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私、竜人の国で寵妃にされました!?  作者: 星宮歌
第四章 遠い二人
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第八十二話 悶えて悶えて

ブックマークや感想をありがとうございます。


今回は、シェイラちゃんが悶えて大変なことにっ!?(笑)


それでは、どうぞ!

(あぁぁあぁっ、やってしまいましたっ)



 自室に戻った私は、ベラが居る前にもかかわらず、頭を抱えてうずくまる。そんな私の様子にベラは慌てて駆け寄ってくるものの、それに応じる気力もない。



(いくらなんでも、逃げ出すなんて……)



 もう、アルムを前にするだけで、ドキドキが治まらない。あんなに綺麗な人が、私を好きになってくれたなんて、今でも信じられないが、一度そう聞いてしまうと、どうしようもなく好きが溢れて止まらない。



「うぅ……」


「委細承知いたしました。今すぐ、あのポンコツ竜王をとっちめて参りますっ」



 そのまま唸っていると、いつの間に入ってきたのか、セルグが物騒な宣言をする。



「ふぇ? ちょっ、ちょっと待ってください! なぜ、そんなことにっ!?」



 セルグの居る方へ顔を向けて引き留めると、セルグはこちらへ向き直り、首をかしげる。



「……シェイラお嬢様、今、私が質問すると、ご自身で事の経緯を語っておられましたが?」


「うそっ!?」



 しかし、悲しいかな。セルグは真剣だ。そして、どうやらお姉様からアルムの想いを聞いたということまでバレてしまっている。



「い、いえ、それでも、アルムをとっちめる理由が分かりませんよ!?」


「それはもちろん、我々からシェイラお嬢様を取り上げて嫁にしようと言うのですから、相応の実力を示していただかなければ、リリスお嬢様にも顔向けできません」


「よ、嫁!?」



 思いの外、威力のある言葉に、私はまたしても顔に熱が集まるのを感じる。



「こうしてはいられません。私はすぐさま招集をかけますので、シェイラお嬢様はしばしお待ちください」



 一礼をしたセルグは、そのまま身を翻して去っていく。本来ならば、招集とは何か、とか、そんなことは止めてほしい、とか、言うべきことは色々あったのだろうが、私の頭の中には『嫁』という単語でいっぱいだった。



(嫁、嫁……アルムの、お嫁さん……あうぅぅっ)



 私は知らない。そうやって悶えている様子を、ベラが微笑ましく見ていたことを。そして、回復して復帰していたギースも、隠れてその場で話を聞いていたことを。いつもならば気づけるそれに気づかなかった私は、後にこれを知り、また別の意味で悶えることとなるのだが……それはまた、別の話。

いやぁ、シェイラちゃんの気持ち、大々的にバレちゃいましたねぇ。


そして、セルグが何をするのか、招集とは何か、気になるところっ。


それでは、また!

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