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神様に転生したので、スローライフを満喫します  作者: オリオン
少女期、第3章、四宮神社の日常
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四宮神社の小宴会

準備に時間がかかったが、何とか宴会の準備も出来て、ようやく始めることになった。

料理は何だか知らんが刺身とかそういう物が多い、なんせ、刀子の奴が楽しくなったようで

ドンドン色んな食材を切っていったからだ、そのせいで結構品数は少なくなった。

まぁ、宴会といったら刺身だし、これでも良いかもしれないな。


「刺身が多めじゃないか、これは嬉しいね」

「何でだ? 刺身ばっかじゃ飽きるんじゃ無いか?」

「酒の肴には丁度良いじゃないか」


まぁ、そうかもな、俺も酒を飲むときはよく刺身を肴にしたもんだ。

ま、酒と良っても死ぬ前はビールしか飲んでないが、なんて言ったって日本酒とかは高いからな。

売ってる場所も少ないし、だからビール、でも、こっちだとビールの方がレアみたいだな。


「じゃあ、宴会を始めましょう!」

「は~い」


そして、四宮神社の小規模宴会が始まった。

刺身ばかりで、桜も舞ってないし、花も殆ど咲いてない。

更に月も見えない、そんな宴会だ、でも、まぁ、楽しいだろうな。


「あはは!」


神社の境内で派手に暴れて遊んでいるサラ。


「駄目だよ! 暴れたら!」


それを必死に止めようとしている四季。


「じゃあ、私も~」


その景色を見て一緒に暴れ出す花木。


「ば! 土が舞うじゃないか!」


そして、それを制止している久里。


「あはは、やっぱり皆さん面白いですね」

「そうだな、あいつらは楽しそうで良いよ」

「じゃあ、お前も混ざれば良いじゃないか」


そんな楽しげな風景を見ながらのんびり飯を食いながら酒を飲む。

ふむ、案外悪くないかもしれないな、こういうのも。


それから少し経ち、花木達が少しだけよい始めた頃だ。


「よし! 隠し芸大会をしようじゃないか!」


良い感じに酔いだした久里がいきなりそんな事を言い出した。

隠し芸大会って、まぁ、案外良いかもしれないな、ここには色んな芸が出来そうな奴らが居るし。


「面白そう~、じゃあ、最初は私だよ~」

「最初は花木か、良いかい? 兎になって隠し芸~、は無しだからね?」

「あはは~、読まれてたね~、仕方ないから別のをするよ~」


そう言うと、花木は耳を軽く触った、そして、普段はそこまで立ててない耳をピンと真っ直ぐにした。


「何をするんだ?」

「と言うか、正直私は花木さんの耳があそこまで立つなんて思いませんでした」


確かに始めただな、兎だった頃は兎鍋にしようとしてたときに立ってた気がしたが。


「じゃあ行くよ~、耳が震えま~す」


そう言うと花木は目を強く瞑って力を込めた、すると花木の耳がぷるぷると震えだした。

そして、少し経ち、疲れたのか耳をブンブン振り回して見せた。


「はぁ、はぁ、ど、どうかな~?」

「流石は頭領様!」

「だから花木って言ってよ~」


そういえば前にもそんな事を言ってたな、いつまで経ってもあいつらは頭領様呼びなんだな。


「何だか兎の頃に見せてもらった気がすかもね」

「そうだっけ~!?」

「そうだよ、でも、人間の状態でも出来るのは驚いた」

「あはは~、よかったよ~」


花木は一安心という感じの表情を見せ、座った。

まぁ、久里は微妙な反応だったが。


「すごい! 可愛いです!」

「耳ってあんなに震えるんだな」

「あはは! 面白い!」

「耳は震えるのね、流石は動物」


それ以外のメンバーの反応はかなりよかった。

特に茜はかなり楽しめたようだ。


「じゃあ、今度はあたしがやるよ」


次に立ち上がったのは久里だった、久里は種の無いマジックを沢山持ってし、面白いかもな。


「じゃあ、ま、化かしマジックでも披露するよ」


そう言うと久里は自分の懐に手を突っ込み、素早く左右に広げた。

そして、出てきたのはキャンとキキだった、これはすごいな。


「ワン!」

「キュゥン!」


出された本人達もかなり驚いているようだ、何だか普通にすごいマジックだな。


「すごいですね!? い、どうやったんですか!?」

「ふっふっふ、簡単さ、寝ている2匹を小さくして懐に入れてたんだよ」

「そんな事出来るんですか!?」

「あぁ、出来るよ、あまり人には見せないけど、あたしは物を小さくする事も出来るんだよ」


化け狸恐るべしだな、こいつ、実はまだ隠してる力とかがありそうだよな。


「じゃあ、私も小さく出来るんですか!?」

「いやぁ、流石に人間は無理だね、大きすぎる」

「そうなんだ~、大きい物は無理なんだね~」

「まぁね、この子達はまだ小さいから更に小さく出来たんだ」


弱点はしっかりあるのか、まぁ、何でも小さく出来たら色々と崩壊するよな。

いつでも大きく出来るから、何でも小さく出来たら家とかも持ち運びできる様になっちまう。

何だろう、そういえばそんな道具を何かのアニメで見た気がするが、まぁ、気のせいか。


「じゃあ、今度はあたしが!」


今度はサラが立ち上がった、サラは一体どんなことをするんだろう。


「それと、お姉ちゃんも!」

「へ!?」


サラは四季を巻き込み、隠し芸を開始した。


「じゃあ、お姉ちゃん! 地面を盛り上げて!」

「わ、分かったよ、えい」


四季が指を差し、声を出すと、その場所がちょっとだけ盛り上がった、そんな事が出来るんだな。


「そして、これをこうして」


サラはポケットに入っていた種をその場所に入れた。


「これは、もしかして」

「てりゃぁ!」


サラが叫ぶとその場所から大きな花が咲いた、冬だってのにこれはすごいな。


「じゃん!」

「すごいですね、流石は妖精さんです!」

「すごいでしょ でもこれはお姉ちゃんと一緒じゃ無いと出来ないんだよ」

「え? そうなの? 私は地面を盛り上げただけだよ?」

「そこが大切なんだよ、今の時期の土は栄養が無いからお花が咲かないんだぁ」


やっぱり植物の妖精ってだけあって植物には詳しいな。

そして、その後しばらくの間はその花を見ながら酒を飲んだりして居た。

その間に何人か参拝客が来て、少しだけ参加した後帰る、これがよくあった。

そして、1人の人間から今度宴会をするときは村にも知らせて欲しいと言われた。

この人達も宴会が好き何だろう、今度するときは村にも報告しないとな。

そして、時間は過ぎ、そろそろ暗くなってきた、食べ物も無くなり、どうやら宴会は仕舞いのようだ。

でも、かなり楽しい物だった、それにしても、こいつらは今日はどうするんだろうかな。

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