化け猫たちの歓迎
旅行から帰ってきたので、本日から更新を再開します
化け猫、日本でも結構メジャーな妖怪だ。
そして、俺達はその化け猫の里に着いたが、まぁ、何だか警戒されているようで。
「ちょ! ま! いきなり攻撃って酷くないですか!?」
俺達は今は化け猫の連中から攻撃を食らっている、理由は分からない。
「よく分からないが、何だか歓迎はされてないな!」
「山童とかと比べると友好的なんじゃないんですか!?」
「知りませんよ! 何で攻撃されてるのかも!」
まぁ、状況が良くないのは明白だな、攻撃も少しずつ苛烈になって来てるし。
「食らえにゃー!」
「け、ケロー!!」
今度は矢かよ、たかが猫だと思って油断したが、結構知能が高いじゃ無いか!
「ちぃ!」
俺は賢子に飛んでいった矢をキャッチした、幸いなことにそこまで弓矢を量産できてないようだ。
このお陰で飛んでくる矢の数は少なく、防御もまだ楽だ。
「ニャーー!! 攻めるにゃー!!」
弓の攻撃が無意味だと察したようで、化け猫たちは突撃してきた。
「うわぁ!」
「面倒ね! これは!」
「化け猫は好戦的だね」
「あはは!」
何だろう、2人ほど危機感を感じて無さそうな奴らが居るな、まぁ、こいつらだしな。
さて、まぁ、とりあえず、この状況を何とかしよう。
「いい加減にしろよ?」
「ニャ!!」
俺は全力で化け猫共に睨みを効かせてみた、すると化け猫たちは一斉に止まった。
「俺達は何もしていない、だってのに攻撃は良くないだろ?」
「は、はいですにゃ!」
軽く威嚇したら結構すんなりと言うことを聞いてくれたな。
やっぱり動物は威嚇とかに敏感なんだろうな。
「さて、じゃあ、お前らのボスを出せ」
「わ、私ですにゃ!」
さっきから先導していた小さい化け猫が前に出た、やっぱり女の子なんだな。
見た目は茶色く短い髪の毛、茶色と白が混ざった尻尾と耳、瞳は茶色で服は茶色と白しましま模様。
そして、ボタンが5つあり、袖は結構ふりふりしている、そして下は短パンだった。
更に、肌の色は小麦色に焼けており、かなり健康的だな。
「さて、じゃあ、1つ聞こう」
「な、なんでございますでしょうかニャ?」
女の子はかなりぎこちない敬語で返答してきた、敬語を普段から使わないんだろう。
「じゃあ、聞くが、なんで攻撃してきたんだ?」
「し、侵入者かなぁっと思いましてにゃ・・・にゃはは」
女の子はかなり汗をダラダラと出している、相当焦っているんだろうな。
「じゃあ、もう1つだ、なんで攻撃を止めた?」
「つ、強い方に付いていくというのが僕たちの掟ですにゃ」
なるほどな、つまりあの威嚇で俺が強い存在だという認識になった訳だ。
と言うことは、こいつらは俺の言うことは聞くと言うことになるな。
何だか面倒な連中だったが、何だ、操りやすい掟があったんだな。
「よし、そうか、つまり俺に従うって事か?」
「そうですにゃ、それが僕たち化け猫の掟ですからにゃ」
「じゃあ、軽く指示をだす、聞けよ?」
俺は人間に手を出さないこと、と言う指示を化け猫連中に話した。
化け猫たちはその指示を受け、もう人間は襲わないという約束をした。
本来の目的はそれで達成はしたが、一応化け猫の里も知っておきたい。
だから、化け猫の里に案内してくれるように指示を出した。
「では、親分様、僕たちの里に案内しますですにゃ」
「あぁ、頼んだ」
俺達は化け猫の元頭領の後を付いていった、何か親分様って言われたが、まぁ、そこは良いか。
何だか違和感があったが、そこまで気にはならなかった。
「圭介様、まさか化け猫を手懐けるなんて思いませんでしたよ」
「あぁ、俺もだ、まさか化け猫の親分なんかになるとは思わなかった」
「力ある物に従うルールね、普通に動物って感じのルールだな」
そういえば、イーリアも相当強いし、その気になればイーリアもなれたのかもしれないな。
まぁ、こいつはあまり人の上に立つって感じじゃない様な気がするがな。
「こちらですにゃ」
案内された化け猫の里は、化け犬の里と比べるとそこまで発展はしていなかった。
ただ、化け犬の里とは違い、文化面よりも戦闘面に重きを置いている感じの里だ。
中心には少し大きめの城もあり、日本の戦国時代のような感じかもしれない。
しかし、規模はまだ小さく、化け犬の里よりも若干小さい。
「ケロ? 何だか大きな建物があるね」
「すごい大きいよね」
「うちもそう思うよ」
賢子達が最初に疑問に思ったのはあの城か、まぁ、確かにこの世界で城なんてのは初めて見たな。
「あそこは里の中心ですにゃ、この里を統括する人があの城に入れるのですにゃ」
「じゃあ、俺も入れるのか?」
「勿論ですにゃ! ご案内しますですにゃ!」
そして、俺達は元頭領に案内され、化け猫の里の中心の城に進んだ。
その間の町並みを見たが、基本的に武器関連の商品やマタタビ等が売ってあった。




