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ドライアドとエルフ

今回はドライアドとエルフの話です。

「どうしよう」

私はドライアドのミドリ。

凶悪な魔獣が森に侵入したので、世界樹の苗木を持って、安全な場所に避難しようとしたら、魔獣達に取り囲まれてしまった。

神様、女神様、魔王様、誰でも良いから、助けて下さい。


「あれはミドリさん。急いで助けないと。カミトさん、お願いします」

「数が多すぎるから、面倒臭い。絶対に嫌だ。断固拒否する」

「・・・・女神の加護を授けますから、お願いします」

「女神の加護を授かると、どうなるんだ」

「女神の加護を授かった者は身体能力が上昇します」

「分かった。それなら引き受けてやる」

女神の加護により、俺の身体能力が上昇した。


「「「「「ギャアアア」」」」」

俺は魔獣達を次々と斬り捨てていった。


人族の男性が乱入してきて、魔獣達を次々と斬り捨てた。

どうやら祈りが効いて、救世主が現れたみたいだ。


「ミドリさん、大丈夫ですか」

声を掛けられたので、周囲を見渡すと、一人女性が居た。

「はい、大丈夫です。お助け頂いて、ありがとうございます。あ、貴女は女神サポア様」

「ミドリさん、お久し振りです」

女性の方は女神サポア様だった。


「お願い致します。この世界樹の苗木をエルフの森の族長のソンに届けて、育てて欲しいと伝えて下さい」

「分かりました。お引き受けします」

俺達は植物の苗木をエルフに育てさせる為にエルフの森に向かった。


「願いを叶えてやったんだから、一回やらせろ。じゃないとエルフの森には行かねえぞ」

「・・・・仕方ないですね。一回だけですよ」


「一回だけだって、言ったじゃないですか」

「余りに気持ち良くて、我慢出来なかったんだよ」


「エルフの森にはもうすぐ着きます」

「エルフを見るのは初めてだから、楽しみだな。それでこの植物の苗木を育てさせれば良いんだな」

「そうです」


「どうしよう」

私はエルフの族長のソン。

最近人族がエルフの森に侵入して、同胞を拉致しようとする事件が発生した。

拉致は防いだが、再び拉致が起こる可能性は高い。


「人族の大集団が森に迫っています」

「直ちに迎撃の準備をしなさい」

遂に人族が大挙して、森に迫っているという報告が伝えられた。

私は迎撃の準備を命じた。


最初は優勢だったが、徐々に劣勢になってしまっている。

このままでは全滅してしまう。


「てめえら、エルフに何をしてやがる」

「「「「「ぎゃあああああ」」」」」

人族に異変が発生したみたいで、動きが鈍くなった。

遠見の魔法で確認すると、一人の人族が同胞である人族の大集団を攻撃している。

「「「「「・・・・???」」」」」

私達は困惑するしか出来なかった。


「不埒者達は全滅させた。族長に面会を求む」

やがて人族の大集団は全滅してしまい、全滅させた人族が面会を求めてきた。

「・・・・分かった。面会に応じる」

あんな大集団をあっさりと全滅させた人族が相手では面会に応じるしか無いので、私に直ぐに了承した。


「俺達は差別をする愚か者を断罪する旅の英雄一行だ。俺は英雄の神人」

「私は従者のサポアです」

「私は族長のソンです。御助勢頂いて、ありがとうございます」

「気にしないでくれ。これも使命だからな」

「そうは参りません。是非お礼をさせて下さい」

「それなら数日分の保存食を分けてくれ」

「本当にそれだけで宜しいのですか」

「あぁ、もう一つあった。実はある植物を育てて欲しい」

「植物を育てるですか?」

どんな要求をされるかと思ったら、簡単な内容だった。

「もう一度確認します。本当にそれだけですか?」

「あぁ、それで良い」

「分かりました。それでその植物というのは何ですか」

「あの、これです」

「・・・・こ、これは世界樹の苗木ではないですか」

「そうです」

「・・・・貴方達はどのようなお方達なのですか」

世界樹の苗木を所持しているなんて、普通の人族では絶対にあり得ない。

「私は女神サポアです。世界樹の苗木を所持しているのは、ドライアドのミドリさんに頼まれたからです」

「・・・・め、女神サポア様」

神官らしい女性から驚愕すべき真実を告げられて、畏怖の為に真っ青になってしまった。

「この事はエルフの方々以外には秘密にして下さいね」

「か、畏まりました。皆にも絶対に厳守させます」

私は平伏するしか出来なかった。


「それではエルフの皆さんに女神の加護を授けます。そして世界樹の苗木を絶対に護り抜いて下さいね」

「「「「「おおお」」」」」

女神の加護によって、エルフ達の身体能力が上昇した。

「「「「「ありがとうございます」」」」」

「畏まりました。世界樹の苗木は必ず護り抜きます」

「それじゃな」

「またお会いしましょう」

こうして俺達はエルフの森を後にした。

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