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神様に転生したので、スローライフを満喫します  作者: オリオン
少女期、第4章、いつもと違うことをしよう
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皆の帰還・・・?

いつも花木と一緒に居るあの3羽の兎に、名前があったのは驚いたな。

ずっと名前が無いのかとばかり、花木は無かったんだがな。

俺がそんな事を考えていると、花木達が戻ってきた。


「あはは~、あまり釣れなかったね~」

「魚を捕るのは難しいケロね」

「あんたらは1匹も連れなかったからね」


どうやら花木と賢子は1匹も釣れなかったようだ、まぁ、下手そうだしな、釣り。


「どうだった?」

「お、帰ってきてたのかい、そうだね、結果は4匹だったよ」

「久里1人で釣ったのか?」

「あぁ、2人は全く連れなかったね」

「花木、お前の傘下の3人はしっかりと釣ってきてたぞ、1人1匹で」

「へぇ~、あの子達って釣りが出来たんだね~」


少しは悔しがるかと思ったが、全く悔しそうな素振りを見せていない。

これはリーダーの余裕とかそんなんかな、いや、こいつが鈍いだけか。


「くぅ、兎に釣れたのに、ケロは1匹も釣れないなんてぇ、悔しいケロぉ!」


賢子はちゃんと悔しがるんだな。


「そうだ、圭介はどうだったんだい?」

「あぁ、10匹だな、これ以上は釣っても入らないからな」

「ほぉ、すごいね、そこで眠っている2人は釣ったのかい? いや、何となく分かけどね」

「あぁ、お察しの通り、この2人は1匹も魚を釣ってない、と言うか途中で眠ってた」

「あはは~、言い出した本人達なのにね~」

「全くだな」


でも、まぁ、寝顔から察するに、少しは楽しめたようだな。

釣りじゃ無くて、山での昼寝をな。


「あぁ、そうだ、お前の傘下の3人は名前があったんだな」

「うん~、本当は無かったんだよね~」

「そうなのか?」

「でも、流石に名前が無かったら呼ぶときに困ってね~、お店でも意思疎通が出来なかったからさ~」


まぁ、そうだよな、なんて言っても名前が無いと、そこのあなた、とか、きみ

とかじゃ無いと呼べないし、そもそも誰を呼んだのかも分からないからな。


「それで、お前が付けたのか、名前を」

「いいや~、名前を考えるのが難しいからさ~、茜ちゃんに頼んだんだよね~」


茜に頼んだのか、大丈夫だったんだろうか。


「それで~、圭介様に聞いてきます、て言ったんだよ~」

「は? 俺が? 何で、そんな記憶は無いぞ」

「そうなの~、でも、茜ちゃんは圭介様に聞いてきました、って言ってたよ~」


不味い、全く記憶に無い、そんな事言われたっけ?


「思い出せない、そんな事あったか?」

「茜ちゃんに聞いてみればいいよ~」

「あぁ、そうする」


そして、花木は俺の横に座った、いちいち隣で眠っていたくるみを膝にのせて。


「おい、なんでそこに座る」

「いいじゃんか~、私と圭介の仲なんだからさ~」

「あぁ、そうかい」


俺は大人しくその場でお茶を飲んだ、自分で入れたが、茜が入れてくれたお茶の方が美味しいかもな。

やっぱりお茶に関しては茜には勝てそうに無い。

そして、少しして久里の傘下の狸が2組戻ってきて、茜、時音、睦月が帰ってきた。


「いやぁ、結構大量でしたね」

「そうね、茜ちゃんは釣りの才能があるのかもしれないわよ」

「あはは、時音さん、おだててもお茶くらいしか出ませんよ」

「おだてじゃ無いでしょ、大きいのを3匹も釣ったんだし、自信を持ちなさい」


どうやら結構大漁のようだな。


「あ、圭介様、花木さん、もう帰ってきてたんですね」

「あぁ、そうだ、後はサラ達だけだ」

「あ、皆さん帰ってきてるんですか、サラちゃん達は大丈夫でしょうか・・・」

「大丈夫だろう、四季もいるし、それと茜、1つ聞きたいんだが」

「はい、何でしょう」

「俺に花木の傘下連中の名前を考えてくれって言ったか?」


俺は茜にその事を聞いてみた、話すチャンスだと感じたからな。


「えーっと、あぁ、はい、確か私が7才の時に聞いた記憶があります」


7才って事は、今から2年前か、そんな事聞かれたっけ?

俺は記憶をさかのぼってみた。


{圭介様! 花木さんがあの3人の名前を考えて欲しいって言ってました!」

{3人? あぁ、あのいつも花木と一緒に居る3人か}

{はい! 何だか名前が無くって不便だったそうですよ!}

{ふーん、じゃあ、兎だし、それっぽいのを適当に考えるか・・・}

{どうですか? 出てきましたか}

{そうだな、適当に羽衣、兎梨、卯実で良いんじゃないか}

{あぁ、何だかそれっぽいですね! じゃあ、話してきます!}

{分かった・・・はぁ、適当になったが、まぁ、良いか}


そういえば、そんな会話をしたような記憶がある。

あの時は確か適当に名前を付けたんだったな。

と言うか、それまで羽衣と位しか話せてないし、性格は知らなかったんだよな、確か。


「あ、あぁ、思い出した、あれか、名前はぽんと出たのを言ったからそこまで記憶に無かったんだ」

「そうなんですか、でも、やっぱりすごいですね」

「何がだ?」

「だって、すぐに名前を考えれるのはすごいと思いますよ」

「そうなのか?」

「はい、そうですよ」


そうなのか、名前がすぐに出てくるのってそんなにすごいことなんだな。

ハッキリ言って適当にしか付けてないし、実感は無いがな。


「じゃあ、もしも圭介に子どもが出来たら何人でも名前が考えられるんだね~」

「いや、流石に子どもの名前は悩むだろう」

「私達の名前は悩まないの~?」

「あぁ、特徴がハッキリしているからな」

「そうなんだ~」


こいつらは兎だ、だからあの3人の名前はすんなりと出てきたんだろうな。

兎、と言うかなりの個性があるから、でも、自分の子どもとなると難しいだろうな。


「まぁ、とにかく、俺の謎が解けたよ、ありがとな、茜」

「いえ、お役に立てたのなら光栄です!」


茜はニッコリと笑った、うん、すごい曇りの無い笑顔だな。

子どもね、ふむ、今は良いかな、もう手一杯だからな。

でも、その内子どもが欲しいものだ。

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