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ディバイン・セイバー ~ゲーム開始時点で既に死んでいる盗賊Aだけど、ヒロイン達だけは不幸にさせない~  作者: 岸野 遙
第三章・第六話 ぱんつは好きなんだけど、脱いでくれたらそれはそれで素晴らしいじゃない
122/234

112 ゲームでは早馬が常套手段なんだけど、リアルでは乗馬なんてしたことあるわけがない

【 大切な注意事項 】 (2024/8/28 追記)


今回の第三章・第六話は、全面的にエロギャグのお話です。

この前書きが掲載されている「112」にはありませんが、次話以降ではパンツ等をネタとしたギャグが多く発生します。

そういう話題が得意でない方、あまり好まれない方は、次章 タイトル『136』に進んでください。

https://ncode.syosetu.com/n8991iq/146

一部の伏線などに影響はありますが、愛の試練の概要は大まかに記載しております。

ご面倒をおかけしますが、趣旨ご理解の上各々でご判断いただけますよう、よろしくお願いいたします。


ご案内が遅くなりましたこと、重ねてお詫び申し上げます。

上記内容で差支えのない方は、引き続き本編をお楽しみください。



──それでは、大長編 パンツダンジョn……愛の試練編スタートです!

 ディバイン・セイバーは時間経過のあるゲームなので、移動手段の確保は重要だ。

 最初は全て徒歩での移動。この場合、昼間に移動して夜は野営として、場所によるが町間の移動はおおよそ二日かかる。

 これが馬車になると移動速度がだいたい倍になるので、所要時間は半分。

 早馬になると、さらに倍以上になって、所要時間は徒歩の場合の5分の1~4分の1ぐらいになる。


 馬車の場合、町間で運行している乗り合い馬車や、貸馬屋などで御者ごと一定期間レンタルするなどいくつかの種類があるんだが、自前の馬車の入手はなぜか屋敷の入手より後。

 金額差を考えるとそんなバカなって感じなんだけど、屋敷がないと使わない時に馬車を保管することもできないからねぇ……

 なお、早馬はレンタルおんりーです。

……リアルだと、早馬の購入も出来ちゃったりするのかな?

 リアルで馬の世話とか、すっごい大変そうだけど。


 ちなみに、ゲーム後半には空飛ぶ移動手段もあるんだが、それはずっと未来のオスティンに任せるってことで。

 基本的な移動手段は、徒歩か、馬車か、早馬である。



 そういうわけで、武闘大会の一回戦、カーロンに勝利した翌日。

 オレはセーナと二人で、朝からフェイルアードの東門前の貸馬屋へと来ていた。


 早馬は昨日のうちに予約済み。ついでに、食料などの準備もセーナの手により全て完了している。

 2頭で一日3000Gという非常にお高い金額を支払い、馬を受け取った。


「さあハルトさん。

 二人きりで、早速出かけましょう!」


 少しテンションの高いセーナに促され、馬のたずなを手で引いて馬と共に歩いて門を出る。

 そうして、街道脇で立ち止まり、早馬を見つめて――


「ねえ、セーナ」

「ハルトさん、どうなさいましたか?」



「……馬って、どうやって乗るの?」


「はぁ……?」



――ゲームでは、たとえ跨ったら鐙に足の届かなそうなターシャであっても、何も気にせず乗り回せた早馬。

 ディバイン・セイバーで早馬に乗るということは当然の事であり、まさかそのためにお金以外に必要なものがあるなど想いもせず――


 リアルで馬に乗るって、どうやったらいいの?

 乗馬の技術(スキル)なんて当然ないよ、ゲーマーなめんな?(逆ギレ)


……この世界に来てすぐ、ミリリア救出後にターシャを助けに行った時は、一頭の早馬でユティナさんの後ろにしがみついているだけだったからなぁ。

 あの時はテンションぶっちぎってたし、ユティナさんにてきぱきと後ろに乗せられたので自分が馬に乗れないとか全然気づいてなかったよ。



「早馬を使うから予約してくれとおっしゃりながら、まさかハルトさんが馬に乗れないなんて……」

「馬に乗れるとか乗れないとか、その概念がオレには理解できないよ?」


「……私は、あなたが何を言ってるのかよく理解できません」

「それじゃぁ仕方ない。おあいこだね!」



 笑顔で脇腹つねられました。痛い。


 その後、10分くらい悪戦苦闘したけど、乗馬についてセーナから不合格判定をもらいましたとさ。



「前途多難……!」



 かくして、当初の出発予定時刻を30分以上超過して。


 二人で一頭の少し大きい早馬を借り直し、オレとセーナはようやく街道を馬に乗って出発したのだった。



「もう、なんでハルトさんが私の後ろにしがみついてるんですか……


 こんなの、普通は逆だと思います、逆」


「ん、何か言ったか、セーナ?」


「なんでもないです!

 ハルトさんは、やっぱり私がいなきゃ駄目なんだなって思ってただけですっ!」


 おーこわい。

 でも、セーナが馬に乗れてよかったよかった。


 ついでに、後ろから抱き着いたセーナの身体が柔らかくて、ほのかに甘くてとてもいい匂いがしてて。




 ちょっとだけだから、いいよね?

 今日が、二人きりで出かけるなんて最後の機会だろうから。


 そんな言い訳を自分にしながら、セーナの身体をそっと抱きしめる。

 この後に待つ試練と、その結果に。


 セーナとの時間の終わりに、想いを馳せながら――


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