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ディバイン・セイバー ~ゲーム開始時点で既に死んでいる盗賊Aだけど、ヒロイン達だけは不幸にさせない~  作者: 岸野 遙
第三章・第六話 ぱんつは好きなんだけど、脱いでくれたらそれはそれで素晴らしいじゃない
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121 二人目のパンツの妖精は女性声なんだけど、伸びきったトランクス一枚しか履いてない

ご愛読感謝の一週間連続更新、開催中です☆


※2024/9/1 ふんのびた→伸びきった に変更(ご指摘ありがとうございました)

 試練の部屋を後にして、神殿の廊下をセーナと二人で静かに進む。

 第一の試練の部屋とそこまでの通路が白かったのに対し、第二の試練部屋とそこまでの通路はピンク。

 美少女のパンツを彷彿させるような、淡いピンクである。

 縁のレースも少し花柄などが多くなり、万国旗風パンツもちょっと幼いとか可愛い系に寄っている。芸……もとい愛が細かい。


 いまいち試練を突破した実感が湧かないので、首を傾げつつ。

 うーん、しかし実感が湧かないというか、第一の試練でキャラを選択した記憶がないんだが。

 でもまぁ、オレが試練の問題間違えるわけはないし、寝ててもクリアできるっちゃぁクリアできるよなぁ。

 状況を考えれば、時間無制限とはいかないし。クリアしたってんなら、細かいことはいいか?


 そんなことを思いながら歩き、やがて通路の先にあらわれた扉を開く。

 第二の試練が行われるピンクの部屋へと、オレ達は足を踏み入れたのだ。



「……ども」


 部屋の中で待ち構えていたのは、第二の試練の試験官ともいうべき存在。

 二人目の、パンツの妖精だ。


「S、死んだ?」


 彼女は短い挨拶の後、一人目のパンツの妖精Sの安否を尋ねてきた。

 彼の身を心配しているのか、それともクリアを疑っているのか。その端的な口調からは、感情をうかがい知ることはできない。


「いや、死んでないと思うが。とりあえずクリアしたはずだよ?」

「……そ」


 さぞかし興味なさげに、無感情に。

 虎顔のパンツの妖精は、一文字だけ言葉を発して頷いた。



 そう。何も隠さぬ二人目のパンツの妖精は、そのまんま頭部だけ虎のワータイガーである。


 鍛え抜かれた肉体に、ゴムの伸びきったピンクのトランクスを履き。

 筋肉質で引き締まった貧乳ムキムキボディで、上半身はまさかの裸。

 顔はタイガーマ●クもびっくりの虎そのものである。


 そんな、寝起きのプロレスラーみたいな外見の彼女は、パンツの妖精三人衆のダウナー担当、名をパンツの妖精Mという。

 ちなみに言うまでもないことだけど、当然の作法として虎の頭に上からパンツ被って両耳出してます。当然の作法として。


「第二試練、受けるの」

「ああ、もちろんだ!」


「面倒だから、やめて?」

「やめないよ!」


 無気力な彼女と、定番のやりとりをかわすオレ。第二のフラグゲットです。

 そんなオレの服の裾を、セーナが控えめに引っ張った。


「あの……ハルトさん?」

「ん、どうしたんだセーナ」


 オレに問いつつ、視線は困惑気味に虎顔のパンツの妖精に向けるセーナ。


「あの方は、女性なんですか?」

「声は女性だなぁ。

 中身は、妖精だからよくわからんが」


 ちなみに、後半で出てくるサブヒロインの一人と同じ声優さんです。

 無駄にかわいらしい声なのが残念すぎる。


「あの人……ひと?

 あの方、あの、上半身裸なんですが……?」


 確かに、女性声のキャラで、ムキムキだが女性的と言えなくもない見た目ではある。

 だが、考えて欲しい。


 パンツの妖精Mの上半身裸は、是か否か?


 筋肉に性別はない派、女性の裸という事実があれば興奮できる派、貧乳に女性扱いは無用派、虎可愛い愛でたい派など、名だたる派閥が名乗りをあげては消えていく群雄割拠の時代。

 当時、掲示板のスレッドを瞬く間に消化した、とてつもなくどうでもいい話題である。


 そんな在りし日の思い出にひたってほっこりしつつ、オレはセーナの肩を叩いて優しく説明した。


「セーナ。

 虎が裸なのは、当たり前だと思わないか?」

「いえ、あの。人型ですから、一応ひとっぽい分類ですよね?」

「妖精だから、ひとじゃないよ!」


 声だけは無駄に可愛いけれど、外見はアレで、中身はソレである。

 パンツの妖精に、常識をあてはめてはならない。


 彼ら・彼女らは、そこにあるがままを受け入れた方がいいのだ。

 深く考えるとドツボだしね!



「……はあ。

 また、ハルトさんの病気が再発しましたか」

「オレの病気って何!?」



答え:えろげ病


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― 新着の感想 ―
[一言] 「ふんのびた」って方言なのかな? すごく伸びたって意味だと思うけど。
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