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ディバイン・セイバー ~ゲーム開始時点で既に死んでいる盗賊Aだけど、ヒロイン達だけは不幸にさせない~  作者: 岸野 遙
第四章・第一話 盗賊はレベル1じゃなくなったんだけど、強敵ひしめく武闘大会は一筋縄ではいかない
146/234

136 二回戦の対戦表が発表されたんだけど、相手が三馬鹿なら特に心配する必要はない

● 三章六話、愛の試練の概要


 ハルトとセーナが愛の神殿に赴くが、神殿の入り口はない。

 謎の呪文を二人で唱え、ハルトが愛を叫ぶことで入り口が現れた。ついでにセーナがキレた。


 神殿内部では動物顔やハニワの妖精達が、パンツをお題にしたミニゲームを仕掛けてくる。

 ハルトとセーナの愛の力でこれらをクリアし、二人は快進撃を続けた。身代わりの指輪は何個か砕け散った。


 途中で特別なアイテムを入手しつつ、神殿の最奥であらわれたボス。

 ハルトがセーナへの想いを告げ、二人の愛の力でボスを撃破。試練を無事にクリアした。


 クリア後、ボスが実は愛の大精霊であったと明かされ驚愕するセーナ。だが協力の要請は断る。

 試練で使った光り輝くパンツや動物たちが被っていたパンツ、各種素材などをもらって二人は神殿を後にする。


 愛の試練をクリアしたので、セーナの好感度は劇的に下がっているはず。

 そう思いつつも、ハルトはそれには触れず、馬の背に二人で揺られながらフェイルアードへと帰るのであった。



――愛の試練も終わり、今話からフェイルアードでの武闘大会再開です!

 ここからは冒険成分増量! どうぞお楽しみに。


 暑い日差しと熱い声援が、等しく舞台に降り注ぐ。

 今この場所に並んでいるのは、一回戦の勝者と一部シード、あわせて十六名。

 それぞれの意思と思惑を胸に、貴賓席を向き整列している。


 開会式と予選から数えて、四日目。今日は二回戦の組み合わせ発表と、前半の四試合が行われる。

 トーナメントのはずが、二回戦の対戦相手はまだ不明なのだ。

 低い確率ではあるが、対戦相手によっては非常にまずい事にもなりかねない。

 オレとしても気が抜けないが……これに関しては、どうにもならんからなぁ。

 運が悪くないことを願うばかりだ。


 何人か、できれば当たりたくない相手は居るね。

 特にガンゼイオー(ハゲ)だけはほんとまじご勘弁ください。いや、ほんとお願いします、神様女神様ミリリア様!

 具体的な確率とか計算するとフラグっぽいので、出来るだけ平常心でいよう。うむ。


 と祈ってみたが、スタッフの説明によれば、内部的にはトーナメント表は初日の抽選の時点で確定しているらしい。

 開会式の時みたいに再度くじを引いたりするわけではなく、公表されてないだけで二回戦の相手もその後の組み合わせも決定済み。


 今日これから公開されるのは、二回戦の対戦表のみ。

 二回戦の全試合終了後、明日の夕方に三回戦以降の全トーナメント表の発表という予定だ。


 既に決定していると発表されている以上、選手の勝ち残った状況に応じて対戦表変えるとかは、ないはず。

……ないよね?

 ゲーム的に考えると、ありそうな気もするが。

 でも逆に、ゲームの時だと最初から全トーナメント表が公開されていたからなぁ。どちらにせよないと思いたい。

 もしあっても、どうせ分からないんだけどね。




「一回戦を勝ち抜いた選手の皆さま、並びに熱き戦いを心待ちにする観客の皆さま!


 大変お待たせ致しました。

 それではこれより、第二回戦の対戦発表を行います!」


 スタッフのアナウンスに、湧き上がる観客達。

 大仰な仕草で示された壁に、大きな布に書かれた対戦表が掲示される。

 それと同時に、並んでいるオレ達の前にも選手用の対戦表が貼り出されました。


 さて、オレの試合は――



『第七試合 サントス VS ハルト』


……え、オレの対戦相手って三馬鹿(サントス)なの!?



 と、とりあえず他はどうだ?


 アズサは第五試合で、対戦相手は第三シードのカイリ=ミスリードという選手。

 シードだからレベルは高いだろうなぁ。

 そもそもアズサのレベルも知らないし、勝てるかは正直予想がつかない。


 あと、ハゲことガンゼイオーは第二試合らしい。

 相手はローダイとかいう人、ご愁傷様です。


 他は知った名はないし、特に目を引くものもないかな。

 第五試合(アズサ)の他は第一、第四、第八試合がシード選手の出場で、第八試合の選手表示が『(開催国推薦枠)』のままになっているくらいか。



「兄上」


 隣に居たアズサが、こちらを向き小声で話しかけてくる。


「アズサか。お互い明日の試合みたいだな」

「はい、そのようでおりますね。

 残念ながら、第二試合でも相まみえること叶いませんでしたが。

 拙者と兄上が互いに勝ち上がれば良いこと、まずは次の試合を頑張りましょう」

「お前、まだ言ってんのか……こりないなぁ」


 オレとしては、対戦相手がアズサにならなくてとても安心だよ。

 ガンゼイオー程じゃないが、アズサと戦うのも出来れば御免こうむりたいとこだったからな。


「ふふふ、もちろんでおりますよ。

 拙者の相手はシードとのこと、相手にとって不足ございません」


 確かシード選手って、レベル30前後だったよな。

 不足ないというか、レベルとしては結構負けてない? 大丈夫?


「兄上の方は、いかがですか?」

「オレの相手は、三馬鹿……もとい、サントスだからなぁ」


 あいつ、決勝トーナメントに出れるほど強かったの?

 しかも一回戦も勝ち抜いてるとか、ゲームより強くなってるの?


「ご存じでおりますか?」

「勇者オスティンの、学園時代の同学年だな。

 一度酒場で絡まれたことはあったが、まさか決勝トーナメントに出て一回戦突破してたとはなぁ」


 弱かった、はずなんだけど。

 正直、戦士で弱かったってことくらいしか記憶にないので、詳細が分からないんだよな。

 ああ、実家が貴族だから、初期装備だけは高級なんだったっけか。


 男キャラだし、3人一緒でないと加入しないし、よほど奇特な縛りプレイでもない限り仲間にする事はないです。

 というか、加入するのは魔剣士限定、初期のパーティ人数は4人まで、ターシャが固定で入るから空きが3枠ない、そのため序盤は仲間にできないという罠付き。

 ある程度進んでからしか仲間にできず、男キャラで、当然だがメイデンやサブヒロインより弱い。

 普通にプレイしていたら、使う人なんて居るの?というレベルであります、はい。



 所詮はすっごい脇役の男キャラだしな。

 あんまり気にしなくても、たぶん楽勝だろ!




……フラグ?


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― 新着の感想 ―
[一言] 更新乙 さっそくフラグ乱立してるwww 愛のパンツの出番か!? (試合中取り出し相手の目の前で履けば一瞬だけ動きが止まる、呆れる?)
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