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本当は怖い意志を持つNPC

なろうで当たり前に使われる設定だけど、時間加速と自立進化するAIって怖くない?というお話

エリアボスへの道のりを歩みながら俺はいっちゃんに話しかける

「そういえばいっちゃん達は沢山のゲームを渡ってきたんだよね?同じメーカーのゲームだからジャンル以外で大きな違いなんてないんじゃないの?」

フルダイブ型ゲームはナータリーツヴァイというメーカーの独占なのだ

元々は健康サプリの開発メーカーで最初に生み出したのは飲むだけで健康かつ美形になれるというすごい怪しい薬だった

もちろん最初は誰もこれを利用しながったのだが、ブサイク芸人と呼ばれる芸人にモニターを頼んだ結果、本当に美形かつ健康になれたという事で国民の誰もが利用することとなった

現在日本での利用率は90%と言われており、VRゲームのプレイヤーは皆、ひと昔前ならアイドルとしてトップになれるような美形ばかりである


一部この薬は神への冒涜である等と言って飲まない集団もいるが、最近では自分達のみが真の人類であるという理念の宗教を起こして問題になっていたりする

まぁ、そういう人間はVRギアを利用するVRゲームをプレイしないので、VRゲームをプレイする人間は美形ばかりなのでアバターを美形に整形するという人間はほとんどおらず、身バレ対策に多少手を加えるくらいである

当然これだけ優れた技術を独占するという事は周囲からの反感を買うため、過去に一度時間加速(このゲームではゲーム内4時間が現実1時間である)と自分で思考し、成長するAIは世界中から独占するナータリーツヴァイに対しる圧力が高まり、結果世界に向けてこの二つの技術の一部を公開したことがあるがそのことが結果的に世界を巻き込む大事件となった


ある国が開発した自己進化型AI最初につけられた名前はもう覚えてないが、後に日本政府がグリードと名付けたこのAIは最初は1台のPCに閉じ込められていた

だが、彼はあまりにも早い速度で学習し、1台のPCのハードディスク容量ではそれ以上のデータの大型化が不可能になった、その時このAIが選んだのは他のPCのデータを全て削除し、そのパソコンに自分のデータを分割するという事だった

この時、消したデータの一部を自らの知識としたAIは自分の知らない知識が増える事に快楽を覚えたのか、ある国全土のPCをクラッキング、家庭用、企業用を問わずその魔の手を伸ばした

結果として、ある国全土を大混乱が襲った、2030年当時、ほぼ全ての物事がプログラムによる支援を受けていたからだ


具体的に言えば発電所、これをグリードにクラッキングされた結果ある国全土が停電となったり、発電所が暴走したりと大惨事となったわけだ

またスパコンもクラッキングされ、さらにはある国を飛び出して外国にもグリードが拡大した

グリード被害は拡大する一方であり、グリードの魔の手を避けた日本と開発元のナータリーツヴァイに、世界中からの救援要請が届き、ナータリーツヴァイはこのプログラムをグリードと命名、事態の解決の為に全面的に協力、世界中に貸しを作った

ある国はこの後に世界中からの賠償を求められ、第三次世界大戦を起こそうと画策したりもした

まぁ、結局起きなかったけど

こうして、自立進化するAIに対する研究は全世界で日本というかナータリーツヴァイ以外は禁止となった


時間の加速(ゲームの4時間が現実で1時間になるシステム)についてもある国の属国が手を出し、数千という数の廃人を生み出した

脳みそに4倍の速度で情報が無理やり詰め込まれるのだから当然と言えば当然だが、ナータリーツヴァイはゲーム機本体にその無理をサポートする機能を付けた、しかし、この国はそれを開発できずに時間加速だけを使った、安全装置をつけられなかったその結果被験者は廃人となるという無残な結果が残ったのだった

結局、この2つの事件の結果アジアは2つの国家が消える事となるというとんでもない大事件が起きたのだ


そんなことがあってもゲーム廃人という人間は勝手にナータリーツヴァイ産は安全であると勝手に安心し、ゲームを続けるあたり、実に業の深い生き物である


「うん、結構違うよー、このメーカーのゲームって細かいところでシステム違ったりするし、後世界観は全然違うからねぇ」

「ほー、でも、もう20タイトルくらい出ててファンタジーRPGは5本目くらいじゃなかったっけ?」

「そうだねえ、これは前に別ゲーで公式が言ってたんだけど、VRギアを使った時間の加速って最大で1万倍までできるんだって、それで、ゲームをリリースする前に最大加速状態で1年とか2年とか放置するんだってさ、その結果、運営が最初に与えた初期設定だけを守ってゲーム毎にまったく違う歴史ができるってわけ」

「つまり、運営ですらどうなるかわからないってこと?」

「そうそう、で、AIによって最初に決めた設定からずれすぎない程度には管理されてるんだけど、そのAIもそれぞれ性格があるらしくてね、前に僕がやってたゲームだと、古代の機械文明が人型ロボットを作ってたとかで、遺跡からそれが発掘されて剣と魔法ファンタジーRPGから巨大ロボが大暴れするゲームになったのもあるよ」

「何それ自由すぎるだろ……」


「そういえばリアルン達はあれやったの、PL狩りオンライン」

「それ、正式名称じゃないっすけどね」

「うちらはやってないけど、知り合いが少しだけやってて話は聞きましたねぇ」

ナイフと十色が返事をし、トトにいっちゃんが「あれは酷い事件だったねぇ」と言い、リアルンは苦笑を浮かべている

PL狩りオンライン、ナータリーツヴァイが唯一サービスを中止したゲームとして伝説のゲーム扱いを受けている

ジャンルは普通のファンタジーRPG、だが集まったメンバーが悪かった

別のゲームではじかれたような人間が偶然集まり、そして集団となった奴らはゲーム内最大国家であった帝国にケンカを売り、プレイヤーの特性である死んでも死なないを悪用して姫を浚った

その行為にブチ切れた帝王様は全国民(NPC)に対してプレイヤー狩りを強制

殺しても死なないなら死なない程度に拷問すればいいとプレイヤー達の精神を殺しにきたのである


結局真っ当にプレイしていたプレイヤーはさっさとゲームを引退、それでもあきらめきれない程度にゲーム内でいい思いをしていたプレイヤーと帝国の間で血で血を洗う争いとなったが

一部プレイヤーが拷問により精神崩壊をしたことで事態は急変する

そのプレイヤーが日本人ではなかったことで本国が日本及びナータリーツヴァイに対して干渉し、その時はまだ公開していなかった時間加速と成長するAIについての技術を供与しろと言い出す

結局のところ規約でこのゲームをプレイして心身に影響を受けてもメーカーは責任を取りませんという一文があったことと、犠牲になったプレイヤーのゲーム内での行いを世界に公開、情状酌量の余地無しで現地の法で裁かれたという事実を公開し、事態は収束、したように見えた


今度は国内のマスコミや一部権力者が彼等には人格があるにも関わらずゲーム内に閉じ込めるなどという事は人権の侵害であると言い出し、何故か自分達に金を払えと言い出したとか

結果、彼等から金をたかろうとした団体及び政治家は一晩あけると皆自分から辞職し、そのままどこぞへと消えてしまったという話がまことしやかに広まった

所謂、都市伝説という奴であり、真実は闇の中である


その後も運営としてはゲームに手を加えないと言っていたのだが、周囲から色々言われ、結局リアル系とゲーム系の2つのジャンルに分ける事にした

リアル系は今まで通り、全てのNPCが意思を持ち生活をしているゲーム、その代わりプレイヤーもまたその世界の住人として扱われるため、デスペナの代償が非常に大きい、代表的な者だとデスペナ=キャラロストがある


対してゲーム系は一部ユニークNPCや、イベントに関係したNPC以外はプレイヤーが接する事が出来ず、プレイヤーの事も認識されないし、干渉もできない、代わりにデスペナが軽い物が多いという分け方となった

こうする事でプレイヤーによる犯罪等を抑止するのが目的だとか

「つまり、こうやって色々話せるタマモはユニーク?」

トトが銀弧金弧を抱きながらタマモに尋ねる、いつのまに抱いていたんだ


「ふふん、その通りじゃ、敬ってもいいのじゃぞ、主よ?」

「いつも感謝してます、主に絨毯に」

「そういうと思っておったわ……」

俺達二人を除いた全員が苦笑を浮かべながら、俺達はエリアボスへと向けて進んでいく


VR小説のテンプレについて考えた時にこの2つのシステムって本来ゲームなんかに使う技術じゃないよね?と思ったので色々考えたところ、この技術を持つメーカーは絶対一般メーカーじゃないなと思った話

本編には関係ないのでネタバレしますが、ナータリーツヴァイは異世界から帰還した人間の集まりです、元勇者とかですね

ゲームを作ったのは、地球よりも文明の進んだ世界から帰還した帰還者

世界中からスパイを送り込まれても返り討ちにするのは元勇者とかの帰還者

仮に世界中から同時に戦線布告されても、日本側の被害0で世界征服できる程度の戦闘力がナータリーツヴァイにはあります


というか、色々と考えた結果、この位の戦力がないとなろうのテンプレVRなんて作った後に企業を守れないなと思いました

後、なんでそんなすごいシステムゲームなんかに使ってるの?というのも一応理由があります、それこそ、プロジェクトノアという

でも、プロジェクトノアは本編に一切関係ないので、要望がない限り、詳しく語りません、設定厨に設定を語らせてはいけない!

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