ汗よ!
なっちゃん
ほんでベッド下って!
シンジ、何モグラやねん!パンティ狩るために土に還る勢いやったやん!
カナちゃん(真面目風に)
いやでもさ、マジで演出めっちゃレベル高かったわ。
照明の陰影といい、音の緊張感といい…
なっちゃん(急にしっとり)
ちょっとシンジ、やるときゃやる男なんよなぁ…(でも盗みに来てるけど)
カナちゃん(爆笑)
褒めてええんかそれ!
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【なっちゃん:視聴者コメントコーナー】
なっちゃん
ほなここからは視聴者のみんなの反応、見ていこや〜!
(コメントボード登場)
カナちゃん(読み上げ)
「舞ちゃんの“はい”だけで癒やされた…声優ですか?」
→これは分かる!声の破壊力、愛の織布より破壊力ある!
なっちゃん
「シンジ、マットレス下の住人おめでとう」って(笑)
→やめぇや、もう住民票出したろか思ったわ!
カナちゃん
「舞ちゃんの部屋がオシャレすぎてそっちに目が行く」
→ほんまそれ!フレッシュ干す場所も美的センス!
なっちゃん
「窪みで考えるシンジ、まるで哲学者」って
→あんなに浅い哲学ある!?“パンティは存在か現象か”みたいな問い立ててたで
カナちゃん
「段ボール作戦、来月のハロウィンで真似します」
→絶対捕まるやつやそれ!シンジの再来や!
なっちゃん
「舞ちゃん、ほんまに何も頼んでないAmazon開けたの女神すぎ」
→うんうん、そういうとこやねん。好きになるわけやん。
カナちゃん
「フレッシュ目前で息潜めるシンジ、青春か犯罪か」
→この物語、境界線の上ダンスしてるわ!
なっちゃん(笑いながら)
コメントがみんなの脳内パンティフィルター越しで届いてくるんよ〜!
カナちゃん(ツッコミ風に)
どんなフィルターやねんそれ!!
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なっちゃん(締め)
ということで、今回はここまでやけん!
次回はついに…あのマットレス下からシンジは出られるのか!?
舞ちゃんとのバトル勃発なるか!?
愛の織布はどうなるんか!?注目してな〜!
カナちゃん(きらきら笑顔で)
また観てや〜!『なっちゃん・カナちゃん』でした!
なっちゃん&カナちゃん
ばいばーい!!
(♪EDジングル)




