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ディバイン・セイバー ~ゲーム開始時点で既に死んでいる盗賊Aだけど、ヒロイン達だけは不幸にさせない~  作者: 岸野 遙
第三章・第六話 ぱんつは好きなんだけど、脱いでくれたらそれはそれで素晴らしいじゃない
130/234

120 他のパンツの匂いを嗅いだ記憶がないんだけど、試練は終わっていてパンツの妖精は息をしていない

 祝・50万PV & 5万ユニークアクセス!!


 皆様の声援のおかげで、ここまでやってこれました。自分的に大記録達成です!

 感謝をこめて、およそ一週間連続更新です!


※2024/9/1 ふんのびた、についてパンツの妖精による説明を追加


    - - -



  ~ 前回までのあらすじ ~


ぱんつの「匂いを嗅いで持ち主を当ててください」


とうぞく「嗅いでもメッセージ出なきゃわかんない! 最高です!」


そうりょ「この、どへんたーい!」


ゆびわ 「ぱりぃん」


 第一の試練は、パンツの匂いを嗅いで持ち主を当てなければならない。

 その名も『どきどき☆ あの子のパンツの匂い当てゲーム』であった。


 パンツを嗅いだ時に出るはずの、匂いについて説明したメッセージ。

 それが出なくてうろたえるオレだったが、そんな窮地を救ったのはいつも微笑を絶やさず美しくも尊い、最愛の僧侶・セーナであった。


 セーナの握る鉄のメイスが唸りを上げると、パンツの入った小袋達がばったばったとなぎ倒され。

 最後には、立ちはだかるパンツの妖精をメイスで一刀両断。


 全てを打ち倒したセーナは満面の笑みで振り返ると、にこっと笑ってメイスを振り上げた。

 さあ、あとはあなただけです。



――そこでオレは、目が覚めたのだった。



「……えーっと、何があったんだっけ?」

「あ、ハルトさん。気が付かれましたか?」


 その声に顔を向ければ、少し離れたところにセーナが座っていた。


「愛の試練、無事に突破おめでとうございます」

「えっ」


 セーナの言葉に部屋の中を見回せば、パンツの妖精が床に倒れていて、部屋の奥には開いた扉があった。


「ふっ、ふんのびたパンツのゴムのように、やられたパンツの妖精Sは、床にのびてるのだわん……ふんのびた、パンツのゴムのように……」


 なんか呟きが聞こえた気がしたが、それはまぁ空耳ということでいい。


「ちなみに、ふんのびたとはゴムがよれよれで伸びきった状態のことだわん……

 がくっ」


 あれ、パンツの匂い当てはどうなったんだっけ……?


「ハルトさん、あまりの激闘に倒れてしまわれて。

 私、心配したんですからね?」


 少し距離が離れたまま、言葉だけ投げかけてくるセーナ。


「なんだか、何かを忘れているような気がするんだが――はて?」

「そっ、それは気のせいです。

 朝から強行軍でしたし、魔剣士に刺されたり心配事があったりと、ちょっと疲れが出てしまわれたのでしょう!」


 なんだか焦ったように心配してくれるセーナに、わずかに疑問を感じつつも起き上がる。


 よくわからんが、少し頭が痛むなぁ。

 でもまぁ、動けないことはないか。


「えっと、試練は突破したんだよな?」

「はい、そうです。

 ですから早く先へ進みましょう、ハルトさん」


 さあ早くと急かしてくるセーナに背を押され、Tの字になって床に伸びているパンツの妖精を跨ぎ、部屋の奥へ向かう。


 扉の前までくると、セーナがオレの手を取って引っ張った。


「明日の試合のためにも、あまり長い時間はかけられませんよね。

 この調子で頑張りましょうね、ハルトさん!」

「あ、ああ。

 そうだな、セーナがやる気になってくれたんだし、次も頑張ろう」


 よくわからんが、セーナの必死な笑顔に引かれて、オレもやる気を出す。


 よし、全然記憶にないけれど、第一の試練は突破したみたいだ。

 よくわかんないけど、この調子で次も頑張るぞ!




 手を引くセーナの姿を見た時。

 ふいに、なぜか、副音声でセーナの低い声が耳に届いた気がした。



『ハルトさんに私のパンツの匂いを嗅がれるなんて……責任とっていただく他にありません。


 ハルトさん?

 命を失うのと、記憶を失うの。

 どちらがよろしいか、御選びいただけますか?』



 オレは、なぜか冷たい汗が流れる背中を気にしないようにして、セーナと共に第一の試練の部屋を後にしたのだった……


かいだひと「ひっ、ま、まてセーナ、話せばわかる、落ち着け、落ち着け……!」


かがれたひと「うふふ、落ち着いていますのでご心配なさらないで下さいませハルトさん」


かいだひと「な なにをする きさまらー!」




その後、かがれたひとは『ほかのぱんつをかいだひと』にクラスチェンジを果たしたのだった

(自分の分を含め、全10枚)


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