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神様に転生したので、スローライフを満喫します  作者: オリオン
青年期、第10章、成果を試す模擬戦
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試練の再会

かなり騒がしい事になるかと思ったが、案外そうでも無かった。

理由は大体検討は付く、時雨の存在が大きいのだろう。

時音や俺は早々怒らないと分かっているから騒がしくなるが

時雨が居ると、それだけでかなりのプレッシャーになるからな。

何かしようとすると、言葉で大ダメージを貰う事になるからな。

だから、特に大きな問題も無く、1日が経過した。


「…はぁ、てかやっぱり1部屋に3人は多いと思うんだ」

「それは思いますね…でも、人が多いですし」

「殆ど人じゃ無いけどね」


俺は茜、葵と同じ部屋で寝る事になった。

ま、結構気心知れた面子だからな。


「人の数は…4人くらいかな」

「少ないわね」

「師匠も半分人間ですし、数えた方が良いのでしょうか」

「0.5位?」

「そうです!」

「いや、それは流石に…」

「そうだな、別存在だろ」

「それもそうですね…」


と言っても、それが入ったとしても人数は…5人だし。


「とりあえず、お料理をしてきます」


茜はさっさと厨房へ移動した。

そして、しばらく時間が経過し修行を開始する準備を開始した。


「今日はかなり大所帯だね、あたしも驚いたよ」

「あ、久里~」


丁度、準備を終わらせたときに、久里がやって来た。

これはありがたいな、流石に前回と同じじゃ味気ないと思ってたし。


「これは丁度良いわね、久里」

「な、何かな?」

「ちょっと手伝って」

「え? 何を…」

「戦って」

「へ!?」


久里の顔が青ざめた、あの感じだと仕方ないよな。

まるで自分と戦えと言ってるように聞えるし。

そんなの、どう考えても敵わないし。


「時音さん、少しは説明してください。

 そうですね、えっと、戦って欲しいのは

 茜さん達、巫女4人と戦って欲しいのですよ」

「さ、流石に1人で4人相手は…茜1人でも相当キツいだろうし…」

「あなたも説明不足じゃ無いの」

「いや、理解力が足りないだけ…」

「いや、説明不足だろう、そもそも話方が悪い。

 ここにいる巫女4人と、妖怪組4人で戦って欲しいから

 その妖怪組4人の面子に入って欲しいと言えば良いのに」

「長いじゃ無いですか、説明は簡素に分かりやすくが」

「確かに簡素だが、分かりやすくは無い」


大事な部分が抜けてるからな、時雨は大事な部分では無いと思ったのかもな。


「えっと、4対4だというなら…でも、面子はどうなるの?」

「えっとね、今計画しているのは、花木、あなた、キキ、キャンね」

「動物組なんだね」

「いやあの…わっちは茜様と戦うのはちょっと…」

「主の成長の手助けをするのも、下に付いてる奴の仕事よ」

「それは確かに」

「キキは問題ありません! 茜殿と戦うのも問題はありますまい!」

「なんでそんなに乗り気なんだよ…お前は…」

「私は2連続なんだね~」

「頭脳派はどうしてもね」

「花木が頭脳派って言うのは少し引っ掛かるかな」

「あらら~、久里も頭脳派を目指すのかな~?

 でも~、頭脳派は私だよ~」

「…普段の自堕落生活からは想像できないけど

 花木は相当だからね、本当にゾッとするよ」

「…え? 何か難易度が上がったような…」

「キキ、キャンは確かに神だから、相当な実力ではあるけど

 まだ生まれてそこまで経ってない小神だからね。

 信仰も殆ど無いし、そこまで圧倒的ではないわ。

 それよりも、戦闘経験が豊富なイーリアの方が危険度は上でしょうね」

「今回の問題はそこよりも…久里さんが参加したことだと思いますけど…」

「なんで? 久里ってそんなに強いの?」

「強いよ…相当強いよ…花木さんも凄いけど、久里さんも負けないほどに強いし」

「好敵手でもあるしね、お互いに強くなるのは当然さ」

「あはは~、私は親友としか思って無いけどね~」

「それはそれで酷いと思うよ…」


だが、花木も無意識に久里を意識している所があるし

自覚が無いだけで、久里の事はライバル視してるんだろうな。


「でも、神様と戦えるんだしあたいは良い!」

「実はキキとキャンの実力は私もよく分からないんだよね…

 いつもお互いに喧嘩をしている所しか見てないから」

「実を言うと、キキ自身も自分の本気がどれ程か知らないのですじゃ」

「じ、実はわっちも…本気を出す事はよくあるけど、キキ相手だけだし」

「ま~、1番危ないのは~、きっと私と久里だと思うよ~」

「あたし達の戦い方は断然特殊だからね、堂々と戦う事はお勧めしないよ」

「そうですね…」


茜は久里の実力を知っているからな。


「それじゃあ、本気で戦わせて貰うよ。

 あたしはこう言うのはかなりご無沙汰だったし」

「さっきも言ったけど~私達の戦い方は特殊だよ~

 一応、助言をしておくけど~、私と久里、キキとキャンは

 別の組み合わせだと考えて行動することをお勧めするよ~」

「間違いなく、あたし達の連携と、キキとキャンの連携は違うからね」

「わ、分かりました…警戒しましょう」

「どうやって動こうかな、あたいがキャンを倒そう!」

「止めた方が良いよ…水希ちゃんじゃ、花木さんと久里さんは無理」

「な、なんでそんな真剣そうな表情で言うの!?」

「事実だからだな、猪突猛進のお前じゃ、あの2人は突破できない。

 ずっと翻弄されて、最終的に力尽きるのがオチだ」

「うぅ…」

「さ~、楽しもうか~」

「頭脳派2人の戦い、とくと味わいな」

「…キキ達、いらない気がするのじゃ」

「奇遇だな、わっちもそう思う」


実際、あの2人を突破するだけで一苦労だろうからな。

と言うか、あの2人の背中合わせ、無駄に威圧感があるな。

お互いの表情も、完全にお互いを信頼し合ってる感じだし。

この2人の連携、冗談抜きで突破は困難だろうな。

1週間程度の修行期間で、果たしてこの2人を超えられるのか。


「…1ヶ月くらいに修行期間を延ばしてたほうが良かったかも知れないわね」

「果たして1ヶ月でも、あの2人を超えられるかどうか、疑問だがな」

「…あれ? あのお2人はただの妖怪ですよね? 風格が段違いなのですが?」

「妖怪でも上位でしょうね、間違いないわ」


本当、大丈夫か不安になってくるが…信じるしか無いか。

せめて、良い勝負はして欲しいところだな。

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