生きた証と死んだ証の両方の意味があるんや 前編
全てが嘘です。
現実とは一切関係ないです。
今回はゾンビがそんなに出ません。
これは架空ゾンビ系終末ものの火葬であるため現実とは、全く違います。
人の生死観に関係する考えを書いています。
トーカと青年というキャラクターがそれぞれ持つ生死観です。
白髪詰襟ガスマスクの呼び方が変わります。
それでもokな方は読んでください。
(追っ払ってもついてきそうやな)
「火葬は見せ物じゃない。火葬は協会にとってグレーなこと。
見たいなら、その蝿みたいにうるさい小型ドローン壊して、今後協会に情報が伝わらないようにして、火葬を手伝うなら」
トーカは一呼吸おき、青年の様子を見つつまた話す。
夕焼けが目に入って、表情がよく見えない。
協会と仲のいいハンターはその恩恵を受けれる歯向かうようなことはしない。
「わかった。」
そういうと、青年は振り返り、トーカから走って離れた。
(流石に天下の協会に刃向かいたくないわな。)
かと思うと、後ろを飛んでいた小型のドローンを一機を刀で叩き落とし切った。
ミュータントスラグの上に乗ったかと思うと、先に落とした小型ドローンのかけらを三つ上に投げた。
上空に控えていたであろうドローン3機を落とす。
1機だけじゃなかったのか。
その様子をトーカは呆然と見ていた。
「これで私に付けられたドローンは全部落としました。」
その直後、青年のズボンからバイブ音する。
青年はズボンから電話を取り出し、触る。
どうもスピーカーモードとホロモードにしていたようで、怒った中年男性の顔も空中に表示され、怒鳴り声が響く。
「1356!ドローンを壊すとはどう言うことだ!」
青年はなんの躊躇なく電話をミュータントスラグが出てきたマンホールがはまっていた穴に投げ落とす。
ぽちゃんと水音がする。
「これで、協会に『今』情報を伝えることはないです」
(この人が1356、保健所のハンターたちが絶対に関わるなと言っていた。協会の猟犬だから見つかったら、火葬を邪魔されると言ってた。)
そのとんでもない存在がなぜ、火葬をみたがり、手伝おうとする。
火葬に関わると言うことは、ゾンビやその死体を集め研究材料や肥料にする協会に対して、規律ギリギリなことをする。
研究材料にも、協会が作る肥料の材料にもならないように完全に燃やすことで、協会のゾンビ集め、遺体集めから逃れているのだ。
それに関わると言うことは、協会にとってグレーな存在に成り下がると言うことだ。
(協会に歯向かうということはそれなりの覚悟があるということやな)
「わかった。こっちきて。わいはトーカや。
あんたの名前は?」
「いちさんごうろく(1356)」
「長いから、イチさんってよぶわね」
「わかった。トーカさん」
心の中はめっちゃビビりつつ、強がるトーカであった。
ごちゃごちゃ考えることを置いておいて、
トーカはテツの火葬に集中することにした。
読んでいただきありがとうございます。