お風呂に入ろう
あけましておめでとうございます。…………一月も放置して申し訳ありませんでしたぁ!!
「ここだ」
「水は?」
「この奥だな。ここは服を脱ぐ場所だ」
ふーん、まあ服着てたら体なんて洗えないもんね
じゃあ脱ごう
「脱いだらこの棚に入れておけ。畳めよ」
「はーい!」
「たたむ……どうやるんだったかな……」
えーっと、昔教えてもらったような……こうして、こうして……こうかな?
「ほぉ、上手いじゃないか」
「そうなのかな? よくわかんないや」
誰かが畳んでるのを見たわけでもないもん。知るわけない。でも、ティアナのが僕より綺麗なのは分かる。
「ティアナすごい」
「そう? えへへ、ナイアも上手だよ?」
「お前らなぁ……まあそれだけの環境だったのか…………ほら、畳んだら風呂だ。俺も早く入りたい」
「結局お風呂ってなに?」
僕は扉の向こうになにがあるのかをちょっと楽しみにしながら扉を開けた。
そこは、あったかい部屋だった。
「おおー」
「ああ、まて、先に体を洗え」
むぅ、あのあったかそうな水に入りたいのに……
「ナイア、お風呂の中汚したら気持ちよくなくなっちゃうよ」
「分かった洗う」
「早いな……」
だってあんなに気持ちが良さそうなところが汚くなったらダメだもん。前に僕が昼に寝る時に使ってた気持ちいい場所を人間に壊されちゃったのと同じなんでしょ? ダメだよ。
「これは? 布はわかるけどこのぬるぬるしたの」
「ああ、石鹸だ。体の汚れを落としやすくする」
「へえ、こうやって使うのかな?」
石鹸を体に擦り付けてみる…………あんまりとれた感じしないけどちょっと気持ちいい
「そうじゃない、まずタオルを濡らせ」
「タオル……布のこと?」
まず布……タオルを濡らして、どうするの?
「そうだ。で、石鹸をタオルに擦り付けるんだ」
「えーっと、こうかな? …………おお!!」
すごい! どんどんふわふわしたのが出てくる! ゴシゴシゴシゴシゴシゴシ
「おい、そのぐらいで」
「………………」
ゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシ
「ナイア? なにしてるの? ……わぁ、ナイアすごい!」
「…………」
ゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシ、ビリッ
「あ、」
「お前なぁ」
「ナイア……やりすぎちゃった?」
「えっと、ごめんなさい?」
タオルが破けちゃった。物を壊したら怒られる……よね?
「まあいい。そういう事には今後気をつけろ。同じことを次やったら怒るぞ」
「分かった。これどうすればいいの?」
「にしても泡まみれだな……」
泡……このふわふわしたのかな?
「ナイア、ナイア」
「ティアナ?」
「えい!」
「わっ」
いきなりティアナが飛びついてきた。何かあったのかな?
「えへへへ」
でも、すっごく楽しそう。じゃあいいかな。でも、ティアナだけが抱きつくのはちょっとずるい。
だから僕も
「ティアナ」
「ん、えへへへへ」
「お前ら、風邪ひくぞ」
「「風邪?」」
「病気だ」
「「僕、病気にはならないよ?」」
あれ? ティアナもなんだ。そっか、ティアナも死なないんだもんね。病気になんてなるわけないか。
「気持ちいい……」
「でもティアナ、先に体洗わなきゃダメだよ」
「なんで?」
「あのあったかい水には入れないでしょ」
「お風呂のこと?」
「そう」
僕は早くお風呂に入りたい。……でもティアナと一緒に入りたいから、やっぱり体を洗わなきゃダメ。洗わないとお風呂は入れないもんね。
「はーい。じゃあナイア、洗って洗って、私もナイアを洗ってあげるから」
……僕、誰かを洗ったことなんてないよ? ティアナはすっごくやって欲しそうだけど……大丈夫なのかな?
「はぁ、何迷ってる」
「何って……僕が洗っていいの?」
「うん!」
「じゃあ……わかった」
僕はティアナの長い髪を洗う。僕の真っ黒な髪と違って、真っ白で、眩しい髪。僕が触っていいのかな? って思う。でも、触っていいのなら、ずっと触っていたい。そんな髪。
「ふわぁぁぁぁ…………」
「気持ちいい?」
「ナイア上手……」
ティアナの体から力が抜けていく。とっても気持ち良さそう。
「ティアナの髪、サラサラだね」
「髪は女の子の命なんだって〜」
「? どう言うこと? 髪の毛がなかったら死んじゃうの?」
ティアナは死なないんじゃないの? じゃあこれ僕が触っちゃダメなんじゃ……?
「ナイア、勘違いしてるぞ」
「なにが?」
「女の子の命ってのは女の子の魅力っていう意味だ。髪がボサボサだったらいくら顔が整っていても可愛くないだろう?」
「ティアナはどんなのでも可愛いと思うよ?」
「お前はそうだろうな。だがティアナ以外ならどうだ? 例えば見知らぬ女がボッサボサの髪で近づいてきたら」
「その人死んじゃうね」
「そうだな……そうなんだがな……いや間違ってないが」
? つまりどういう事?
「髪の毛は綺麗な方が可愛いって事だよ」
「なるほど」
つまり髪が綺麗なティアナはとっても可愛いって事だね。
「それで納得するのか……」
ディルがなんか言ってるけど、まあなんでもいいよね。ディルだし。
「はい終わり」
「ありがと、ナイア。次は私の番だよ」
「お願いね」
今度は僕が座ってティアナが僕を洗う番。誰かに洗ってもらうなんて、久しぶりだな……。
「ティアナ、優しいね」
「なにが?」
優しい。優しい……なのかな? 強くなくて、痛くなくて、むしろ癒やされているみたいな……
「ティアナ、強くしてみて」
「分かった」
あれ? 変わったのかな? むしろ弱くなったような……? なんでだろ?
「気持ちいい?」
「すっごく気持ちいいよ」
でもまあいいかな。こうやってティアナと一緒にいれるんだもん。
「はいおしまい」
「ありがと」
「うん! じゃあ入ろう!! おー!!」
「おー!」
おーがなにかよく分からないけどティアナが楽しそうに言ったからか、自然と僕も同じ事を言っていた。
ようやくお風呂に入る。胸が初めてティアナに会った時みたいにバクバク言ってるけど、これが楽しみって事かな? まあ嫌な感じじゃないからいいかな。
「ふわぁぁぁぁ」
「ふぅぅぅぅ」
気持ちいい……あー……ずっとここにいたいかも……
「寝るなよ」
「僕寝た事ないから大丈夫ー」
「は?」
あー、気持ちいい……こんなの今まで知らなかったもんねー
「ナイア、おーい?」
「どしたのティアナー?」
「ナイアって寝た事ないの?」
「ないよー」
「なんで?」
「知らなーい、呪いのせいじゃないかなー」
「気が抜けるから間延びした話し方をするな」
「はーい」
「聞いてないな……ほれ」
僕はディルにお風呂から引き上げられた。
「何するの!」
「話を聞け」
「入れてくれたらね」
「入れたら効かないだろ」
「聞くよ」
「聞いてなかっただろ」
「何が?」
「お前風邪ひかないんだな?」
「うん。ていうかさっきも言ったよね?」
「眠ったことは?」
「ないよ?」
「この質問に覚えは?」
「うーん?」
なんか聞かれたようなそうじゃないような……
「こいつを風呂に入れる時は誰か一緒に入れないとな」
「どうしたの?」
声が小さいから聞きづらいよ? ていうか早くお風呂に戻してよ。わきをもたれたままなのなんか気持ち悪いから
「…………そろそろあがれ」
「なんで?」
「10分以上浸かってるからだ」
「そうだよナイア。私そろそろあがりたい」
「えー……むぅ」
ティアナが上がるんなら僕も上がろ。
「後でさっきの話を聞かせろ」
「寝ないっていうの?」
「そうだ」
「わかった」
めんど……ややこしいので時間設定は地球と一緒です(理由はちゃんと付けます)
眠らない理由はおいおいー