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ネコの王女リルム ひとっ飛び
「ユーシャさま、コンバンミャー!」
ネコの王女リルムも勢いよく扉を開けて部屋へと入ってくると、ベッドの上の3人の姿を捉える。
「ニャーー!!!ズルイ!」
リルムはそう言って特別客室のフカフカの床を蹴ると、ひとっ飛びでベッド中央までポフンと到達する。
小柄な体で、童顔。頭の上のネコ耳。耳以外は人間。可愛い……。とにかく可愛い……。
リルムは陸の両肩を引き、ベッドへと倒すと陸とは上下逆のまま、上から覆いかぶさるようにして陸を襲う。
「「ダメッ!!」」
今度はマールとミーファがリルムをベッドへと押し倒すが、リルムは持ち前の野生的なバネで二人を跳ね退ける。
陸を中心にベッドの上で睨み合う3人。
三者のパワーバランスは均衡し、戦況は硬直する。
俺……。滅茶苦茶モテテル…。
何故、異世界で俺MOTEMOTEEEEEEEEEEEEEになったのか……。
それを紐解くには、5時間程前に遡る。