119 パンツの匂いを嗅いだんだけど、持ち主に対応するメッセージが表示されない
【 大切な注意事項 】
今回の第三章・第六話は、全面的にエロギャグのお話です。
そういう話題が得意でない方、あまり好まれない方は、タイトル『131』に進んでください。
内容は、ボス戦終了後、報酬受け取りからとなります(投稿は9月後半の予定です)
一部の伏線などに影響はありますが、愛の試練の概要は章の終了付近で大まかに記載する予定です。
ご面倒をおかけしますが、趣旨ご理解の上各々でご判断いただけますよう、よろしくお願いいたします。
ご案内が遅くなりましたこと、重ねてお詫び申し上げます。
本案内は、章の最初にも記載するようにいたします。
それでは引き続き、盗賊と僧侶による愛の試練をお楽しみください。
「説明するのだわん!
どきどき☆ あの子のパンツの匂い当てゲームとは、袋に入ったパンツを嗅いで、その匂いだけでパンツの持ち主が誰かを当てるゲームだわん!」
「っしゃー、ばっちこーい!」
「対象となるパンツは、これまでお前が出会ってきた女の子たちだわん。
最大10人分のパンツが問題として出されるけども、出会いの少ない寂しい人生を送ってきた場合には問題数が少なくなって難易度が格段に下がるからモテない奴は良かったねだわん!」
この試練で対象となるのは、一定以上の好感度のあるメイデンおよびサブヒロインだ。
出題対象は好感度により選ばれるため、確実に出てくるだろうなと思うのはミリリア。
それからセーナとベルとターシャ、この辺は確実だろう。むしろ、出題されてこなかったらオレが泣く。
それから、賭けにも勝って仲間になってるので、ディーアも出てくるんじゃないだろうか。
あとはアズサが、んー。大会でのこれまでの様子を考えると、仲間じゃないけど出題されるかもしれないなぁ。
とりあえず、予想される最大数で6人だね。
ディバイン・セイバーで、開始直後にレベル1オスティンがここを訪れた場合、出題の対象となるのは二人だけ、ミリリアと女騎士のエルマのみとなる。
出題される第一問目は同行者のパンツであるという決まりがあるので、対象が二人分だけであれば正答率は100%だ。
それと比べると今回は問題数が多いだろうが、そもそも全員のパンツを嗅いだ時のメッセージはすべて頭に入っている。
エロゲーマーにとっては第一の試練は余裕過ぎだな、現物を見なくてもクリアできるってもんさ。
パンツの入った袋を渡されるだけで、中身はなぜか見えないからどっちみち現物は見えないしね!
ただしメッセージはきちんと見せてください。それ見て判断しますので。
「それでは第一問。
さっそく、挑戦するのだわん!」
「ああ、やってやるぜ!」
オレは意気揚々と歩み出ると、パンツの妖精から中身の見えない白い小袋を渡された。
もちろん、中を開けて見ることはできないし、そんなことはしない。
アイテムを入手したことを表すように、片手に持った白い小袋を高々と掲げてから。
じっくりと、わずかに開いた袋の口から匂いを嗅ぐ。
「……あれ?」
「ななな、なんってことをしているんですかぁーっ!?」
「うわっ」
匂いを嗅いでいたところを、駆け寄ったセーナに突き飛ばされて小袋を奪われる。
「ははは、はれんちですっ、えっちですっ、こんなのいけません!」
セーナが小袋を背中の後ろに隠しながら、切羽詰まった声で叫びをあげる。
だが問題ない、小袋から香ったほのかに甘い匂いはばっちり覚えている。
ばっちりと、匂いは覚えているんだが――
「匂いについてのメッセージは、どこに出るんだ?」
オレは傍らに立つパンツの妖精に、素朴な疑問を投げかけた。
そう、メッセージだ。
パンツを嗅いだ時、その持ち主ごとに違ったメッセージが出る。
プレイヤーはそのメッセージを見て、このパンツがどのキャラのものなのかを当てるのが第一の試練なのだ。
「……わん?
匂いは、匂いだわん?」
「えっ」
ちょっと待って、匂いって何?
「パンツを嗅いだらメッセージが出るのが、エロゲーのルールでしょう!?」
「お前は、何を言ってるのだわん……?」
なぜか呆れたように、犬面のパンツの妖精がばふっと息を吐いた。
――その様子を見て、オレはようやく自分が勘違いをしていたことを知った。
「ばっ、ばかな……っ?」
恐るべし現実世界、まさか本当にパンツを嗅いで匂いで持ち主を当てないといけないなんて……!
そんな、そんなの――
「最高ですっ!!」
訪れた福音に、思わず右手を力強く握りしめて叫ぶ。
そんなオレに対し、小袋を奪ったセーナは
「ハルトさんの、このっ、どへんたぁぁぁいっ!!」
「ぶたばらぁぁっ!?」
容赦なく鉄槌を振り下ろし、本日何度目かも忘れた「ぱりぃん」をされたのでした。
【 愛の試練 パンツメッセージ一覧 】(wikiより、一部抜粋)
ミリリア:密やかな木漏れ日に包まれるが如き、静かで控えめな高貴なる匂いがする
セーナ:厳かな陽光が降り注ぐように、清らかで神聖な甘い匂いがする
ベル:燦然と輝く真夏の太陽のような、明るくて心がはしゃぐような元気な匂いがする
ターシャ:山野に積もる白雪のように、真っ白で澄んだ無垢なる匂いがする
アズサ:朝の山奥の滝壺のような、厳しくも凛とした清冽な匂いがする
ディーア:怪しくも甘ったるい、平穏がかき乱されるような薬品の匂いがする
近日お祝い投稿します!!