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亡命聖女

今回は亡命聖女の話です。

「隣国の聖女様ではありませんか」

「パワフルナ様」

顔見知りの聖女と再会したが、隣国の王太子と婚約している彼女がどうしてこんな場所に居るのだろう。

「王太子が婚約破棄と国外追放を目論んでいるので、他国に亡命するですって」

聖女から事情を聞いて、開いた口が塞がらなかった。

聖女の結界が無ければ、魔物に侵入されて、滅亡してしまうのに、あの馬鹿王太子は何を考えているんだ。

まぁ、隣国がどうなろうと知った事では無いけど。

「一人旅は危険ですから、私達と一緒に旅をしませんか」

「・・・・お願い致します」

「決まりですね。仲間を紹介します。この人はカミト、私の婚約者です。後は彼の愛人と自称恋人と新米勇者とバーサーカーの少年です」

「私は愛人ではありません。従者です」

「自称恋人ではありません。未来の恋人です」

「僕はヘミンです」

「俺はバサカだ」

「イノリです。宜しくお願い致します」

「それと我が国に亡命しませんか」

「・・・・外交問題になりませんか」

我が国に誘ったが、外交問題になる事を気にしているようだった。

「問題ありません」

隣国とはそれほど友好国という関係ではないので、問題ありませんと答えた。

「・・・・少し考えさせて下さい」


「あの、もしかしたらサポアさんは女神サポア様ではありませんか」

「違います」

「良く知っているな。確かにコイツは駄女神サポアだ」

「私が女神なのは秘密なんですよ」

「そいつは悪かったな」

「・・・・知らなかったとはいえ、数々の失礼をお許し下さい」

「頭を上げて下さい。今の私はこの変人の従者なのですから」

「誰が変人だよ。駄女神の癖に生意気だぞ」

「サポアさんって本当に女神だったんだ」

「信じられない」

「少しも威厳がありませんよね」

「全くだな」

「皆して、酷いですよ」


「女神サポア様を従者にしているなんて、カミトさんはとても凄いです。尊敬します。御主人様とお呼びします。私も従者の末端にお加え下さい。どんな御奉仕でも致します」

「奉仕なら愛人の駄女神で間に合っているから、そういうのは不要だ」

「だから私は愛人ではありません」

「そんな冷たい事を言わないで下さい。夜の御奉仕も致します。だからお願い致します」

「聖女が夜の御奉仕などしては、いけません」

「絶対に駄目です」

「それは婚約者である私の役目です」

「邪魔しないで下さい」

四人の言い争いは深夜まで及んだ。


「御主人様、起きて下さい」

「ん、イノリか。こんな夜中にどうした。お前、裸じゃねえか」

夜中にイノリに起こされたのだが、何故かイノリは全裸だった。

「静かにして下さい。他の方々に気付かれてしまいます」

「・・・・他の連中にバレたら不味いのか」

「意外と鈍感なんですね。それよりも私に御奉仕させて下さい」

「・・・・それは不要だと言っただろう」

「待ちなさい。御自分を大切にしなさい」

「抜け駆けなんて、ずるいです」

「旦那様から離れなさい」

俺達はサポア達に取り囲まれていた。

【結界】

イノリが俺達の周囲に結界を張って、サポア達が近付けないようにした。

「こんな結界なんか、直ぐに破ってやる」

しかし結界はびくともしなかった。

【身体強化】

サポアがパワフルナに身体強化を掛けて、体力を増強した。

結界は簡単に破れてしまい、イノリは吊し上げられた。

そして女性達の間で抜け駆けは厳禁だという協定が結ばれた。

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