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神様に転生したので、スローライフを満喫します  作者: オリオン
青年期、第12章、協力体制
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順位の最終結果

そのまま順位の話が続いた。

やはり全員、自分が彼女達にどれ程信仰されているのか。

それが知りたいという感じだな。


「では、次は刀子」

「わ、私? まぁ、私は妖刀の妖怪。

 この4柱の中で誰を信仰しているのかと問われれば

 勿論、戦いの神である時音が2番目かな」

「ふぅ、やっと2位…」

「3位は?」

「後は割とどうでも良い」

「いやまってください。まさかの順位外!

 同率最下位とかですか!?」

「ま、まぁ…商売にも興味は無いし、料理にも興味は無い。

 知識とかも割とどうでも良いって思ってるし」

「あかんでそれは! 将来的に考えても!」

「と言うか、戦い以外に興味がある物はあるの?」

「えっと…鍛冶とか?」

「家事ならば料理を」

「…同じ言葉に聞えるけど、多分その家事と私の鍛冶は違う。

 刀を鍛えたり、作る方の鍛冶だ。私が言ったのは」

「あ……」


誤りをハッキリと言われたことにより、時江の顔がドンドン赤くなっていく。

もう真っ赤だ。周りとも視線を合わせられないという感じになってる。


「まぁ、口だけで言えば同じ様に聞えますしね。

 あ、因みに刀子さんのかじはこっちの鍛冶で

 時江さんが勘違いしたのはこっちの家事です」


そして、追い打ちを掛けるように時雨がわざわざ紙に漢字を書いて見せた。


「分かってるよ! それ位! わざわざ見せないでよぉ!」

「時雨って容赦ないわよね」

「全くや、性格悪すぎやろ」

「酷いですねぇ、私の何処の性格が悪いと?」

「全部じゃね?」

「酷くありませんかそれ」


いや、この言葉は確実にその通りだと思う。

だって、こいつは徹底的に性格が悪いからな。

そこまで性格が悪くて良いのかと言いたくなるほどに性格が悪い。


「まぁ、知識を与えるのは大事なので」

「一方的に押し付けるのは与えるじゃ無いけどね」

「……次行きましょう次」


言い返せなくなって逃げ出した! 叡智の神、良いのかそれで!


「…そ、ま、次ね」

「くぅ」


そして、逃げ出した時雨に対し勝ち誇ってるような表情の時音。

時雨は時音の表情を見て、少し悔しそうにしている。


「まぁ…次ってなると…キキちゃんは?」

「き、キキですか? うーん、2番目…2番目…

 では、長いお付き合いをさせて貰っている時音殿で!」

「む? 戦いに興味があるというわけでは無さそうね」

「いえ、茜殿をお守りするのに力が欲しいと感じておるのは確かです。

 他にはあのば…まぁ、サラ殿達を守る為にも必須ですじゃ」

「あのば?」

「さ、3番目は時江殿です! 前にお料理を教えて貰いったのですし。

 ご主人が美味しそうにキキが作った料理を食べてくれているのを見ると

 何だか凄く嬉しい気分になります」

「じゃあ…4番目は…」

「4番目は時雨殿ですじゃ」

「またうちが最下位か…」

「四宮神社にいる奴らは商売に興味が無いのかしら」

「現状に満足しとる奴は商売にはあまり興味を抱かんからなぁ。

 四宮神社で過ごしていると言うことに満足しているって事やろ」

「ですが、叡智がさっきっから低めなのは何故でしょうか…重要でしょうに」

「商売と同じ理由じゃ無いの? 現状以上に興味が無いから低めなんでしょうね。

 戦いが上位である理由は現状を維持するためだろうし」


それはあるだろうな。力は今を維持するためにも必要だ。

当然、上を目指すためにも欲しいと感じる部分ではあるが

やはり今を守る為に必須だと感じるのだろう。


力が無ければ奪われるだけ。だから力を欲する。

今を維持するために力を手に入れるように努力をする。

だから戦いの神である時音が上位に入っていると言う事だな。


「そう考えると、四宮の影響下にある一般人達は

 あんまうちを信仰してくれへんのかなぁ」

「私もですね…もっと多いと思うのに」

「あたしはまだ安全かな」


料理は万人受けするからな。

どれだけ安定していても美味い物を食いたいとは思うものだし

美味い物を食わせてやりたいと思うのも常だろう。


「ほんなら次はキャンはんやな」

「わっちも2番は時音様です。

 同じく茜様を守る為には必要ですしね。

 ついでに……えっと、力の弱い奴らを守りたいとも思いますし」

「ついでにの後の沈黙は何だよ」

「さ、3番目は叡智ですかね…あの馬鹿をからかうのに知識は欲しいです」

「おい馬鹿犬、あの馬鹿とは誰の事じゃ」

「言うまでも無いだろ馬鹿」

「き、貴様ぁ!」

「やんのかこの!」

「待て待て、お互いがお互いを守ろうとしてるくせに喧嘩するな」

「な、なんの事ですかえ!?」

「知りませぬ! そんな事は考えておりませぬ!」


どっちも凄い動揺してる。キャンとか最後の語尾が変な風になってた。

しかし、もしかしてバレていないとでも思ったのだろうか?


キキはあのば、と言ってた。これはあの馬鹿も守りたいという意味。

当然、キキが馬鹿という相手は決っている。


キャンもあの沈黙は明らかに不自然だし、ついでにと言うのも分かりやすい。

キャンはついでに誰々を守る。とは言わないだろう。

守りたい奴がいるなら、ハッキリとそいつを守ると言うはずだ。

だから、キャンがついでに誰かを守る。と言う意味合いで使うとすれば

表面上は仲の悪い振りをしているキキの事だろう。


「何で隠すんや? 普通に仲良さそうやのに」

「仲は悪いですし! 誰がこんな馬鹿と!」

「キキだって! こんな馬鹿犬なんて!」

「……え? でも、お姉様がお二人を仲直りさせたときに」

「あ、あれは!」

「おぉ、智恵おったんか」

「い、いましたよ…正確には今来たところですけど。

 はい、お茶です。お姉様と一緒に入れました」

「ありがとな」

「はい、どうぞ」

「ありがとさん」


話が長くなってきてたから2人が茶を持ってきてくれていたのか。


「と、とにかくわっちはこの馬鹿の事は面倒な奴と認識しています」

「キキもじゃ。こんな面倒な奴」

「ま、ええやろ、なら次の順位は?」

「あ、えっと…4番目は料理、5番目は商売です」

「やっぱりうちが最下位か、不味いでこれは」

「そもそもこっちに来てあまり時間経ってないからな。

 どう言う性格かも分からないし」

「あたしは一応稽古を付けてあげたと思うけど…ま、最下位じゃ無いなら良いか。

 じゃあ、次は妖精さん達だね」

「信仰ってよく分からないけど、どう言うことなの? 好きって事で良いの?

 あたしはそう言うの全く知らないし考えたことが無かった!」

「…ど、どう説明するべきかしら」

「ほら、今こそ出番やで時雨はん」

「そもそも考えてない相手にどうやって説明しろと」


サラが蓬けた表情のまま俺達の話を聞いている。

何か頭の上にハテナマークが見える気がする。

しかし、口元に右手の人差し指を当てて首をかしげてる表情は

何というか、何故ここまで馬鹿っぽく見えるのだろうか。


「え、えっとねサラちゃん…信仰って言うのは、好きって言う感じで…」

「じゃあ、1番は圭介! 大好き! 結婚するの! でも、結婚ってなーに?」

「し、知らないのに言ったの!?」

「うん、好きな人同士は結婚するって聞いたから」

「だ、誰から…」

「花木!」

「あ~、確かにそんな事を言った気がするね~」

「変な事教えてないだろうな? すぐに覚えるぞこいつは」

「変な事は教えてないよ~」


花木がそう言うならそうなんだろう。基本嘘は吐かないからな。


「で、でもねサラちゃん。信仰の場合はその相手が好きって言うか…

 その人。あ、いや、神様が司る…えっと、得意なこと? そう! 得意なことが

 好きなのかどうかって言う話なの! 圭介さんだったら全部得意で

 時音さんは戦うのが得意で、時雨さんは…か、考えるのが得意で

 時江さんはお料理が得意で、音時花さんはお金稼ぎが得意なの。

 信仰って言うのは、その人が得意な事が好きかどうかって言う意味なの」

「ん? 得意な事が好き? よく分からないけどあたしは考えられるようになりたいから

 時雨! 頭が良くなりたい! 後、お料理も茜と同じくらい上手くなりたい!

 刀子みたいに戦うのが得意になりたい! お金稼ぎはどうでも良い!」

「がふ!」

「ど、同率1位…って事?」

「んーん、圭介が1番!」

「…じゃあ、同率2位ですね…音時花さんを除いて」

「何でや! 何でうちだけ仲間外れやねん!」

「そもそもサラさんは商売興味なさそうですしね」

「あ、え、えっと。私はお金を稼ぎたいって思ってますよ!」

「ええんや同情は。お嬢さんもお金稼ぎはあまり興味なさそうやし。

 や現状に満足しとる人らはやっぱ商売に興味を抱かんなぁ」

「じゃあ、話の流れで四季はどんな感じ?」

「え? えっと…サラちゃんを守りたいので戦いを…

 次はお料理で……そ、その次が商売です! お金を稼ぎたいです!

 え、えっと…じ、神社をもっと大きくして沢山の人に来て欲しいです!」

「無理矢理何とか理由を出したって感じやな…」

「今回は大人しく引きましょう。最下位でも構いません」

「く、余裕かましおってからに…ま、ええことやけどな。

 現状に満足しとるって言うのはええことや。

 せやけど、今以上があるかも知れへんって事は覚えとった方がええで」

「分かりました」


これで全員聞いたかな。結果叡智と商売が人気が低いと分かった。

戦いは上位。料理は中間ほどの順位か。

まぁ、少し順当な順位と言える。

時音は合流して長いし、時雨は時江よりは長いけど性格に難がある。

時江はスパルタだが性格は問題無い。

音時花はさっき来たばかりだから順位が低いのも仕方あるまい。

実はこのランキングで最も悲惨な結果だったのが時雨というのは言わないでおこう。

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