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未亡人の怒り 守った尊厳

暗いベッドルームの空気が、さらに生ぬるく淀んでいく。

シンジの心臓は破裂寸前だった。


未亡人は、ベッドに横たわるシンジににじり寄ると、そのバスローブに手をかけた。

それはまるで、獲物の皮を剥ぐ狩人のような、ねっとりとした動作だった。


未亡人「ほら、脱いでちょうだい…。遠慮しないで…」


シンジは全身を強張らせ、気づかれないように肩をすくめ、肘を閉じ、必死にバスローブを押さえる。

心の中で絶叫していた。


シンジ(心の声)

や、やめてくれ!いや、やめてください!!


未亡人の手は、粘りつくようにバスローブを引っ張る。

シンジの指先がギュッと生地に食い込み、必死の抵抗を見せた。


未亡人は小首を傾げ、いたずらっぽく微笑んだ。


未亡人「あなたの方から来てもいいのよ?そうする?」


顔面蒼白のシンジは、引きつった笑顔を引き攣らせながら答えた。


シンジ「は、はい!そうするっすから!だ、だから!大人しく、いや、そこで待ってて欲しいっす!!」


未亡人は「ふふふ」と含み笑いをして、再びベッドに体を沈めた。


未亡人「分かったわぁ。可愛い坊や」


シンジ(心の声)

が、頑張れオレ…。あ、ありなちゃん。横にいるのはありなちゃんだ!


シンジは目をぎゅうっと強く瞑った。

脳内に、FANZAで何十回も再生したお気に入り、橋本ありなちゃんの姿を必死に呼び出す。

透明感のある肌、可愛らしい笑顔、あの甘い声…。

それだけを頼りに、今この地獄を乗り越えようとした。


シンジ(心の声)

…だ、ダメだ…。どんなに考えても、ナニはSOFTのままだ…。

SOFTどころか、液状化してんじゃねえのか…?


未亡人は、薄暗がりの中でシンジを見つめ、妖艶な声を囁いた。


未亡人「ふふふ…。私が、元気にしてあげようかしら?」


シンジは飛び上がるほどビクつき、手のひらにびっしりと汗をかきながら叫んだ。


シンジ「い、いや!とんでもねえっす!奥さんは、そこで、そ、そこでお待ちくださいっす!!」


シンジ(心の声)

冗談じゃねえ!!触られたら終わりだ!!

想像してしまう所だった!!


全身にぶわっと鳥肌が立ち、寒気が背中を駆け上がる。

シンジはさらに妄想を必死で巡らせた。


シンジ(心の声)

ありなちゃん…ありなちゃん…うんぱいちゃん…うんぱいちゃん…!


だが、どんなに必死にありなちゃんを思い浮かべても、ナニはピクリとも反応しない。

いや、逆に。

バブルスライムみたいに、ぶよぶよと液状化しているような気すらした。


未亡人は、シンジの様子に徐々に眉をひそめた。


未亡人「あんた、もしかして……無理なんじゃないの?悦ばせてくれるって、言ったんじゃなかったの?」


シンジ(心の声)

や、ヤバい!!勘づかれたか?!

でもオレだって頑張ってんだって!!硬化剤でも注入してくれよ!!

でも、でも!!あのオバハンと肌を合わせるなんて、どう考えても無理だろ!!


極限のストレスに、胃液が喉まで込み上げてくる。

酸っぱいものを必死に飲み込もうとするが、耐えきれない。


シンジ「うっぷ、ちょ、ちょっと待ってくれ、いや、ぐだざい……!」


未亡人は、その場でバッと上体を起こした。

ベッドがギシギシと悲鳴を上げる。


未亡人「あんたやっぱり、そうなのね!!不能なのね!!」

「こんな竿立たず、いや役立たずをよこしやがって!!」

「いくら払ったと思ってんのよ!!ふざけんなクソが!!!」


怒り狂った未亡人は、ベッドの脇にあったスマホを乱暴に掴み取り、どこかに電話をかけ始めた。


シンジ(心の声)

うぅ…。見えちまった…。

オバハンの醜い肉弾…。ドロドロに溶けたロウソクみたいな、見るも無惨な体を…。


シンジはベッドの下に転がり落ち、頭を抱え込んだ。

吐き気に耐えながら、唸るように震える。


未亡人は、電話の向こうの男に向かって怒鳴り散らしていた。


未亡人「ふざけんなよコラァァ!!」

「こんなクソみてぇな男送り込みやがって!!」

「悦ばせるどころか、竿も立たねえじゃねぇかよ!!!」

「金返せやコラァァ!!一銭残らずだよ、分かったか!!!」

「なぁにが経験豊富だ、クソにもならねえんだよ!!!」

「二度と顔見せんな!!潰すぞオラァァ!!」


耳を劈く怒声。

シンジの背筋に、冷たい汗がつうっと流れ落ちる。


シンジ(心の声)

終わった。罰金50万円…。どうやって払うんだ…。


けれど。

それでも、どこかで。

心の底からほっとしていた。


シンジ(心の声)

でもいい…。オレは、自分の尊厳を守った…。

人間としての尊厳を…。


怒り狂った未亡人の罵声を背中に浴びながら、

シンジは抜け殻のように動かず、ただ小刻みに震え続けた。

◾️◾️◾️◾️◾️

ここからは、

清楚系、松山弁コメンテーターなっちゃん

ピチピチ系、関西弁インフルエンサーカナちゃんの振り返り番組“なっちゃんカナちゃん”


【タイトル】

『なっちゃん・カナちゃん特別編:未亡人の部屋!シンジよ、青春取り戻せるんか?!』


(ジングル終了後)


なっちゃん「どーもー!清楚系インフルエンサーの、なっちゃんですぅ!」

カナちゃん「そしてそして〜、可愛い系コメンテイター、カナちゃんでっす!今日も暴走するでぇ!」


なっちゃん「いやー、今日のドラマ、見たみんな、どやった?ヤバない?!」

カナちゃん「シンジ、どないするん?!って、テレビの前で叫んでもたわ!」


なっちゃん「うちも叫んだ!青春を取り戻す発言って、あんな昭和の香りぷんぷんするセリフ、今聞くと思わんかった!」

カナちゃん「ほんまやで!あれ平成も令和も通り越して、昭和直送便やん!」


なっちゃん「シンジ、じんましん出るんちゃうかって思たわ!あの状況、絶対皮膚反応起こしてる!」

カナちゃん「しかもやで?ベッドにおったオバハンが、官能的要素0.0パーセントやねん!!」


なっちゃん「うちら、ありなちゃんとうんぱいちゃんで見たかったわ!!天と地ほどの差やろ!!」

カナちゃん「マットレス、沈む沈む!(笑)どないやねん、質量えぐいで!」


なっちゃん「誰か洗面器持ってきたってや!あの状況、洗面器なかったら耐えられん!!」

カナちゃん「お母さん持ってきたれや!(爆笑)」


なっちゃん「でたでた、時間稼ぎ作戦な?暗くするオバハン!」

カナちゃん「いや!ムードの問題ちゃうからな!!明るさで誤魔化せるレベルちゃうんよ!!」


なっちゃん「セイウチの群れに普通に溶け込めるやろあれ!自然界やったら違和感ゼロやわ!」

カナちゃん「シンジも覚悟決めてベッドインしてたけどな、あれジョンレノンとオノヨーコみたいに抱き合ったら、全然平和ちゃうからな!」


なっちゃん「あかん、崖っぷちシンジ、見てられんかった…!」


(盛り上がりながら)


カナちゃん「でやで?オバハンがシンジのバスローブに手かけた瞬間!」

なっちゃん「小林邦昭vsタイガーマスクやん!!あのスリリングな感じ!」

カナちゃん「脱いでちょうだいって?脱がせたがるなぁ!(笑)」


なっちゃん「てか、こんなベッドシーンを堂々と放送できる時代きたん?!」

カナちゃん「いや、こんなんベッドシーンちゃう!!官能ゼロやから放送できてるだけや!!(爆笑)」


なっちゃん「ほんま、FANZAでありなちゃん妄想しだすシンジな!」

カナちゃん「最終手段やん!でも、ありなちゃんとオバハン、ポートフォリオ正反対!!(笑)」


なっちゃん「ポートフォリオとか言わんといて!!めちゃめちゃ真逆やし!(爆笑)」

カナちゃん「ナニが液状化するって、南海トラフ来たか思たわ!」


なっちゃん「あのタイミングで硬化剤注入して欲しかったわ!(笑)ずっとカチカチなるけどな!(爆笑)」

カナちゃん「オバハンもな、元気にしたろかって、アプローチが土砂崩れレベルやったな」


なっちゃん「ほんで、オバハンに気づかれた瞬間、オームの目赤なったみたいな演出入ってた!(爆笑)」

カナちゃん「オームの怒り、大地の怒り。シンジ、誰にも止められんかったなぁ…」


なっちゃん「オバハン、ガバッと起きたら、溶けたロウソクのかたちになってたやん!」

カナちゃん「うわー!シンジよう耐えたわ!きっつー!ブヨブヨやってもう!」


なっちゃん「報酬30万やったらしいけど、オバハンに100万くらい払っとったらしいな(笑)」

カナちゃん「それくらいもらわな割りに合わんわ!査定したおっさんも、腹括ったやろな!(笑)」


なっちゃん「シンジ、泣きながらベッド下に落ちてんねん…硫黄島から生還した兵士みたいな顔してたわ…!」


(BGMちょっと静かに)


カナちゃん「はいっ、ここからは〜、視聴者のみんなの声、大公開タイム〜!」

なっちゃん「みんなもヤバい思ったやろ?!コメント、めっちゃ来とるんよ!!」


カナちゃん「まずはこれ!」

(視聴者コメント)

『シンジがんばった!でも、もう引退してええ!(涙)』


なっちゃん「わかるー!あれ耐えた時点で、国民栄誉賞あげてもええ!」

カナちゃん「ほんまに!よう頑張った!次!」


(視聴者コメント)

『マットレス、吸い込まれてった瞬間、笑い死にしそうやった(笑)』


なっちゃん「うちも、口からコーヒー吹きそうになったわ!!(笑)」

カナちゃん「吸い込まれ具合、ブラックホール並みやったで!!」


(視聴者コメント)

『うんぱいちゃん出したら勝てるって思ったシンジ、可愛い(笑)』


なっちゃん「うん!うち、あそこでシンジの人間らしさに泣きそうなった!!(笑)」

カナちゃん「もう、うんぱい召喚とか、FANZA界の必殺技やん!!(爆笑)」


(視聴者コメント)

『硬化剤注入は草しか生えないwww』


なっちゃん「硬化剤言うたん、うちらやからな!(笑)ほんまシンジ、耐久レースのマシンやったもん!」

カナちゃん「でも耐えきれんかった!(爆笑)」


(視聴者コメント)

『オームの怒りの再現度高すぎて震えた』


なっちゃん「あれ、演出神やったな!!目がカッて赤なる瞬間、うち松山弁で叫んだもん!」

カナちゃん「なっちゃん、いきなり『赤なったぁぁぁ!!』って叫んでたからな!(笑)」


(視聴者コメント)

『ありなちゃんバージョンで見たかった泣』


なっちゃん「うちも!ありなちゃんが言うたら、もう国宝級シーンなるわ!」

カナちゃん「シンジ、おつかれ!そして、次回作にも期待しとるでぇぇぇ!!」


(ジングル入り、次回予告へ)

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