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神様に転生したので、スローライフを満喫します  作者: オリオン
少女期、山の妖怪達編、第1章、妖怪達の住処へ
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大天狗とその長

文月山の探索に乗り出して、初の戦闘か、まぁ、俺達は関与しないがな。

イーリアとゴリラの化け物の戦いか、これは見物だな。


「水希、あの2人の戦い、どうなると思う?」

「イーリアじゃないかな、強いし」

「でも、あの大きいのも強いんですけど? 私がまるで勝てなかったのに」


意見が割れたな、楓はあのゴリラ、水希はイーリアか、さぁ、どうなるか。


「ふごぉ!」


最初に動いたのはゴリラの化け物だ、手に持っていた丸太をイーリアに向けて振ってきた。


「は!」


イーリアはその攻撃を回避すること無く、殴りかかった。

そして、イーリアとゴリラの2つのパワーが掛かった丸太は一瞬にして折れた。

こいつらのパワーには丸太如きじゃ耐えられなかったって事だな。


「え!? イーリアってこんなに強いの!?」

「イーリアは普段戦わないんだよね、師匠とはよく戦ってたけど」


水希の師匠はこんな怪力妖怪と何度も戦ってたのかよ。


「ふん、こんな攻撃、水菜みずなの攻撃に比べればショボいな」


水菜か、多分水希の師匠だろう。

全く、こんな妖怪に褒められるくらいに強いのかよ。


「水菜って師匠ですか?」

「うん、師匠」


やっぱりそうか、予想通りだな。


「ふがぁ!」


そして、怒り出したゴリラの妖怪はイーリアに突撃してきた。


「おら!」


イーリアはその突撃を受け止めた、こんな体格差がある相手を止めるとは、怪力過ぎるだろ。


「ぐらぁ!」

「へ、へぇ、少しは力があるね、見た目通りに、でも、甘く見んなぁ!」

「が!」


イーリアはその化け物を持ち上げ、放り投げた。


「そら! 食らいな!」


そして、追撃の一撃を叩き込んだ、その攻撃を受けた化け物は動かなくなった。


「ふぅ、終わったか、まさかこんな妖怪がこの山にいたなんてね」

「い、イーリア、すごいね、こんなに強いなんて思わなかったよ」

「戦わなかったからな、俺の相手になるような奴はそういないし」


そんな奴と1対1で戦って互角以上に戦った山明神社の先代何者だよ。

出て行った理由から察するにこいつを倒したみたいだし。


「ま、今回の奴は少しだけ楽しめたがな」

「イーリアに勝った奴っていないんだろうな」

「1人いる、水菜の奴だ、あいつ、勝ち逃げしやがって、俺じゃあ相手にならねえってのかよ!」

「師匠はそろそろイーリアとの戦いは飽きたって言ってたよ」

「な! あんにゃろう! ふざけやがって!」


イーリアは少し怒り出したが、俺が思うに本気では怒ってないな。

多分、親友みたいな感じなんだろう、いや、よきライバルか? まぁ、それは良い。


「まぁ、騒動は終わったし、先に急ごう、頼む」

「へいへい、分かったよ」

「ん? 何処行くの?」

「道案内だよ、この山のな」


俺達はこの山の調査に来た、とりあえずここのトップにでも話を通すか。


「道案内って、何処までの?」

「・・・そういえば聞いてなかったな、何処だ?」

「あぁ、この山の中で力が強い奴の所だ、一応話は通したいしな」

「それなら私も行くよ、そういう所はよく知ってるから」


よく知ってる? もしかしてこの山のお偉いさんは1人だけじゃ無いのか?


「もしかして、何人もいるのか?」

「まぁ、そうだね、軽く話すよ」


楓の話によると、この山には色んな妖怪が住んでいるらしい。

化け猫、天狗、河童、山童、犬の妖怪、蛙の妖怪、悟り妖怪、野良等の妖怪がいるらしい。

本当はもっと沢山いるが、大きな勢力はこんな感じだそうだ、野良の長はいないが

野良の中で1番有力な妖怪はイーリアだそうだ。


「ほう、そんなにいるのか」

「ん? 何で俺が野良の妖怪で1番有力なんだ?」

「今まで詳しくは分からなかったけど、今分かったよ、うん」

「イーリアは強いからね」


まぁ、つまり、野良の中で1番力がある奴にはもうあってるのか。

じゃあ、後は天狗、河童、山童、化け猫、蛙、犬、悟りのトップか。

何だか時間が掛かりそうだな。


「とりあえず、私が案内するのは大天狗様の所までです、流石にらい様の場所まではちょっと」

「問題ない」

「では、こっちです」


俺達は楓の案内で大天狗の場所についた。

そこは完全木製の大きな建物が建っていた。

ふむ、こっちはあまり進歩してないからな、妥当かもな。


「ここか」

「はい、大天狗様! お客さんです!」

「お客だと?」


木製の建物の扉が開き、その中から4人の男女が出てきた。


「ふむ、野良の妖怪の有力者と山明の巫女、そして、その後ろは誰だ?」

「えっと、この方達は」


楓が俺達の事を説明しようとしたときに、大天狗達の後ろの扉が開いた。


「擂様! 何故ここに!?」

「下がっていろ」

「は! はい!」


その擂と言う物がそう言うと、周囲の大天狗達は後ろに下がり、伏せた。

そして、楓も同じく下がり、伏せた。


「ようこそ、四宮の神とその巫女、どうぞ、こちらへ」


擂は俺の前に伏せ、そう言った、なんでこんな風に丁寧に・・・

まぁ、いい、俺達はその言葉に応じ、言われたとおりに部屋に入ろうとした。


「イーリア殿もどうぞ」

「なんで俺まで?」

「ここまで来てくれたお礼とでも思ってくれ」

「そうか」


俺達は擂に案内され、部屋に入った。

そこはさっきの大天狗の部屋よりも大きく、綺麗な部屋だった。


「では、お話をしましょうか」


俺達は擂に言われたとおり、その場の座布団に座った。

しかし、ただ話を通しに来ただけなんだけどな。

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