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神様に転生したので、スローライフを満喫します  作者: オリオン
少女期、山の妖怪達編、第1章、妖怪達の住処へ
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大明山の捜索

大きな山の捜索を始めた俺達、その捜索は意外と大変な物だった。

てか、正直いつまでもこの山とか大きな山とかじゃあれだし、俺達はこの山を

大明山だいみょうざんと言うようにした、山明神社から取ってな。

山明山という風にしようとしたが、山がダブるし、大きな山で大明山になった。

まぁ、あくまで俺達の間だけだ正式名称は知らん。


「それにしても、大明山はかなり複雑だな」

「えっと、確かこっちに動物が沢山いるんだよね」

「動物? 何でそんなの知ってんだ?」

「あたいは狩りをして食いつないできたからさ、先代にもそう言われたし」


先代か、やっぱり山明神社も先代とかいるんだな、当たり前だが。


「じゃあ、先代はどうしたんだ?」

「確かうちより強い奴に会いに行くって言って何処かに行ったんだよね」


どんな理由だよ・・・この世界の巫女は個性的すぎるだろ。

四宮神社の先代は怠惰な巫女、こっちは戦闘狂、そして、今は水希は元気すぎるし。

そう考えてみると茜が1番普通だな。


「まぁ、何だかな」

「まぁ、あそこの巫女は戦闘好きだったからね」

「ひゃぁ!」


俺達が会話をしていると木の陰から女の子が姿を現した。

女の子の容姿は青い髪の毛で、髪の毛は短い、そして髪の毛が1本だけ飛び出ている。

目の色は青と茶色のオッドアイだ、こんな目の色は初めて見るな。

服装は茶色い服で白いボタンが3つほど付いており、腕に青いスカーフを巻いている。

そして薄い青色の短いズボンを履いている、かなり動きやすい服装ではあるな。


「あ、イーリア、久し振りだね」

「よ、久し振りだね、水希、生きててよかったよ」

「死にかけたけどね!」

「あぁ、そう、それで隣の3人は? 巫女に神様に幽霊なんて斬新だな」

「俺が神だと気付いてたのか」

「そんなに異常な力を感じたら、流石にね」


力ってのは周りに出てるのか、今まで誰にも指摘されなかったんだがどうしてだ?


「何だか不思議そうな表情だね」

「よく分からんからな、なんで分かるんだ? 俺の周りはそんなの言わないけど?」

「そうだな、それは俺が力に敏感なタイプの妖怪だからだろう」


俺って、こんな容姿なのに俺なのか、少し違和感があるな。

しかし、力に敏感なタイプの妖怪なんているんだな。


「で、どうなんだ? 何であんたらはここにいるんだ?」

「調査に来てるんだ、いきなりこんなデカい山が出てきたら誰でも焦るさ」

「ふーん、景色が変わったとは思ったけど、やっぱり変わったんだな」


ふむ、大明山の妖怪達も一応気が付いていたんだな。

でも、行動をしてないって事はそこまで興味は無かったって事か。


「その、なんで調べようとか思わなかったんですか?」

「俺達みたいな山にすんでるだけの妖怪は興味ないよ、ま、天狗が動くかもと思ってたしな」

「でも、天狗なんて見なかったわね」

「そうなんだよな、あの好奇心の塊の天狗共が行動しないのはなんか変だと思ってんだよ」


普通なら天狗は動いていたのか、でも、行動していない。

しかし、前見た時にはそこまで異常があったようには見えなかったが・・・


「まぁ、何だ、調査をするんなら俺も混ぜてくれ、一応天狗のダチの事も気になるし」

「道案内してくれるんなら歓迎だぞ」

「あぁ、道案内はしよう、山には詳しいからな」


そして、俺達はイーリアの案内に従い、山を登った。

狭い獣道を進んだりした、全く、こんなの道に詳しい奴じゃ無いと分からないだろ。

本当にこいつが案内をしてくれて助かったぜ。


「まだ上がるのか?」

「そうだ、結構上だからな」


俺達がそのまま進んでいると、正面から何かが飛んできた。


「うわぁ!」

「うわ!」


イーリアは反射的にその飛んできた何かを思いっきりぶん殴った。

その一撃を受けた何かは地面に倒れ、動かなかった。

どうやらあの一撃で意識が飛んだみたいだ、威力ヤバいな。


「あー、ビックリした、何だよ・・・て、あれ? かえでじゃん、どうしたんだ?」

「い、痛ッたぁ・・・強烈・・・あ、イーリア! 何でここに!?」

「天狗が動かないから調べようと思ってな」

「あぁ、それは大天狗様達が困惑して指示が来ないんだよ」


大天狗か、明らかに天狗の上司的な存在っぽいな。

つまり、今天狗が機能してない理由は大天狗のせいか。


「ふーん、やっぱりあのインテリ馬鹿共は役に立たないな」

「言い過ぎだよ、確かに禍津神騒動の時も役に立たなかったけどさ」


この妖怪も禍津神の騒動の事を知ってるのか、ふむ、まぁ、良いか。


「だろ? やっぱりああいう無駄に偉そうな奴らは駄目なんだよな」

「だから言い過ぎだって・・・て言うか、後ろの人達は?」


あ、気が付いたか、今まで俺達をのけ者にして話を進めてたのにな。


「俺は四宮の神だ、こっちはその巫女、茜だ」

「神様!? まだいたんだですね、どうも、山撃やまうち かえでです」


ふむ、やっぱり妖怪の名字ってのは斬新なんだな、山撃ってあまり聞かないからな。


「それで、何のためにこの文月山ふづきさんに来たんですか?」


ここは文月山って言うのか、ふむ、文月山の方が言いやすいかな。


「調査のためだ、この山がいきなり出てきたからな」

「あ、やっぱり場所が変わったですね」

「後、あたいは聞きたいことがあるんだけど」

「水希ちゃん? どうしたの?」

「うん、なんで楓は急いで飛んできたの?」

「あ・・・忘れてた、確か大きな丸太を振り回す妖怪から逃げてたんだった」


楓がそう言い終わったとき、後ろの木が吹き飛び、そこに大きな丸太を振り回す化け物が出てきた。

今まで見てきた妖怪は結構人型だったが、こいつは完全にゴリラだ。


「は、初めてです、こんな妖怪」

「ふーん、こんなのがいたんだ、面白い、俺が相手になろうか」


そう言うとイーリアがそのゴリラの化け物の前に立った。

体格差的にはイーリアが不利だが、まぁ、こいつの力を見る良い機会かもな。

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