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2日目開始はトラブルから

皆さんは覚えていらっしゃるでしょうか、主人公の職業リアル

自然と目が覚めて時計を確認すると朝の7時だった

元々、安眠を目的として作られたナータリーツヴァイ製のVRギアは快適な睡眠を提供する為に大き目なカプセルに横になってバイザーのような形になっているギアを被って横になるとなんとか波が出て快眠を提供してくれるらしい、寝返り防止機能がついているのでギアが壊れたりもしない素敵仕様である


「まぁ、寝返りが打てないから若干体が凝るんだけどな」

俺は体をほぐすために伸びをした後にキッチンに向かい今日の朝食を用意する

何時間ログインするかわからないが、VRゲームプレイ中に一定以上の空腹感や睡眠欲求が高まると強制ログアウトさせられるので、朝食はしっかりと取らないといけない


現在7時、このゲームは4倍で時間が進み、0時がゲーム内0時になり、6時、12時、18時でそれぞれ1日が過ぎるので、現在ゲーム内だと朝の4時である

8時にログインすれば、向こうでも朝の8時なのでその位にログインすればちょうどいいかな

というわけで、朝食をゆっくりと楽しみ、食後のコーヒーを楽しんだ後にログインした


「遅いのじゃ!」

ゆっくりとコーヒーを楽しんだ俺を待っていたのはタマモによるアイアンクローだった

おかしい、そもそもまだ召喚してないんだが・・・

「わらわ位になると自由自在よ!」

「「おかえりなさい、ぬしさまー!!」」


俺の耳から頭の中身が飛び出そうになっているのを見ながらも元気に挨拶できるなんてきっとこの二人はいい子に育つな・・・挨拶はタイセツ、ダカラネ

そんな事を考えながらHPが減るのに身を任せるのだった


「タマモはマスターである僕に対して攻撃的過ぎると思うんだけど」

ぶっちゃけ俺が食らった総ダメージはタマモ>ウサギの最終奥義だと思うんだが

とりあえず魔法の絨毯を出してくれとタマモに頼むとタマモの胸の谷間から狐が飛び出してきてもふもふの尻尾からタマモが魔法の絨毯を取り出す

なんだこのエロ狐、いや、待てよよく考えると狸型ロボットが腹にポケットがあることを考えると、狐は胸にポケットが!

「あるわけなかろう!むっ!?」

「どうしたタマモ?」

タマモは俺を魔法の絨毯に無理やり乗せると絨毯を無理やり引っ張り「乙女の悲鳴が聞こえたのじゃ!」と叫ぶと屋根の上を飛びながら移動する

やめて引っ張り方が乱暴すぎてひっくり返ってるから、体を保護するバーのないジェットコースターとかそれ、拷問だから


絨毯を引っ張られながら運ばれた先は路地裏だった、ところでタマモさん、引っ張り方が乱暴すぎて俺ひっくり返った絨毯に無理やりしがみついて落ちるのを耐えてるんですが、無視ですか、そうですか

「見よ、マスターどう見ても変態が乙女に襲い掛かろうとしている図じゃぞ!」

「おー、しかもプレイヤーがNPCに襲い掛かってるのかよ、面倒な、下手に変態の方攻撃したらこっちが罰受けるぞ、GMコールするか?」

「何言ってるんじゃ、そんな悠長なことしてる場合じゃないじゃろ!」

タマモは「そもそもー」と言いながら屋根から飛び降りるとそのまま首に一撃入れてへし折った

また戦闘は一瞬なのか、展開が早いなぁ


「無茶するなぁ、タマモ・・・」

「マスターがなんとかしてくれると思ったからのぅ」

「たった一日前の出来事なのにすっかり忘れてたわ、そういや俺GMだったな・・・」

そう、そもそも俺はこの世界のGMと派遣されていたのである、つまり現行犯であれば俺にもプレイヤーをイエローネームやレッドネームにできるという事である

「後で報告書書かなきゃいけないけどな」

「乙女を守ることができたんじゃ、その程度安いことじゃろうに」

「まぁ、そうなんだけどねー、っとそれより大丈夫かい、お嬢ちゃん?」

俺は遅れてやってきた金弧と銀弧を絨毯に乗せて屋根の上から絨毯でゆっくり高度を下す、屋根から飛び降りるとか俺には無理だわ


「あ、あのお二人は冒険者ですか?」

俺とタマモの顔を見比べながら、涙目の少女はこちらに聞いてくる

この時俺の脳裏に浮かんだのは、「あっ、これ厄介ごとになるパターンだわ」であった


「つまり君の村の近くに山賊が住み着いて今にも襲ってきそうだから助けてほしいっていう事かな?」

俺達が助けたメリアという娘さんが冒険者を探していたのはそういう理由だったらしい

「そういうのはギルドの方にお願いしに行くものだと思うんだが・・・」

「何を薄情な、ついさっき冒険者の男に襲われかけた娘に男だらけの冒険者ギルドにいけというのかの?」

タマモの言葉に体を抱いて震えるメリア嬢

「はー、わかったよ」

俺の言葉に全員の視線が集まる、照れるからやめて


「けど、すぐにはいけない、山賊の規模がどの程度かわからない以上、俺達4人ではどうにかできるかわからないからね」

俺の言葉に目に見えて肩を落とすメリア嬢の肩に手を乗せて「最後まで聞くのじゃ」と言うタマモ

「もう少ししたら俺のフレが5人こちらに来るはずだからその5人を加えていこう、本音を言えば、もっと数を増やしたいんだけど」

メリア嬢のトラウマと、実はもう一つ問題があった

それは依頼金である、複数のPTを雇えるほどの額ではないのだ、なので、俺達6人にタマモ達の3人の9人で挑むべきだと俺は考えた


「というわけで早くトラベラーズの誰かが来てくれないかな」

「あまり悠長に待ってはいられないからのぅ・・・」

「まぁ、もう少し大丈夫なんじゃないかな」

俺はステータスカードを展開し、クエストをタップする

そこにはCクエスト:村を山賊から防衛すると表示され、残り時間2時間30分と表示されている


「問題は、この2時間30分が死者が出るまでなのか、村が壊滅するまでなのかだが・・・」

「村自体はここから、娘の足で30分ほど、猶予は2時間じゃの」

「こういう時、時間加速4倍がきついな、現実時間だと30分だ」

「ぎりぎりは避けたいところじゃから、こっちの時間で1時間、向こうの時間で15分待つのが待つのが限度と言ったところかの」

頼むぜ、誰でもいい、誰かがログインさえしてくれればそこからリアルで連絡が取れるはずだ・・・

それから5分後俺達の願いが通じたのか、無事リアルンがログインするのだった


そうなんです、実は主人公GM権限持ってるんです

ただ、使用するとその後報告書とか沢山書かなきゃいけないためにあまり使いたがりませんが(おじさんのほうもそれを見越して渡してもいいと判断しました)

ちなみにタマモが首を狙ったのは、一撃で確実に殺す為です、えぐい


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