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神様に転生したので、スローライフを満喫します  作者: オリオン
青年期、第6章、夏へ向けて
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湖でのドタバタ

「ぷーかぷかぷか、ふんふふーん」


湖の上で浮かんでいるサラが下手な鼻歌をして泳いでいる。

やっぱり植物の妖精ってだけあって、水には簡単に浮くらしい。

泳ぎ方が下手なのに、それでも水に沈むことは無い。

服は普通の生地なんだが、そんなのお構いなしに受けるとはな。


「気持ちよさそうだね、サラちゃん」

「うん、気持ちいいよ、やっぱりたまには水も浴びないとね、カラッカラになるよ」


やはりたまには水を浴びないとからからになるのか。

でも、定期的に水浴びをしていれば暑い中でも動けるってのは便利だな。


「圭介様、お待たせしました!」

「ん? あぁ、戻ったか」


着替えを済ませてきた茜たちがこちらにやって来た。


「で、お前達、なんで賢子と同じ様な服装なんだ?」


全員賢子と似たような服装だ、まぁ、色は違うんだけどな。

茜は赤色、刀子は銀色、睦月は茶色っぽい服装になっている。

しかし、巫女服以外の茜を見るのは何だか新鮮な気がするな。


「しかし、巫女服以外の茜ってかなり新鮮だよな」

「そ、そうですか? じゃあ、その、どうでしょうか? 似合ってます?」

「あぁ、大丈夫だ色もお前にピッタリだしな」

「あ、ありがとうございます!」


かなり嬉しそうだな、ま、喜んで貰えたなら良いか。


「ケロケロ、良かったケロね、茜」

「あ、はい」

「ねぇ、キキとキャンは何処に行ったの?」


そう言えば、あの2人は何処かに行ったっきり戻ってきてないな。


「ケロ? 大きな波が来てるケロ」

「お、本当だ、湖で波なんて普通出ないだろうに」

「あー、なんか嫌な予感がしてきたぞ」


俺はその波が立っているに移動を始めた、そして、その場所にいたのは案の定あの2人だった。


「ふはは! キャンよ、いいざまじゃのぅ」

「ぐぬぬ! 離せ!」


そこではキキがキャンの後ろに回り、キャンを強く抱き締めている状況だった。

で、その抵抗で水が立っている・・・・はぁ、こいつらは本当に。


「お前ら、何をやっている?」

「おぉ! ご主人!」


俺に気が付いたキキがキャンを離して、こっちの方に泳いできた。


「で、何をしていたんだ?」

「キャンの奴めがキキを拘束してきたので反撃をしていたのです」

「ふーん、そうなのか」

「しかし、それから少ししてキャンの奴が尻尾が釣ったなどと言い放ち、動かなくなったのですじゃ

 しかし、尻尾で魚を釣るとは運が良いのか悪いのか分からぬ奴ですなぁ

 ですが、魚には逃げられてしまったらしく、尻尾にはついていませんでした」

「へ、へぇ」


つったってそう言う意味じゃ無いだろうに。


「キキ! な、なにを離してるんだぁ! お、溺れる!」

「なんじゃ? キャンよ、それ位泳げるじゃろう?」

「今度は足をつった! 泳げない!」

「なんじゃ? 今度は足に魚が食い付いたのか? お主は魚にモテモテじゃのう」

「だから! つったってそう言う意味じゃ! ぶく、本当に、た、助け!」

「はぁ、仕方ないな」


とりあえず俺は湖を泳いでキャンの所まで移動した。


「とりあえず掴まれ」

「す、すみません、圭介様」


キャンは俺の背中に捕まり、息を荒くしながらも安堵のため息をした。

とりあえずかなり焦っていたのは分かった、俺の耳元での素早い呼吸がそう言ってる。


「むむむぅ! おのれ馬鹿犬め! 私のご主人に背負われるなど! 羨ましいのじゃ!」

「じゃあ、お前もおぼれかけてみるか! この馬鹿狐!」

「キキは魚に好かれぬのじゃ、じゃからおぼれたりは出来ないのじゃ!」

「知るかアホ! この馬鹿!」


蓮の上にまで運ぶと同時に2人はいきなり喧嘩を始めた。

まぁ、いつも通りだな、とりあえずキャンも大丈夫そうで安心した。


「はぁ、喧嘩はするなよ、それとキキ、キャンのつったって意味を教えてやろう」

「わ、分かりました!」

「足が攣るって言うのは、足が痙攣を起した状態だ、足が痺れて動きにくくなるんだよ

 そんな事になったら、結構辛いんだぞ? 泳いでいる最中になれば致命的だな」

「そ、そんな事があるのですか?」

「あぁ、いきなりなる事があるが、入る前に運動をしていれば問題は無いんだがしてないのか?」

「・・・・は、はい」

「キキもしておりませんでした」


そりゃあ、足が攣ることもあるだろうな、てか、神様でも足は攣るのか

それとも、こいつらが未熟な神だからか?

後、獣の神だろうと足が攣る状態にはなるんだな、大部分は人の体だし当然かも知れないが。


「そりゃあ、足も攣るって、水に入るときは軽く運動をして入らないと駄目だ

 そうしないと、筋肉がいきなり仕事をする事になって痙攣を起す可能性が高くなるんだから」

「そうなんですか、人間の体は不便ですね」

「ですが、キキの体は問題なかったのです」

「どうせ走り回ってたんだろ? だからだよ」

「おぉ! 確かにキキは走り回っていました!」


やっぱりな、ま、その結果こいつは足が攣らなかったんだし、良い結果にはなっただろう。


「それじゃあ、茜たちと合流しよう、そうすれば誰かが溺れても救助できるからな」

「そうですね」


俺達は茜たちに合流したが、そこには蓮の上で息を荒くしている茜の姿があった。


「どうしたんだ?」

「け、圭介様、じ、実は」

「茜がね、湖で溺れかけたのよ、足が攣ったらしくてね、で、賢子が助けたの」

「ケロケロ、ケロは泳ぐのは得意ケロからね、溺れかけたらケロに任せるケロ!」


やっぱりこう言う水場での遊びでは賢子が居た方が良いな。

しかし、なんで溺れたんだ? もしかして運動をしなかったんだろうか、今度から忠告しておこう。

そうしないとまた誰かが溺れそうになるだろうしな。

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