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お宝探し

前話までのあらすじ

新作VRMMOを始めた主人公の123

1日目に偶然PTを組んだ相手と2日目もPTを組む約束をしてログインを待っていたところ

プレイヤーに襲われているNPCを発見する

GM権限を使って準犯罪者プレイヤーに認定し、撃退したところ村を救ってほしいとNPCから頼まれ、クエストが発生する

村を救った、123達はとうぞくのねぐらへと追撃をかけてこれを撃退したのだった

盗賊のねぐらの奥へと盗賊が残したアイテムを奪いに来た俺達は残っていたアイテムの物色を始める

といってもろくなアイテムは残っておらず、ほとんどは盗賊達が自分達のアイテムボックスに入れていたらしく残っているのは安物の小物等であった


「碌なものがないっすねー」ナイフがざっと眺めて溜息を吐く

「まぁ、それでも残ってる小物なんかが以外に高価で売れたりするし、馬鹿にできないからとりあえず持って帰ろうか」

十色が木製の食器等をアイテムボックスにしまいながらナイフを宥める

俺はナイフや十色とは反対のあたりを捜索しているのだが、確かに碌な物がなかった

木製の食器、錆の浮いたナイフとフォーク、飲み干された酒の入っていた瓶、しなびた野菜の入った箱

「本当に碌なものがないなー・・・あれ?」

小さな戸棚の中に何本かのポーションが入っていた、明らかに毒々しい色をしたそれを1本手に取ってみるも、まったく予想がつかないので、身近にいたリアルンを呼ぶ

「リアルン、確か鑑定持ってたよね?これ鑑定してくれない?」

俺は毒々しい色をしたそのポーションをリアルンに渡し、スキル【鑑定】を願う

【鑑定】はアイテムの効果を魔力で解析するスキルだ、俺も余裕があればほしかったが、5枠共に埋まってしまったために取れなかった

「どれどれ、ちょっと待ってね、後失敗しても怒らないでね」

鑑定はスキルLVによっては高LVのアイテムを鑑定失敗したりするらしい、失敗した場合のみスキルの再使用にクールタイムが発生し、改めて使うまで間が開くらしい

俺はオッケーオッケーと言うと、リアルンが【鑑定】と唱えスキルを発動させる

「ふーむ、どうやら飲むとMPの最大値が2倍になるポーションみたいだね、ただし、飲んだ直後に頭痛等のありとあらゆる痛みを引き起こして立っていられなくなり、10分後に死亡するデメリットがあるみたいだね」

「そんな事だろうと思ったよ」

リアルンの説明の途中で、ポーションに興味を持ってこちらに向かっていたナイフと十色の二人が「おおー」っと声を上げたが最後まで聞いて苦笑する

俺は最初からそんなこったろうと思っていたので落胆はなかった、というかそんな優秀なデメリット無しアイテムならこんな戸棚に残しておかないだろうし


「皆が要らないなら俺がほしいんだけどいいかな?」

戸棚に残っていたポーションは5本、全部が同じ高価のポーションだとリアルンに確認してもらった俺は皆に提案する

MPの最大値を伸ばせるポーションは俺にとってタマモを強化できる手段なので持っておいて損はないアイテムだ、頭痛なんかも痛覚設定を下げれば耐えられるだろうし、10分後に死ぬのもまぁ、許容できるだろう

「僕はいいと思うよ、僕は飲む気にならないし」

最初にOKを出してくれたのはいっちゃんだった、僕を除けば一番欲しがるだろう人がいらないといったこともあり、5本のポーションは俺の物になった

その代わりに残りのアイテムは全部渡すと言ったのだが、元々このクエストを発見したのは俺だから、発見者報酬という事で受け取ってほしいと言われたので、お言葉に甘える事にした

お金はいくらあっても困らないからね、装備の素材になるアイテムだったらもっと話合いの余地もあったんだが


とにかく、こうして俺は一瞬とはいえ、タマモをブーストできるアイテムを手に入れたわけである、できれば飲みたくないけど痛覚設定下げているとはいえ、しんどそうだし

「残りは本当に対したものがないなー、後は山賊の持っていたアイテムボックスの中身に期待かなー」

いっちゃんが皆の集めたアイテムをリアルンに渡し鑑定させた結果をあっさりと告げる

二束三文と言う言葉がぴったりなアイテムを眺めながらため息をつく

「そういや、皆を待っている間に俺も一人盗賊を倒したんだけど、倒した後にこれが落ちてたんだけど、これがアイテムボックスなのかね?」

俺は金弧が倒した盗賊の後に残っていた透明な箱を取り出して、リアルンに放り投げてパスする

「ふむふむ、うん、アイテムボックスみたいだね、とはいえ、開けたりはしないほうがいいかも、ゲームによっては盗賊を倒した後のアイテムボックスは提出する義務があったりするからね」

わざわざリアルンは歩いて俺に近づいてくるとアイテムボックスを手渡してきた、別に投げてくれてもよかったのにと俺が言うと、さすがにこんな大事な物投げれないよ、と苦笑されたそんなものかね


「これで大体残ってたものはアイテムボックスに放り込んだし、そろそろ戻ろうか」

いっちゃんが声をかけると皆も捜索が徒労に終わった事に溜息をつきながら入口に向かって洞窟内をきた道を戻るのだった



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