いちな、魔法を教わる!(休憩中)
魔法師見習い 高橋いちな(元ロスト)
オーモンド隊 隊長 ロン・オーモンド(少尉)
昼食を挟んでセリアの講義を引き続き受けるとちょうど夕方になった。
ハリスが迎えにきてくれていちなを客室へ送り届ける。
「夕食はロンが持ってきてくれるみたいだからそれまでゆっくりしていてね」
ハリスはそういうと部屋を出て行った。
外側から鍵がかかる音がする。
「やっぱり自由に出ることはできないんですね…」
いちなは溜息を付きながら軍服を脱いで部屋着に着替えた。この生活も慣れつつあるのが少し怖かった。
しばらくすると、ノック音とともにロンが入室してくる。
後ろには従業員らしき人が食事の入ったカートを押してきた。
部屋の中までは入らずロンが引き継ぐをお辞儀をしてどこかにいった。
「ちょっと待たせたかな?さっそく夕食にしようか」
ロンは当たり前のように夕食の準備をしだすので、いちなは焦ってお手伝いをする
ありがとと言いながらロンと一緒に準備を終えると
「ロンさんも一緒に食べるんですか?」
「いちなちゃん一人で食べるのは寂しいでしょ?」
確かに、一人で食べるよりはいいけれど…
ロンは何事もないようにいちなと共に夕食を食べ始めた。
「いただきます」
いちなは両手を合わせてから食べはじめる。
「今日は、魔法のお勉強はどうだった?」
綺麗な所作で食べながらいちなに問いかける
「はい、魔法の始まり?のおとぎ話みたいなのを聞きました」
「そっか、そこからか…。僕も小さい頃から何度も聞いたよ」
「そうなんですか、じゃあその物語は浸透しているんですね」
ロンは食事を一旦止めて少し考えてから
「んーどうなんだろうね。僕は家庭教師から学んだけれど、一般の学校ではそこまで詳しく教えているかは分からないな。ただ、魔法軍に入る人たちはやはり学んでいるとは思うけど」
「そうなんですね。やっぱり魔力が無い人にはあまり関係ない話なのかな?」
「この星の始まりという意味では、聞いたことがあるかもしれないって感じかもね」
二人は楽しく食事を進めていく。
「明日の予定は聞いた?」
「はい、明日はなんと攻撃魔法を教えてくれるみたいなんですよ!」
いちなは嬉しそうに報告した
「僕も見てみたいな~。少し隊を抜けて見に行こうかな」
「でも、ロンさん隊長さんなんでしょ?抜けると大変なんじゃないですか?」
「大丈夫だよ。僕の隊はああみえて師団長に気に入られるぐらいだからね」
フフフと笑いながら言った。
夕食を終えると、持ってきたカートを押してロンは退出した。
明日も迎えに行くからと部屋を出る時に言われた。
私、いつまでここにいるんだろ…。
寮のみんなは心配していないかな…。
一人でやることが無くなるとどうしてもネガティブな考えになってしまう。
気を紛らわせようと近くの窓を覗いた
どうやら窓は開けることができるみたいだったので、夜風に当たる為に開けてみる。
小さなベランダになっているので外に出ると自分の部屋が随分高い階にあることが分かる
「さすがに、ここから降りるのは無理か…」
いちなは、窓を閉めると寝る準備をしてベッドに入った。
最後までお読みいただきありがとうございました。




