第2話
「へー、その伝説があっていれば、会長の妹か…って、えー!それってマジッ?!」
春美が私の言葉に大声で叫んで驚いた。私はわざとらしく耳を塞いで春美の方を見た
「司先輩、リアクションが忙しい方ですね。それに、そんな大きな声を出されると他の生徒の目が気になるんですけど…。特別に教えて差し上げたのだから、静かにしていただかないと…」
私がさめたような目つきで春美を睨んだが、がそんなことは気にしていない、いや、全く気がついていない様子で、勢い良くこっちに振り返って話しかけてきた
「だってだって、会長の妹でしょ?!一年生の入学式で会長まで押し寄せるような実力の持ち主を抜かすぐらいの力なんでしょう?!あっ…でも、そんなすごい力の持ち主の会長の妹だからって言うことも有り得るよね…ブツブツ」
まだ、ずっと一人でぶつぶつと何かをしゃべっている春美をほっておいて生徒会室に行くことにした。だが、春美はずっと私の後ろに着いてきて、大きな声の独り言を言っていた
「それでね、それでね!…」
私は秘密と言ったはずなのに、生徒会に着いたとたんに、興奮したように生徒会の皆にさっきの事をベラベラと喋っていた。何度も同じ話をしていたので、最初は真剣に聞いていた生徒会のメンバーがあきれたようにため息をついていて、無視していたので独りでぺちゃくちゃと喋っている春美は置いておいて、会議を始めた
「最初は、今年の生徒会メンバーのことについて何ですが、私的には去年から今年までの中を振り返ってみて、色々合ったときなどに助け合いや支え合いがあって、私達生徒会は無事に一年を終えました。今のメンバーでの、信頼感が強まってきたと思われます。なので、私は去年と同じでこのメンバーでいきたいと考えているのですが、皆さんは今のメンバーで大丈夫だと思いますか?私は若干一名遊んでいた人がいるような気がしているのですが、皆さんの意見を聞いてから決めようと思います」
私がそこまで言ったときに生徒会メンバーは拍手が聞こえた。
「俺もその意見に賛成です」
等と言う同意の声が聞こえた。副会長・春美を除いて…
「ハイハーイ、私に提案があります!良いですか?」
さっきまで何故か静かだった春美がいきなり手を挙げた。私は、そんな春美を見てから、他の生徒会メンバーを見た
「この中で、副会長に意見を発表させて良いと思う人は手を挙げなさい」
「……」
皆は無言で春美とは目を合わさないように違う方向を向いていたりしていた
「誰も手を挙げませんね…これで生徒会の会議を終わります。では、解散」
「ちょっと!皆、待ってよ!無視するなんて、酷いよ!」
春美が今にも泣きそうな顔をしていたので、しかたなく当ててあげることにした
「ハイ、なんでしょうか副会長?授業の時間が迫ってきているので、なるべく早く終わらして下さいね」
私がそう言うと、春美の顔が一気に明るくなり、にこにこと笑い始めた。その姿を見て私はさっきの春美の泣き顔は、嘘だったと分かって、春美をにらみながら舌打ちをした
「ちっ…!副会長め!私をだますとは…」
私がそんなことをいったにも関わらず、相変わらずにこにこしながら話し始めた
「分かりました…。さっき話していた事なんですけど、確か妹さんは強い力の持ち主なんですよね!?」
私は、その妹の力という春美の言葉を聞いてものスゴークいやな予感がした。その時、春美の目がキラーンと光った
「その強い力を使うために会長の妹さんを生徒会に入れるべきじゃありませんか?」
私は言葉が詰まった
「…。」
突然のことに皆は口をポカンと開けていた。最初は、春美のいっていることがわからなかったが、五分の沈黙によって私の脳はやっと春美がいったことを理解した
「美歩を生徒会の中に…!?」