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神様に転生したので、スローライフを満喫します  作者: オリオン
青年期、第2章、妖精2匹と巫女の異変
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居候組で神社の家事を

俺は四宮神社の居候組を全員集めて、今回の事を話す事にした。


「どうしたんだ? 私達を集合させるなんて」

「とりあえず、お前らにはこれからしばらくの間、手分けして家事をしてもらおうと思ってな」

「家事? よく分からないけど、何でもやってみせるよ!」

「サラちゃん、大丈夫かなぁ・・・凄く不安だよ・・・」

「まぁ、とりあえず、サラには見張りを付けるし、大丈夫だろう

 それじゃあ、とりあえず、分けるぞ」


俺はこいつらのチームを分ける為に指示を出した。

メンバーはサラ、花木の2人はとりあえず洗濯物を、刀子、四季は料理を

キキ、キャンは周りと軽く強力しながらの掃除だな。


「こんなメンバー分けだ」

「なんで私まで入ってるの~?」

「お前も居候だがらな、殆ど」


花木は何だかんだで毎日の様に四宮神社に来ているからな。

羽衣達は自分達の家とかで休む事があるらしいが、こいつだけは毎日だし。

しかし、住処に戻ってこない頭領を持って、大丈夫なんだろうか、化け兎たちは。

久里は部下達と一緒に行動していることが多いのにな。


「ぐぬぬぅぅ・・・ご主人の指示ならば致し方ないのだが・・・何故、何故こやつと・・・」

「それはわっちのセリフだ、この間抜け」

「何を! キキは来れでもお主よりも一歩先にいるのじゃぞ!」

「そうだな、馬鹿さ加減とかじゃあお前に負けてるな、わっちは」

「ふ、そうでは無いのじゃ! 見よ! 馬鹿犬めが! キキの成長を!」


そう言うと、キキはあの時猛特訓した片足立ちをキャンに見せつけた。


「こ、これは! わっちが努力しても中々出来なかった! 片足立ちだと!」

「ふっふっふ、どうじゃ! これがキキとお主の違いじゃ! 思い知ったか! 馬鹿犬!」

「クソ! な、生意気なぁ! 馬鹿狐の分際でぇ・・・ってか! 犬じゃ無いってのぉ!!」

「何を! 狼など犬じゃろうが!」

「狼は犬なんぞじゃない! 犬なんかと違ってプライドがあるんだよ! プライドがぁ!」


・・・あの2人を同じチームにしたのは失敗だったか? いや、でも、仲良くなるきっかけを作りたいし。

でも、あの様子だと、仲良くなるなんてあり得るのか?


「あーっと、お前ら、静かにしろ、喧嘩はするな」

「そうだよ、喧嘩は良くないよ!」

「む、むぅ・・・ご主人と茜様の指示と言うのなら、止めまする・・・」

「茜様、圭介様、すみませんでした・・・」


俺達が止めるとすぐに止まるんだよな、尊敬されてるのか、怖がられてるのか。

あ、いや、どっちでも良いか。


「まぁ、とりあえず、こんなメンバー分けだ、あ、刀子と四季は協力して料理しろよ?」

「分かってるよ、切るのは任せてくれ」

「じゃあ、私は刀子さんが切った食材を料理しますね」

「それでいい、あと、刀子、先に言っておくが、あまり切りすぎるなよ?」

「分かってる、流石に限度は覚えるさ」


さてと、これでとりあえず、全員に指示を出すことは出来たな。


「じゃあ、各々始めてくれ、何か分からないこととか、難しい事があったら俺に言ってくれよ」

「分かった!」


俺の合図で全員が俺が指示を出した場所に移動していった。

サラと花木は境内に、刀子と四季は台所に、キキとキャンは喧嘩しながら掃除を始めだした。


「まぁ、あの居候組を使うって案は流石よね・・・所で、あなたは何をするの?」

「指示だな、何か分からないこととかがあったら俺が動いて細かく指示をする」

「じゃあ、全員の声が聞えるこの場所にいるのかしら?」

「まぁな、その方がすぐに動けるし」

「あ、そうだ、圭介様、お茶を入れてきますよ」


ゆっくりと立ち上がろうとした茜を隣で座っていた水希が止めて、座らせた。


「駄目駄目、茜は休んでないと! 大丈夫だよ! お茶はあたいが入れてくるからね!」

「あ、水希ちゃん!」


水希は元気良さそうに、茶葉が置いてある棚の方に走っていった。

茜がいつもあそこから茶葉を出しているのを見ていたのか。


「さてと、それじゃあ、私は茜の代わりに巫女の仕事が出来る奴を探してくるわ」

「あぁ、頼む」


時音が少し立ち上がり、瞬間移動をした。

そして、少しだけ経ち、時音が四宮神社の境内に現われた。


「連れてきたわ」

「随分速いな・・・」

「・・・まぁ、茜が大変だって言うんなら、手を貸すんだけど、なんで私なの?」

「・・・あたしまで連れてこられるとは、現場の指示とか大丈夫だと良いんだけど・・・」


時音が連れてきたのは、睦月と久里だった。

しかし、なんでこの2人なんだ? いや、睦月は分かる、茜と長い間一緒に居たんだからな。

巫女の仕事とか、そういうのには詳しいだろう、だけど、久里を連れてきた理由は何だ?


「時音、なんでこの2人を連れてきたんだ? いや、睦月は分かるんだけど」

「簡単よ、まず、睦月はあなたが思ってる通り、茜と一緒に巫女の仕事をしていたから

 で、久里を連れてきた理由は」

「理由は?」

「単純に最近四宮神社に来ないからよ、だから連れてきた」


・・・そう言えば、久里って最近こっちに来てなかったな、理由は分かるんだけどな。

最近、村を大きくしているし、その指示で忙しいからだろうし。


「まぁ、確かにあたしは最近ここに来てなかったね、でも、まぁ、やっぱり久々に来ても良いもんだ

 安心出来る、仕事場から無理矢理引っ張られた時は焦ったけど、ま、まぁ、感謝するよ」

「それで良いわ、じゃあ、そのお礼として、しばらくの間、茜の為に働きなさい」


言い方がド直球だな、茜がものすごい驚愕してるぞ。


「任せなよ、化け狸の頭領、久里の実力を見せてあげるよ」

「随分とあっさり了承したな、少しは考えるとかは無いのか?」

「困ったときは助けるってのがあたしの信念でね、それに、久々にここに来れて、単純に嬉しいしね!

 そんな場所の仕事だ、良い息抜きになるだろうさ」


仕事をせびられているのに、良い息抜きになるってどうなんだよ。


「あの、久里さん、気持ちは嬉しいんですけど、久里さんもお疲れでしょうし、休んでくれても・・・」

「大丈夫だよ、ここに来ただけで、あたしの体力は回復したからね」

「便利な体ね、じゃあ、精々役に立ちなさい」

「言っておくが、あたしはあんたの指示に従うわけじゃ無いんだ、そう命令するな」


久里が時音の方を軽く睨み、そう言い放った。

そう言えば、久里は気に入らない場合だとすぐに起こるんだよな。

もしかして、時音のあの言いぐさに少しキレたか?


「結構な眼力ね、ま、安心しなさい、私はあなたに命令をするわけじゃ無いわ」

「それで良い、あたしに命令しても良いのは、茜か圭介か花木くらいだ、願い事なら誰でも聞くけどな」

「そう」


何とか喧嘩になるのは避けれたな、時音が温厚な奴で良かった。


「それじゃあ、久里、とりあえず、睦月と協力して参拝客の厄払いとかをしてくれ」

「あいよ、任せな」

「私の巫女装束はどうすれば良いの? 茜のお古を着れば良いのかしら?」

「あぁ、それで良い、取ってあるしな、キャンとキキの服として」

「じゃあ、あの2人の部屋にあるのね、取ってくるわ」

「じゃ、あたしは今の茜の巫女装束で良いかな、着れそうだし」


久里と睦月は巫女装束を着て、四宮神社の参拝客への厄払いを始めてくれた。

久里は自分の力で自分の耳と尻尾を隠しているため、ぱっとみだと、普通の人間だ。

その気になれば、茜に化けることが出来るそうだが、やらないらしい。


「とりあえず、これであっちも大丈夫そうだな」

「はい、2人が来てくれて助かりました、時音さん、ありがとうございます」

「いや、良いわ、しかし、あの久里って子、結構肝が据わってるのね、今まで気にもしなかったけど」

「あぁ、あいつは化け狸の頭領だし、肝は据わってるぞ・・・でも、完全じゃ無いけどな」

「そうなの?」

「あぁ、ま、完全な物なんて要らないけどな、それ以上進化が無い物って、寂しいし」


やっぱり、不完全な物が俺は好きかもな、あいつらと長い間一緒に居たから、そう思えるんだけど。

俺は水希が入れてくれた、かなり熱いお茶を飲みながら、そう思った。

しかし、熱いな、茜が入れてくれるお茶は、丁度良いんだが・・・やっぱり、そこは茜の方が上だな。

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