後半戦
後半戦はかなり賑やかになって来た、これからは2人以上同時に出るようになって来た。
次に出て来たメンバーは擂と楓だった。
「ふむ、新しい物を着るのも面白い物だな」
「そうですね」
擂の服装は紅葉の刺繍がしてある、動きにくそうな感じの和服だ。
楓は紅葉をした葉っぱが散っている様が刺繍されている。
ただ、擂の着物に比べれば比較的動きやすい感じだ。
「何だか雰囲気良いですね」
「そうでしょう? やっぱりあの2人は渋い感じの着物が似合いそうだからね
天狗装束も良いんだけど、やっぱり和服が無難だと思ってね」
まぁ、実際落ち着いた雰囲気の擂には和服とかが似合うだろうし。
「まぁ、確かに新鮮な感じで良いな」
「そうでしょう?」
「それじゃあ、次はこっちか」
「そうね」
さて、今度はどうしようか、残っているのは刀子、羽衣、兎梨、卯実、久里、サラ、四季位か。
「それじゃあ、次はサラと四季だな」
「分かった!」
「分かりました」
2人は俺の指示に従い、舞台裏に入った、そして、結構時間が経ち出て来た。
「やほー!」
「うふふ、可愛いです」
サラの服装は緑色のシャツに薄い緑のオーバーオールだ。
一応、そのオーバーオールにはちょくちょく草木を刺繍している。
しかし、こうやって見てみると・・・・何処かの永遠の2番手みたいな感じに見える気がする
まぁ、帽子と髭は生えてないし、おっさんじゃなくて女の子だけどな。
「うん! 動きやすい!」
「私のはどうかな?」
四季の服装は薄い茶色に緑色の線が入ったキャミソール
茶色寄りの短いスカートに、スカートの先端には薄緑の線が入っている。
この線は単純に植物をイメージしている感じだ。
「ふむふむ、全体的に幼い雰囲気ね」
「見た目相応だろ?」
「まぁ、そうよね」
2人の見た目は全体的に幼いからな、それなら服装も見た目相応にしないとな。
まぁ、四季は少しくらい大人っぽい服装でもいい気はするんだが
でも、サラに振り回される感じのイメージが強いせいで子供っぽい感じなんだよな。
こう、妹に振り回されている感じのあまり強く出れない姉って感じだし。
「いやぁ、2人とも似合ってますね」
「お前が言うんなら間違いないだろうな」
「そうね、それじゃあ、次はこっちね、そうね・・・・もう、面倒だし一気に行くわよ」
「え?」
「もう、皆同時に上がっちゃって! いちいち呼ぶの面倒だし、着替えた順で出て来なさい!」
あぁ、流石に何度も何度もこれだと飽きるんだろうな。
そんで、今回みたいな感じで出すってなるとファッションショーみたいな感じになるのか。
こう、何人も出て来て、手を振って戻るみたいな感じで。
「よし、じゃあ、こっちもだ! 皆、一気に行け!」
「最後の最後でやけになるのかい」
「でも、それはそれで面白そうだし、良いんじゃ無いかな~」
「お前はもう終わってるし、見る立場じゃないか」
「そうだよ~、だからどうでも良いの~」
「ハッキリ言うじゃないか」
「よし! 頭領様に私の可愛い姿を!」
「それは私よ」
「いやいや、私だって!」
そんな感じにワイワイと賑やかな状態でまだ着替えていないメンバーは入っていった。
そして、しばらく時間が経ち、何人も着替えてずらずらと壇上に出てくる。
「いやっほぉー!」
最初に出て来たのはくるみとミルクだった、2人の服装は全体的にもふもふしている。
犬っぽい感じを出そうとしているのかな、しかし、ミルクの服は随分と胸を強調してる感じだな。
「ミルクの服装どうなんだ?」
「ケロ・・・・あぁ、心が病んでしまうケロ」
「うぐぐ!」
「・・・・うぅ」
やはり胸が絶望的にない3人は開幕で大打撃を受けることになった。
見ている立場だからまだ良いのだが、もしも参加する立場だと笑顔がなくなってたことだろう。
「まぁ、最大の特徴は生かさないとね、その結果があれよ」
「特徴を生かした結果がこれか」
俺は隣で絶望的な表情を浮かべている3人の方をチラリと見てみた。
そんなに気にすることは無いと思うのだがな。
「それにしてもよ、お前も胸は無いのに動揺しないよな」
時音も胸は無い、そりゃあ、水希をイメージした感じで出来ているのだから
当然なんだけど、あいつも胸は無いし、でも、時音みたいな性格なら気にしそうだし。
「そりゃあ、私は神様で、姿形は自由自在だし」
そう言えばそうだったな、確かに神は姿は自在に変えれるからな。
それなら、胸の大きさとか自在か、でも、何故小さくしてるんだ?
「じゃあ、なんで?」
「そりゃあ、そこが多くても意味ないし、邪魔だし、動きにくいし」
「ケロ! これが勝者の余裕!」
「うぅ・・・・」
「はぁ」
「いや、落ち込んでいる暇があったら続きを見といた方が良いんじゃ無いか?」
「あ、そうですね」
そんなこんなで俺達はお洒落大会の続きを見た。
うん、丁度それ位のタイミングに次が出て来た。
次はチャイムだった、チャイムの服装は
黒い感じのキャミソール、黒い猫耳付の帽子、ズボンは黒い短パンだ。
当然、尻尾は出ているそうしないと窮屈だろうし。
「かなり活発な感じだな」
「猫だしね、こんな感じでしょう」
「まぁ、そうだな」
猫って何だかそんな風に活発なイメージがあるし。
で、次に出て来たのは刀子だった。
刀子は髪を後ろで留め、白い和服に赤色の羽織をしている。
下は男物の和服で赤色だ、男らしい感じにしてる。
「刀子さん格好いいですね!」
「似合いそうだったしな」
まぁ、予想通り刀子の服は結構似合ってる気がする。
刀を使うし、男らしい感じの口調だしな。
「ふむ、比較的動きやすいな」
そんな感じで凄い速度で回っていった、羽衣は花木と同じ様な服装で色は白、兎も刺繍している。
と言うか、卯実も兎梨も同じ感じの服装だからな、色合いは違うけど。
で、心桜は全体的に動きにくい薄緑色の服装だった。
耶麻はわんぱく少年という感じの服装だがフードが付いている。
イーリアはかなり動きやすい感じの服装で、腰に扇子があった。
香奈は賢子に似た感じの服装で、全体的に水色だ。
全体の服装はこんな感じだったな。
「いやぁ、面白かったわね」
「そうだな」
「・・・・所で、うちらの服は?」
「あなたの服は別に決めてないわよ」
「な、なんやって!? な、仲間はずれかいな!」
「安心なさい、私もよ」
「因みに私もよ、理由は?」
「睦月は最近姿変ったし、葵は参加するか分からなかったからだな」
「因みに私が水菜の服を作らなかった理由は、正直あなたは別に良いからよ」
「ふ、普通に酷いやないか!」
「だって、水菜だし」
何というか、水菜の扱いは結構雑なんだな。
まぁ、水菜だし仕方ないな、あいつだし。
「それじゃあ、お洒落大会はお終いね、じゃあ、残りの時間は盛大に楽しむことにしましょうか!」
「そうだな、よっしゃ、やるか!」
「じゃあ、楽しみましょう!」
そして、お洒落大会が終わり、俺達は残りの時間をワイワイと騒がしくすることにした。




