初詣も大忙し
大晦日が終わり、次の日も当然大忙しの四宮神社だ。
なんせ今日は正月、その上茜の誕生日でもある。
更には今年からはお守りも販売することになったからな。
やれやれ、今年の正月は今まで以上にしんどいような気がするな。
「よし、じゃあ取りあえず指示を出すぞ、羽衣、卯実、兎梨、花木は羽衣は会計を頼む
それと、お守りの管理とかは3人で頼む」
「はい、お任せください! お会計ならいつもお団子屋でやってます!」
「任せてよ~、管理は得意だよ~」
「水希と茜は交代しながら巫女をやってくれ」
「お任せ!」
「分かりました」
「で、チャイムはおみくじの方を頼む」
「了解です! 親分様!」
さて、取りあえず、基本はこんな感じかな、後はっと。
「他の皆は道案内だ、と言ってもそこまで広くないし、大丈夫だろうが」
「はい!」
「うぅ、人か・・・」
「大丈夫だ、任せてくれ、何とか頑張ってみる」
「で、キャンとキキはここに座ってくれ」
「キャン!」
「キュゥン!」
狛犬がないからな、この神社は取りあえず、狼と狐を石段に乗せておこう。
もしかしたらマスコットとして人気になるかも知れないからな。
「さて、そろそろだな、皆、配置に付け!」
「はい!」
そして、全員俺が指示した場所に移動した、それにしても、皆がきびきび動いてるのに
俺達はここでのんびりその風景を見るだけってのも何だかな。
それにしても、なんで今日も時音はここに居るんだ?
「まぁ、自然に指示はしたが、この感じはおかしいよな、普通に」
「ま、そうよね、なんで私は別神の神社で座ってるのかしら」
「知らん、と言うかそれは俺の台詞だ、山明神社は良いのか?」
「妖怪も来ないような神社に誰が来るのよ、ま、こっちで名前を売るのも面白いし」
「しれっと他の神社で自分の神社を宣伝しようとするなよ」
「良いじゃないのよ! 山明神社がある文月山はここからかなり遠くよ!
そんな場所にいちいち来る物好きが居るわけ無いじゃないの! それに名前すら知らないと言われるし
もうね、私はこの神社が羨ましいわ! すぐ下に村があるなんて、羨ましいわ!」
2回も言った、大事なことなんだな、うん、しかしここまで羨ましがるとはな。
まぁ、神社の近くに村があるのは確かにありがたい、その方が人も来るし。
「ま、と言ってもよ、仮に私の神社の近くに村があってもここまでは来ないでしょうね」
「何でだ? 来るんじゃないか? 初詣くらい」
「そうね、初詣は来るかも知れないけど、毎日のように誰かが来たりはしないと思うわ」
「来るんじゃないの?」
「来ないわよ、私にそこまで人望があるとは思って無いし」
「随分と自分に自信が無いんだな」
「この、自信位あるわ! でも、ここまですごいのを見るとね」
時音の奴、若干下を向いてやがる、一体何でだ?
「おい、どうしたんだ?」
「な、何でも無いわ、昔を思い出しただけ」
昔か・・・そういえばこいつって復活した神様だったよな。
俺は復活というか生まれた神様だけど。
「えーい! えーい! あなたに1年に幸あれ!」
「あぁ、ありがとうね」
「い、いえ、これが私のお仕事です」
それにしても、かなりの参拝客の数だな、かなり支えてるな。
茜1人でこの数の祈祷は難しいかな。
「仕方ない、水希もやってくれ、茜と同時に参拝客に対して祈祷をしてくれ」
「分かった!」
そして、水希も茜と一緒に祈祷を始めた。
祈祷は2人とも色々と違うが、参拝客は皆喜んでるし、良いかな。
「おぉ! 今年も1年頑張れぇ!」
「あはは、面白い子だね」
あの2人にはかなり無理をさせているかも知れない、そう思ったが、お守り組も大変そうだった。
「え、えっと、縁結びと、恋愛成就ですね! えっと、えっと、600文です!」
正確には700文だな、まぁ、稼ぐためにやってるわけじゃないから良いけど。
「え、あの、700文じゃ?」
「あぁ! す、すみません! 700文です!」
「焦らないで良いですよ」
「はい、すみませんでした」
何度か計算ミスをしても、ちゃんと正しい答えをお客さんが教えているな。
優しいものだ、誰もラッキーなんて思って安い値段で買わないんだから。
ま、神社で悪行を働けないからかも知れないが、いや、善人だからかな。
「何だか大変そうね、あの子達」
「そうだな、でも、皆楽しそうじゃないか?」
「そうね」
正直俺も手伝いたいんだが、俺達は神だ、神が出向くのもな。
それに、あいつらを信頼してないって感じに捉えられるかも知れないしな。
「キャン!」
「可愛い!」
「キューン」
「狐ってコンって鳴かないんだね!」
「そうだね、でもこっちの方が可愛いじゃない!」
「そうだね! あはは、尻尾もふわふわだぁ」
キャンとキキはかなり好かれているようだな、予想通りマスコットキャラって感じになったな。
「ふむ、山明神社もあんな風に動物を石段に座らせてみようかしら」
「良いんじゃないか? どんな動物かにもよるだろうけど」
「こっちが狼と狐なら、私は四宮神社はライオンと虎とかどうかしら」
「良いかもしれないが、癒やされないだろうな、間違いなく威圧される」
「く、それもそううね」
時音は少し悔しそうにした。
ま、普通は犬か猫だよな、いや、ペットにに狐と狼を選んだ俺が言える口じゃないが。
さて、いくら初詣と言っても、7時頃から少なくなるだろうな、そん時に茜の誕生日を祝うか。
さーて、料理を用意するとしますか。




