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神様に転生したので、スローライフを満喫します  作者: オリオン
少女期、第3章、四宮神社の日常
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冬の神社の怪談話

今回は怪談話です、殆どストーリーは無いです。

四宮神社の小宴会が終わり、その日の夜だ。

サラ達は眠ってしまったが、俺、刀子、花木、久里は眠ってはいない。


「・・・ねぇ、何かお話ししようよ~」

「話って、何をするんだ? 向こうの山の話だったら宴会の時にしたじゃないか」

「うん、だからさぁ~、怪談って奴をしてみようよ~」


こいつは何を言ってるんだ? そもそも妖怪が怪談? 第1怪談は夏にする物だろう。

それを何でこんな冬にするんだ? こいつの思考回路はやっぱりよく分からない。


「花木、なんで冬場に怪談なんだ?」

「何となくかなぁ~」

「そもそも、怪談は怖がる役がいないと面白くないでしょ?」

「大丈夫だよ~、多分ね~」


よく分からないが、やっぱりこうなるとこいつはしつこい、それに久里の傘下も結構楽しそうにしている

当然、花木の傘下もだ、これは多数決をしても意味は無さそうだな。


「はぁ、仕方ないな」

「ふっふっふ、じゃあ、最初は私だよ~」


これはある犬のお話です、彼はある少女に飼われている飼い犬でした。

その犬はその少女を心底慕っており、この人が大好きだと思っておりました。

しかし、そんなある日、家に不穏な気配を感じました、周囲は暗く、目のよい犬でも周りが見えません

そういえば、少女が今日は月が見えないと言っていたのを思い出しました。

周囲は見えない、だと言うのに周囲からは不穏な気配を感じます。

その気配は時間が経つにつれ増えていきました、彼は犬の身でありながら恐怖しました。

しかし、鳴き声は一切出しません、理由は簡単でした、もしも鳴いてしまえば自分を心配して

飼い主の少女がこの部屋に来てしまう、そうなったら・・・彼女は自分の代わりに死んでしまう。

そんな事を考え、一切鳴かず、ただ息を潜めておりました、そんな時、少女が寝る部屋で物音がしました

もしかしたら彼女に何かがあったんじゃ! 流石にそれは耐えられず、彼は少女の部屋に入った。

そこには誰もいなかった、少女も、その母親も、誰1人いない・・・

そして、後方の気配が何だか普段感じている気配を感じました・・・

彼が後ろを振り返ると、そこには目が無い少女の姿が!


「どうだった?」

「面白くない」

「ありきたりだな」

「そ、そんなぁ・・・」


花木は結構ショックを受けた様だ。


「ほら、目の付け所は良かったじゃないですか!」

「まぁ、そうだな、犬視点は斬新だったかもしれない」

「それだけじゃないの?」

「酷い!」


何だか久々に花木の酷い! を聞いたような気がする。

気のせいかな? まぁ、良いか。


「じゃあ、今度は圭介が話してよ・・・」

「なんで俺が・・・はぁ、まぁ、良いか、簡単な物を話す」


この話は少年のお話だ、ある場所に小さな民家があった、そこは誰もいない民家だった。

しかし、ある日その民家から小さな泣き声が聞えてきた、赤子の泣き声だ。

何で誰もいない場所で声が聞えるんだ? 不思議に思ったが、少年は確認する勇気は無かった。

そして、その日、母親が姿を消した、そういえば弟もいない。

父親に話を聞いてみると出稼ぎに行ったそうだ、父親の負荷を減らすために弟を連れて行ったどうだ

そして2日が経過した、すると、ずっとうるさかった泣き声が止んだ。

その日の朝、やはり確認したくなるのが人の性だ、少年は確認しに行った。

その奥には2人の死体があった・・・赤子とその赤子を抱きしめている母親のようだ。

「・・・何でこんな所に? ・・・あれ? よく見たら、これ、お母さん・・・?」

そして、赤ん坊は弟だ、それに、多分最近死んだ・・・も、もしかして・・・

そんな事を考えていると、後ろの明るい日の光が消えた。


「はい、こんな感じだな」

「な、何だか怖いんだけど?」

「ゆ、幽霊関係ないじゃ無いですか・・・」

「そうだな、俺が思うに幽霊よりも、人間の方が怖い」


これは俺がこっちに来る前の知識だ、まぁ、この怪談は即席で考えた内容だが。

まぁ、もう少し考えた方がよかったかもしれない、でも、怪談ってのは難しい。


「よくそんな怪談を思いつくね」

「あわわぁ・・・と、頭領様ぁ、今日は私達は1人じゃ眠れないですよぉ」

「いつも3人で寝てるんじゃ無いの~?」

「そういえばそうでしたね」


あの3羽は基本的に一緒に眠っている、なんせ四宮神社はそこまで広くないからな。

流石にこれだけのメンバーの部屋を用意する程余裕は無いからな。


「さてと、ま、怪談はこれくらいにして、そろそろ寝るか」

「そうだね、もう結構暗いし、それにあたし達は明日は仕事に行かないといけないからね」

「大変だね~」

「花木も団子屋を経営してるだろ?」

「あ、忘れてたよ~」


馬鹿だ、やっぱりこいつは馬鹿だ、ま、それは今に始まったことじゃないな。

こいつはいつでも馬鹿だからな。

さて、今日は寝るかな、そんで、明日あたりに花木の団子屋に行ってみるか。

確か久里が拡張をしたんだっけ? どんな風になってるか楽しみだ。

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