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私、竜人の国で寵妃にされました!?  作者: 星宮歌
第四章 遠い二人
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第七十話 仕掛けてきたもの

ブックマークや感想をありがとうございます。


さてさて、シリアスモード発動、かな?


それでは、どうぞ!

(あら? 私は……)



 確か、かけられている魔法によって、意識を失っていたのだと思い出し、今は正気に戻れたのだと判断して、勢い良く起き上がる。



「あっ、シェイラさん、正気に戻った?」


「……ルティアス?」



 お茶を淹れていた様子のルティアスは、私が目覚めたと分かるや否や、いそいそともう一つ、お茶を淹れて持ってきてくれる。



「リリスから、これをもらっていたんだけど、役に立ったね」



 そう言って見せてくるのは、金色のメダルらしきもの。ただし、お姉様からもらったということは、きっとこれは魔法具なのだろう。



「シェイラさんが正気を失わないように、リリスがこれを作ってくれたんだよ。効果は、シェイラさんを正気に戻すというもので、僕が近づいて魔力を込めるだけで発動するんだけど……まさか、倒れるとは思わなかったよ」



 ルティアス曰く、私が魔法で正気を失っていることは、全く分からなかったらしい。ただ、ここ最近は、私の近くに来る度に、そのメダルに魔力を込めて確認しており、たまたまここへ来たついでに魔力を込めたら、私が倒れたらしい。



「正気に戻してくださり、ありがとうございます」


「ううん、これも、リリスのおかげだよ」



 私が正気を失ったのは、せいぜい数分といったところらしい。さすがはお姉様、と思う反面、迷惑をかけてしまったと落ち込む気持ちがなくもないが、ひとまずは、今、無事であることを喜びたい。



「それにしても……不味いね」


「何が、ですか?」



 お茶菓子に、お煎餅を出してもらいながら、暗い顔になったルティアスへと質問する。



「うん、リリスが言うには、シェイラさんにかけられた魔法は、それなりに遠距離からでも発動させられるものらしいんだけど、ドラグニル竜国からヴァイラン魔国に移って、居場所の特定ができない状態になったはず、だったんだ」



 居場所が分からなければ、私にかけた魔法を発動させることはできない。にもかかわらず、私はつい先程、正気を保てなくなっていた。つまり……。



「敵に、居場所がバレたということですね?」



 あまりにも早すぎる。そうは思うものの、今はどうしてバレたのかを考える暇はない。身を守ることが最優先だ。



「僕は、リリスにこの状況を伝えるよ。場合によっては、この屋敷を出て、城に向かうことになるかもしれない」


「城、ですか?」


「うん、この国で最も厳重な警備体制が整った場所だからね。シェイラのことは、客人として何とか押し通せるだろうし……」



 随分と大事になってきている。そう考えていると、ふいに、外が騒がしくなっていることに気づく。



「もう、仕掛けてきたか……」



 渋い顔で、ルティアスは立ち上がると、私に手を差し出してくる。



「とりあえず、逃げるよ」



 私は、戸惑いながらも、その手を取るのだった。

シェイラちゃん、無事でしたねぇ。


ただ、何やら襲撃されてますが。


それでは、また!

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