第七十七話 根掘り葉掘り
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さぁ、今回は女子会!
それでは、どうぞ!
「シェイラ、もう大丈夫ですの?」
「大丈夫ですっ」
「ごめんなさい。ここまで負担がかかるのは計算外でした」
「だ、大丈夫ですから、頭を上げてくださいっ」
お姉様とユーカ様の二人に囲まれて、私は少しばかり慌てる。
あの解呪を行ってから二日が経った今日。私はようやく目を覚ましたのだ。そして、二日も眠り込むとは思ってもみなかったお姉様とユーカ様が、それぞれに私を心配してくれているのだった。
「そ、それより、もう魔法が解けたのですから、ドラグニル竜国に戻ることはできますか?」
とにかく話題を変えたい一心で、私はお姉様をそっと窺う。
「そうですわね……その前に、女子会としませんか?」
「女子会、ですか?」
ニヤリと笑ったお姉様に、不謹慎ながらも、ものすごく嫌な予感がした。
「確か、竜王さん、でしたか?」
何を話したのかは知らないが、ユーカ様には、私の情報がいくらか漏れているらしい。
「話のネタは、もちろん、シェイラの恋バナですわっ!」
その言葉を聞いた瞬間、私は恥も外聞もかなぐり捨てて、脱兎のごとく逃げ出そうとした、のだが……。
「ふふふふっ、逃げられるわけがないでしょう?」
あっさりと、お姉様の魔法で、私の体は椅子に固定されてしまう。
「メアリー達も呼んでみましょうか……?」
「良いですわねっ、そうしましょうっ」
何やら人数まで増える予感に、私は焦るのだが、ガッチリとした魔法による固定で、全く動けない。
「お、お姉様……」
「大丈夫ですわ。シェイラは、ただ洗いざらい、胸の内をさらけ出せば良いのですからっ」
逃げられない。そう悟った私は、その後、お姉様とユーカ様、そして、ユーカ様の専属侍女達に、アルムへの想いを根掘り葉掘り聞かれて、撃沈する。
「もう、勘弁してくださいぃ」
「まだまだ話せるでしょう?」
「私も、聞きたいですっ」
目をキラキラと……いや、ギラギラとさせて詰め寄る二人に、私は初めて、お姉様から逃げたいと思うのだった。
いやぁ、シェイラちゃんのライフはゼロかも?
次回もまた、シェイラちゃん視点になりそうです。
それでは、また!




