泥濘の誘いと小さな一歩
「泥濘日記」を読んでから、私の毎日はちょっと変わった。過去のミユキが友達と一緒に泥んこ遊びを楽しんでたことが頭から離れなくて、私も誰かと一緒に泥にまみれて笑い合いたいって思うようになった。でも、学校で「泥んこ遊びって楽しいよね?」って聞いても、友達は「汚い!」とか「気持ち悪い!」って笑うだけ。私にはその気持ちが分からないよ。泥水が靴に染み込んで「グチュグチュ」って音がするのも、服がびしょびしょになって重くなるのも、全部が最高なのに。
週末、私はいつものようにユニフォームに着替えた。白い半袖体操服にえんじ色のジャージ、ブルマ、長ズボン、紅白帽子。ハイソックスと紐靴を履いて、庭でくるっと一回転すると、「泥んこ少女ミユキ、参上!」ってつぶやいてニヤッとする。今日は「泥濘日記」に書いてあった「友達と一緒なら、どんな泥濘も楽園になるよ」を試してみたい気分。自転車に乗って、近所の小川の水遊びスポットに向かった。夏になると、近所の子たちが水着で遊んでる場所だよ。私は水着じゃなくてユニフォームだけど、びしょびしょになるのが楽しみで仕方ない。
小川に着くと、数人の子たちが水辺で遊んでた。バケツで水をかけ合ったり、石を投げて跳ねさせたりしてる。私は自転車を木に立てかけて、そっと近づいた。いつもなら一人で泥濘に飛び込むけど、今日はちょっと違う。「一緒に遊べるかな?」ってドキドキしながら、一人の女の子に声をかけてみた。サキちゃんっていう、クラスで明るくて優しい子だよ。
「ねえ、サキちゃん。小川で遊ぶの楽しいよね。私も一緒にいい?」って聞いてみると、サキちゃんは「うん、いいよ!ミユキちゃんも水遊びするの?」って笑ってくれた。私は「うん、でも私、ちょっと変わった遊び方が好きで…」って言いながら、小川の脇にある泥濘に目をやった。サキちゃんが「え、泥?」って不思議そうな顔をしたけど、私は「見ててね!」って言って、勢いよく泥濘に飛び込んだ。
「ズブッ!」と靴が泥に沈むと、冷たい泥水が靴の中に染み込んでくる。ハイソックスが足首からふくらはぎまで茶色に染まって、びしょびしょになる感触がたまらない。ジャージの長ズボンが泥に浸かって、膝までべっとり茶色に染まる。走り回ると、泥がピチャピチャ跳ねて、ジャージの袖や裾に茶色の模様が広がる。「気持ちいい!」って叫びながら転んでみると、泥が柔らかく私を受け止めて、全身に絡みついてくる。ジャージをめくると、半袖体操服の裾がうっすら茶色に染まってて、ショーツにも泥水が染み込んで冷たい感触が広がる。
サキちゃんが「ええっ、ミユキちゃん、泥だらけ!」って驚いてるけど、私は笑いながら「これが私の好きな遊びなんだよ!サキちゃんもやってみる?」って誘ってみた。サキちゃんは水着で素足のまま、「うーん、汚れちゃうし…」って少し引いてるみたい。でも、目がキラキラしてて、ちょっと興味ありそうな感じがした。私はバケツで泥水をすくって、「ほら、頭からかぶると楽しいよ!」って自分にかけてみた。髪から滴る泥水が顔を伝って、「じゃりじゃり」って土の粒が口に入ってくる。紅白帽子に泥を擦り付けると、白と赤が茶色一色になって、なんだか誇らしい気分だ。
サキちゃんが「うわっ、すごい!」って笑いながら近づいてきたから、「ちょっとだけでもいいよ。足だけでも泥に入ってみて!」って言ってみた。サキちゃんは水着のまま、恐る恐る泥濘の端に素足を踏み入れた。「ズブッ」って音がすると、「うわ、冷たい!気持ち悪い!」って言いながらも、笑ってる。私は「そのグチュグチュする感じがいいんだよ!」って言って、サキちゃんの横で泥を跳ね上げてみた。泥水がサキちゃんの足に少しつくと、「きゃっ!」って叫んでたけど、すぐに「なんか変な感じ…でも面白いかも」ってつぶやいた。
一緒に泥濘で遊ぶなんて初めてで、私はテンションが上がっちゃって、服の中に泥水を流し込んでみた。ジャージの襟元から冷たい水が半袖体操服を伝って流れ落ちて、ショーツやスリーマまでびしょびしょになる。服の中で泥水が動く感触がくすぐったくて、「サキちゃん、これ気持ちいいよ!」って笑う。サキちゃんは「ミユキちゃん、すごいね…」って呆れた顔だけど、だんだん楽しそうに見えてきた。
深いところで泳いでみると、泥が体を包み込んで、まるで浮いてるみたい。サキちゃんに「泳ぐと最高だよ!」って言うと、「私はここでいいや」って浅いところで足をバシャバシャしてる。でも、私が泥の中で泳ぐのを見て、「ちょっとだけなら…」って腰まで入ってきた。「うわ、重い!」って言いながらも、サキちゃんが笑ってるのを見て、私の胸が温かくなった。泥濘日記のミユキが友達と笑い合ったみたいに、私もサキちゃんと一緒に泥んこを楽しめてる!
遊びながら尿意を感じたけど、「サキちゃんがいるし…」って一瞬我慢しようかと思った。でも、「どうせ泥だらけだし、いつも通りでいいよね」って思って、そのままおもらししちゃった。暖かいおしっこがショーツから流れ出て、泥水と混ざりながら靴の中に溜まっていく。歩くたびに「グチュグチュ」って音がして、泥の音と少し違う響きがドキドキする。ハイソックスがさらに濡れて、ふくらはぎまでびしょびしょになってるのが分かる。サキちゃんには気づかれないように、そっと笑みを浮かべた。
全身泥んこになって満足した私は、サキちゃんと一緒に浅瀬で泥を落とした。サキちゃんは「ミユキちゃん、ほんと泥好きだね!」って笑ってて、私は「うん、大好き!また一緒に遊ぼうね」って言った。サキちゃんが「うーん、またなら…ちょっとだけならいいかな」って答えてくれて、私は心の中でガッツポーズだよ。茶色に染まったユニフォームのまま自転車に乗って帰ると、風が冷たくて泥の匂いが漂ってくる。サキちゃんの足が泥濘に触れたことが、私の小さな勝利みたいで嬉しい。
家に着いてシャワーを浴びて、洗濯をしながら「泥濘日記」を開いた。「友達と泥濘で遊ぶと、楽しさが倍になるよ」って書いてあって、私はニヤッと笑った。サキちゃんはまだ泥んこに慣れてないけど、いつか一緒に全身泥だらけで笑い合える日が来るかもしれない。次のページには、「新しい泥濘を見つけたら、友達を連れて行きたいな」って書いてあって、私は次の冒険を考える。「サキちゃんをどこに連れて行こうかな?」って、ワクワクが止まらないよ。