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神様に転生したので、スローライフを満喫します  作者: オリオン
青年期、第5章、四宮花見祭り
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見世物

花見はその後もかなり賑やかになった。

理由としては、俺達四宮神社のメンバーが何度か出し物を行なったからだ。

動物状態のキャンとキキが楽しく曲芸をしたり、茜が神楽を披露したりとな。

初詣の時ではここまで出し物は出さなかったし、新鮮だ。


「ふぅ、ふぅ、中々賑わいましたね」

「あぁ、そうだな、お疲れさん」

「ありがとうございます」


茜はかなり汗をかいている、やはり、あの神楽は中々疲れたと言う事だろう。


「やっぱり、神楽は疲れますね」

「そうみたいだな、その汗の量を見れば分かる」

「神楽は神に捧げる舞だからね、そんな苦も無く出来たら困るわ」

「分かってますよ、私も巫女ですから」


しかし、四宮神社の神楽は剣を使った舞のような物だったな。

戦神とかへ奉納する神楽ならば分からんでも無いが、四宮神社の神楽がこれってどうなんだ?


「なぁ、葵、四宮神社の神楽は何故剣を使った神楽なんだ? 戦神じゃ無いのに」

「神であるあなたが知らないってどうなのです? えっと、四宮神社の神楽が剣舞の理由はですね

 四宮の巫女は代々妖怪退治を生業とし、その退治に刀を使っていたのが理由ですね

 言うなれば、四宮の神に自らの勇を見て貰い、認めて貰う舞が茜がやった神楽、四宮剣舞」

「四宮剣舞ねぇ、ひねれよ」

「四宮の関係者のみに伝えられれば良いんですから、ひねる必要はありませんって」


まぁ、うん、一子相伝の舞の様な物だからな、確かにひねる必要も無いか。


「・・・・茜、今更なんだけどその剣舞はどうやって習ったんだ?」

「え?」


茜は自分でお祈りの事しか葵には習っていないと行っていた気がする。

なら、何処で剣舞を覚えたんだ? 習っていた所を見たことがない。


「それが、習ってないんですよ」

「どういうことだ?」

「四宮神社の神楽は代々違うんですよ、私も先々代に神楽を習っては居ません」

「ただ、書物には神楽の事が書いているんですよ、ですが、そこに書いてあるのは

 その神楽に関する心意気のみです、型などは一切ありません」


あ-、つまり四宮神社の神楽は代が変わるごとにいつも形が変わっていると言う事か。


「要するに放任主義だったって訳だな」

「そうなりますね、変化と自由の象徴である、万物の神ですから」

「おぉおぉ、大層な神様で」

「あなたの事よ? もう少し自覚しなさい」

「そんな事言われてもよ、全然ピンとこないし」


実際、俺はこっちに来てから何も分からないままこんな長い間過してるんだし。

確かに四宮の神に関する書物は全部漁ったさ、でも書いている事は結構バラバラだし

四宮の神が本来どんな神なのかも分からない、それなのに変化と自由の象徴とか言われても分からんさ。


「わぁー!」


俺がそんな事を考えていると、出し物の台の方から大きな歓声が聞えてきた。

どうやら、誰かが上がったようだな、一体何をするんだ?


「今度はなんだ?」

「お、刀子じゃないか」


台の上に上がっているのは刀子だった、あいつ何をするんだ?

手に持っているのは刀だけだが・・・・っと、よく見てみたら台の外に水希が居る。

水希は石や小さな木材、大きな木材と色んな物を手に持っている。

これ、もしかして水希が投げた物を刀子が切るとか、そんな感じか?


「それでは、行くぞ!」

「はいはーい! 最初は、この少し太い木! 切れるもんなら切ってみろ~! てりゃぁ!」

「な! 全力で投げるなぁ!」


そんな事を言いながらも、刀子は水希が全力で投げた木を一刀両断にした。


「おー! やるぅ!」

「お前! 話していたことと違うじゃ無いか!」

「そうだったね、それじゃ、次は普通に」

「よしよし、それで良い!」


今度はゆっくりと投げられた木材に対し、刀子は素早い刀捌きでその木材を攻撃した。

ただの一撃じゃ無いと言うことは。


「おぉ!」


刀子が切った木材は地面に落ちると同時に綺麗に切れて、犬の形の彫刻が出来た。

はぁ、あんな器用な真似が出来るんだな、あいつ。


「へぇ、凄く上手いわね、凄いわ刀子」

「面白い隠し芸だね」

「だな」


その光景を俺達の近くで見ていた睦月達はかなり面白い物を見た様な目をしている。

実際、あの技はかなり面白いからな、瞬間的に木材を切り出して犬の彫刻にする技か。

修行をしていたのは知っていたが、まさか6年でここまで器用になるとはな。


「刀子さんも器用になりましたね」

「そうだな、前まではただ切ることしかしなかったのにさ」

「はい、今では切るだけじゃ無くて、ああやって形も削り出せるんですから」

「流石は妖刀の妖怪だな」


でも、もはや今は妖刀と言うよりもただの名刀なんだけどな、妖しい雰囲気も殆ど無くなってるし。


「あはは! 面白い! それじゃあ、あたいからの挑戦状! あたいの攻撃を何処まで止めれるかな!?」

「はぁ!? な、何を!?」

「あはは! あったれ-!」

「なぁ!」


どうやら刀子の技を見て興奮したようで、水希は大量の木と時々石を刀子に投げ出した。

これ、かなりヤバい気がする・・・・下手したら、花見客にも被害が!


「この! ふざけるな!」


刀子は刀を抜き、飛んできた木材と石材をきり、花見客の方に飛ばないように叩き落とし始めた。

しかし、流石の刀子でもこの複数の投擲を全部弾けるわけも無く、何個か外に出てしまっている。


「きゃん!」

「きゅーん!」


その外れた木材、石材は周りで待機していたキャンとキキが対処して弾いてくれている。

一応、休憩時間中の羽衣もその流れ弾を防ごうと頑張ってはいるのだが。


「いて、あぁ! あう!」


守ろうとする度に、自分の後頭部に当たったり、転けたりしてボロボロだ。

なんか、あいつはああいう不憫な目に良く遭うな、初めて会ったことの花木みたいだ。


「あはは! あたいの攻撃を全部防いだ! すごーい!」

「はぁ、はぁ、こ、このクソ巫女がぁ!」

「わぁああー!!」


かなり散々な事になったはずなのだが、そうやら観客にはこの芸はかなり受けた様だった。

全員、ものすごい歓声を5人に与えている。


「すげー! かっけぇー! 殆ど弾き落とした!」

「あのワンちゃん格好いい!」

「あの狐も凄かったぞ!」

「結構ボロボロね、そんな役なんだろうけど大変だったわね、羽衣さん」

「巫女のお嬢ちゃんも凄い投げっぷりだったぜ!」


あいつらはそんな状況にキョトンとしながらも、今回のあれは見世物だという事にして

刀子は台の上で深々とお辞儀をして、台から下りた、こう言うのを怪我の功名というのかね。

でも、水希は時音のありがたいお説教を食らいそうだな。

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