眠れぬ夜の小さな悩み
茜が初めて1人で妖怪退治に出たが、結局は失敗だった。
今は午前3時ほどの時間で、神社にいる、茜は風呂だ。
俺は睦月が気になってることを聞くことにした。
「で、気になった事って?」
「あの妖刀の他に幽霊か妖怪かが居てね、それが気になるの」
「何でだ?」
「簡単よ、今、この世界は妖怪を恐れている人間は少ない、なのにそんな奴が現れたのが異常なの」
妖怪は人々のイメージで出来ている、神とと違うのはそのイメージを
更に強化する事が無い、つまり、妖怪は人のイメージで強くはなれない
それが神と妖怪の違うところ・・・まぁ、それは今は関係ないか。
「・・・ふむ、そうだな・・・あ、でも1つ可能性があるぞ?」
「何よ」
「結界が広がって外の妖怪も入ってきたって可能性だ」
「あぁ、確かにその可能性はあるわ」
現在、この周辺は外の世界の穢れを弾くために四宮神社を中心に結界が張ってある。
それが四宮の神、つまり、俺に対する信仰の力によって日々、広がっている。
最初は遅かったが、1度広がり出すと意外と速い勢いで大きくなって言っている。
と言っても、1日にちょっとずつだけどな。
「しかし、と言うことは、外にはまだ人間が生きてるんだな」
「どういう意味?」
「妖怪は人間が居ないと存在できないからな、長い間外に人間がいないとなると
外の妖怪も全滅してる」
「そういえば・・・そんな事が書いてある書物があったわね」
「あぁ、もしかしたら、神様もいるかもな」
「まぁ、いるでしょうね」
妖怪がいると言うことは、神様も存在している可能性が非常に高い。
なんて言ったって妖怪は人間のイメージの負の部分が具現化恐怖とか未知とかな。
だとすると、人間の憧れや救いの存在である神も存在していると言うことだ。
「まぁ、だからといって急速に広げることは出来ない、今はあの妖刀を止めないといけないからな」
妖刀の妖怪・・・茜じゃ厳しそうだな。
どうするか、俺が直接出向くと色々とヤバいんだよな
下手に力を使うとこの付近の人間まで吹き飛ぶしな。
茜が神降ろしをするしかないだろうな。
「はぁ、温かかったです」
「あ、出てきたか」
茜が風呂から出てきた。
その後すぐに花木と久里も出てきた。
「そんじゃ、寝るか」
「そうね、眠たいし」
「じゃ、おやすみ」
「お休みなさいね~」
俺達は奥の方の部屋で眠った。
一応花木とかの部屋もあるんだ、四宮神社を広げたときにな。
俺が自分の部屋で寝ようとしたときに襖が開いた。
「えへ、えへへ、あ、あの、い、一緒に寝てください!」
茜だった、どうにも睦月が言っていた幽霊か妖怪を見て
怖くなったようで、俺の所まで来たようだ。
「良いけど、なんで俺なんだ?」
「いや、そのですね、圭介様が1番頼りになるから・・・」
「そうか、嬉しいこと言ってくれるな、まぁ、良いさ、ほら一緒に寝てやる」
「ありがとうございます!」もぞ
初めてかもな、茜と一緒に寝るのは、いや、気が付いたら布団に潜ってたってのは
よくあるし、初めてじゃないか。
「あ、あの、手をつないでください・・・」
「なんで?」
「いなくなったら嫌ですから・・・」
「いなくなるわけないだろ?まぁ、握ってはやるが」
「ありがとうございます!」
何だか、娘と一緒に寝てるみたいだ。
いや、血は繋がってないが、もう娘みたいなもんか。
俺は茜の手を握り、ぐっすりと眠った。
と言っても、時間が時間だ、寝られるのは長くて3時間かな。
「・・・、圭介様?あの、起きてます?」
「ん?何だ・・・あれ?何か重いんだけど」
「確か、花木さんが入ってきて、兎状態で圭介様のお腹の上で寝てますよ?」
「ん?あ、本当だ」
俺が布団を少しだけ上げて、中を見てみると、そこには兎状態の4人が入ってた
どうも重いと思ったら・・・はぁ、寝づらい。
「なんでこんなにいるんだよ」
「寝るときにここが1番落ち着くらしいです」
「あぁ、なるほど、だからたまに兎が布団の中にいるんだな」
「あはは、圭介様も大変ですね」
にしても、せめて襖くらい閉めてて欲しい。
そして、俺は閉めようとしたが、その、上に乗ってる兎たちを動けない。
「あっと、茜、襖閉めてくれないか?俺は動けないし」
「分かりました、圭介様優しいですね」
「仕方ないだろ」
そうして、茜が襖を閉めようとしたら、キャンとキキが入ってきた。
「あ、駄目ですよ、ここは圭介様のお部屋で」
「いや、良いよ、どうせ兎も布団の中にいるし」
「はぁ、分かりました」
そうして、俺は結局兎3羽に狐1匹と茜と一緒に寝ることになった。
あ、キャンは茜と一緒に寝てる。
「じゃ、おやすみ」
「あ、その、待ってください」
「ん?」
「あの、私、圭介様に相談があるんです」
「相談?」
相談か、だから起こしたのか、まぁ、神様だからな。
巫女の相談くらいは乗ってやろう。
「何だ?言ってみろ」
「その、私って本当に四宮の巫女としてやっていけるんでしょうか・・・」
「そんな事を気にしてたのか」
「気にしますよ・・・ただ怖いだけの妖怪におどろかされて・・・
それで、妖刀の妖怪に全く歯が立たなくて・・・うぅ・・・」
どうにもかなり堪えているみたいだな・・・
「・・・あぁ、そんな事か」
「そんな事って!」
「最初から何でも出来る訳ないだろ?ゆっくりで良いんだ、お前は子どもなんだから」
「でも!でも!!」
「お前を支えてくれる奴は沢山いる、お前はそいつらに支えられて、ゆっくり成長しろ」
「でも、私は皆に迷惑ばっかり掛けて・・・」
「お前を支えてくれる奴はお前を嫌々支えてるわけじゃない」
「え?」
「皆お前が好きなんだよ、良い才能じゃないか、大切にしろよな」
「・・・はい!」
茜は少しだけ泣いているようだ・・・まぁ、悪い涙じゃないだろう
「さて、今日は寝るか」
「はい!」
そうして、俺達は眠りだした、しかし、少しは大人っぽくなったと思ったが
まだ子どもっぽいところもあるんだな、ま、それは今の状況が物語ってるがな。




