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神様に転生したので、スローライフを満喫します  作者: オリオン
青年期、第6章、夏へ向けて
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湖での水遊び

「よし、お前ら、今日は川に行くぞ」


全員の状態が悪いから、今日は仕方なく川に向うことにした。

ここで遊べば結構涼しいだろう、海はまだ早いしな。


「川ですか? 何で?」

「涼しむ為だ、暑いだろうし」

「そうですね!」

「涼しいところですか、楽しみです!」


とりあえず、この場にいる全員は川に行くことを決めたらしい。

まぁ、今回は向う場所は決まっている。


「まぁ、川と言ったが、どっちかというと湖だな」

「どっちでも構わない、とにかく涼しかったら良い」


と、言う事で俺は全員を俺の能力で瞬間移動させた。

俺達が移動した場所は蛙の里だ、ここなら涼しいからな。

周りは湖、足下は蓮だからな。


「蛙の里ですか! 確かにここなら涼しいですね!」

「そうだろう?」

「ケロ? 随分と大所帯ケロね、何かご用ケロ?」


移動した場所には、丁度賢子が立っていた。

偶然なんだろうが、結構凄いな。


「あぁ、涼しもうかと思ってな」

「ケロケロ、確かにここは涼しいケロからね、ゆっくりしていって欲しいケロ!」

「ぬぉぉぉ! 遊ぶのじゃぁぁ!」


俺が賢子と話し終わったくらいに、キキが暴走して蓮の上を飛び回った。


「この! 自分だけで遊ぶな! わっちも遊ぶ!」


そう言って、キャンは走り出したキキを嬉しそうに追いかけた。

本当にこう言う所をみるとあの2人は仲が良いと言うことが分かるな。


「涼しいですね、でも、泳ぐための服がありませんね」

「ケロケロ、服のままで泳げばいいケロ」

「いや、私達の服はあなたの服みたいに高性能じゃ無いのよ

 私達は泳ぐのは苦手だし、服のままで水に入ると服が水を吸って重くなるのよ

 そんな状態じゃとてもじゃないけど泳げないわよ」

「ケロ、人間の服は不便ケロねぇ、じゃあ、ケロの服を貸すケロ」

「サイズがあるんですか?」

「茜の服の大きさしか無いケロ」


賢子と茜は結構身長も似ているからな・・・・そこ以外もそっくりだし。

刀子の身長は茜よりも少し大きく、別の所も大きい。

キキ、キャンは小学生くらいの身長しか無いからな。

睦月も同じ様に6歳程度、賢子の服が合うわけがない。

サラと四季も同じだ、まぁ、サラはもうすでに水にダイブしているけどな。


「うっひょー! 気持ちいい!」

「まぁ、サラは妖精だからな・・・・あの服は普通の服だが」


折角縫ってやった服でダイブとか何考えてるんだか。

まぁ、あいつはそんな事を気にしそうに無いが。

いつも思いつきと、その場の気分で行動してそうだしな。


「サラちゃん、溺れなければ良いんですけど」

「ケロケロ、問題ないケロ、この湖はさほど深く無いケロ」

「そうなんですか、結構深いと思ったんですけど」

「ケロ達はそんなに深く潜水しないケロ、だから浅くしてるケロ」

「浅くしてる? どういうことだ?」


元の場所にこの里を作ったとすれば、その後に浅くする方法なんてあるんだろうか。


「普通は出来そうに無いよな、結構な労力だろうし、この里にそんな技術は無さそうだ」

「ケロケロ、ケロ達の能力を侮るなケロ、簡単な話ケロよ、水底から水面まで結構な大きさの

 植物を生やしてしまえば、何の問題も無いケロ」


なるほどな、確かに蓮の上に里を築き上げるほど強度がある植物を作り出せるんだ

湖底から大きな植物を生やすことくらい容易に出来るか。

それなら、あまり労力も掛らずに湖を浅くすることも出来そうだな。

・・・・まぁ、そんな植物を生み出す方が大変そうだけど。


「ケロ、とりあえず皆の服を探すケロ、服屋さんもあるから問題ないはずケロ」

「服屋なんてあったの?」

「人間達の行動をみて、ケロ達も服屋みたいなお店を取り入れることになったケロ」


ふーん、人間の里が広くなって人間の生活を近くで見れるようになったからか

それでそこから色々と取り入れたって感じか、雰囲気は殆ど変っていないが。


「ケロ、それじゃあ、圭介はここで待っているケロ」

「まぁ、構わないぞ」


仕方ない、とりあえず俺はここでサラが溺れないように注意するか。

キキとキャンは問題ないだろうが、こいつは普通の服だからな。

と言っても、妖精が溺れた程度で死ぬとは思えないが。


「じゃあ、圭介、サラ達を見ていて頂戴ね」

「分かってるよ、最初からそのつもりだ」

「すみません圭介様、すぐに戻ってきます」

「ゆっくりで大丈夫だぞ」


茜たちはその後、賢子に案内されて見せに向った。

その間、俺はサラ達が溺れないようにみていることにした。


「あはは! 四季もおいでよ!」

「サラちゃん、私達の服だと溺れちゃうよ?」

「大丈夫だよ! 溺れないって!」

「サラちゃんはそうかも知れないけど、私は土の妖精だから泳げないの」


土の妖精って泳げないのか、理由は何となく分かるけど。

土は水に落ちたら沈むからな、その妖精なら四季も溺れるか。


「大丈夫だよ! 泳げるって!」

「う、うぅ・・・・分かったよ、す、少しだけ」


サラに説得され、四季はゆっくりと湖に足を伸ばした。


「ちゅめた!」

「あはは! ちゅめた! だって! あはは!」

「うぅ、ちょ、ちょっと噛んだだけだよ、本当に冷たかったんだから」

「あはは! ほらほら、早く入りなよ」


四季の方に近寄り、あいつは四季の腕を引っ張り始めた。


「わぁ! ちょ、ちょっと待って! まだ心の準備が出来てない!」


まだ泳ぐ為の心の準備が出来てないらしく、四季は必死に抵抗しているのだが

サラの方も一切諦める気配がなく、ずっと引っ張り続けている。


「そんな事言ってたら、何も出来ないよ? 準備も何も動かないと意味ないし」

「いやいや! 落ち着かないと何も出来ないって!」

「たかが泳ぐだけだよ? ほらほら」

「わぁ! わぁ! ちょっと! ま! あ」


サラに引っ張られて、四季は蓮から足を滑らせ、湖の方に頭から落ちていった。


「うわぁぁ! 溺れる! 冷たい! ひゃぁぁ!」

「おぉ! 自分から飛び込むなんて!」

「サラちゃんが! ごぼぼ、引っ張ったから!」

「あはは! えい!」


サラが四季の方を指差すと、その場所に大きめの植物が浮いてきた。


「はぁ、はぁ」


その植物を確認して、四季はその植物を掴み、溺れるという状態を回避した。

本当にはらはらさせてくれるんだから。


「うぅ、し、死ぬかと思った」

「死なないよ、それでどう? 気持ちいい? 楽しい?」

「・・・・う、うん、気持ちいいかな・・・・あ、ありがとう」


四季のお礼に対し、サラは満面の笑みで返した。

まぁ、大事に至らなくって良かったが、サラの奴はもう少し色々と考えて行動してほしいものだな。

でも、四季にとっては良い結果になったし良かったか。

ああいう思いつきだけの行動も、たまには良い結果に繋がるらしい。

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