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神様に転生したので、スローライフを満喫します  作者: オリオン
少女期、第9章、神を中心とした騒がしい円
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畑仕事

今回は茜視点のお話しです

うーん、何だか私がやるって言ったのに、刀子さんばかりに働かせちゃってるな・・・

どうしよう、何だか情けないような・・・でも、確かに草刈りなら刀子さんの方が優秀なんだよね。

それにしても、ほんの少ししか経ってないのにもう畑の草を殆ど刈っちゃってるよ、早いなぁ。


「ふぅ、こんなもんか、でも、久々に良い運動が出来たかな」

「おぉ、早いのぉ、流石は四宮神社の妖怪さんじゃな」

「まぁな」


刀子さんは腰に手を当てて、自慢げにそう言った。

うん、本当に凄いよね、やっぱり妖怪の妖怪だよね。

私もいつかあんな風に刀を振り回せるようにならないと。


「それじゃあ、今度は種を植えるのを手伝ってくないか? 無理にとは言わんが」

「大丈夫です! 任せてください! 私は全く疲れていないので!」

「そうかい、じゃあ、頼むぞ、これがその種じゃ」


おじいさんは私に種を手渡してくれた。

よし、今度こそしっかりと種を植えて! 活躍しないと!


「種の植え方としては、畑の土に小さく穴を空けて、そこに植えておくれ

 じゃが、深く穴を空けないで、ほどよい深さにして、種を植えるんじゃ」

「分かりました!」


あまり深く穴を空けずに、ほどよい深さにして・・・えっと、これくらいかな。


「おぉ、上手いな、それ位の深さが1番じゃ」

「本当ですか! じゃあ、この深さに頑張って調整します!」

「あぁ、そうしてくれ」


私はおじいさんに言われたとおりの深さの穴をいくつも空けて、種を植えていった。

最初は難しかったけど、何度もやっていくうちに、少しずつ面白くなってきた。

コツも分かってきたし、やっぱり分かり始めると楽しくなるね!

前に圭介様がそんな事を言っていた気がするけど、本当にその通りだった。


「おぉ、呑み込みが早い子じゃ、流石は茜ちゃんじゃなぁ」

「えへへ、少し楽しいです」

「そうか、そりゃあ、良かったわい、そんじゃ、儂も頑張るかの」


おじいさんが慣れた手つきで種を植え始めた、やっぱりずっとやってると凄いなぁ・・・

私なんかじゃ、まだまだ足下にも及ばないかも、でも、頑張らなきゃ!

私もペースを上げて、種を植え始めた。

それからしばらく経ち、私達は無事に種植えを終わらせた。


「ふぅ、終わりましたね」

「そうじゃなぁ、これも茜ちゃんのお陰じゃ、ありがとうのぉ」

「いえいえ、気にしないでください、それじゃあ、私は別の場所に行ってきますね!」

「あぁ、少し待つんじゃ、お礼に家で取った野菜を渡す、四宮神社の神様と一緒に食べておくれ」

「あ、ありがとうございます! いただきますね!」


おじいさんは家に入り、野菜が沢山入っている大きな箱を渡してくれた。


「え? こ、こんなに沢山良いんですか? 流石に多すぎるんじゃ無いんですか?」

「いやいや、気にしないで良いよ、感謝の気持ちも入っておる、四宮神社にはお世話になっているからの」

「でも・・・」

「貰えば良いんじゃないか? それに、お礼は受け取らない方が失礼だぞ」

「うーん、そうですね・・・分かりました、それでは、いただきます!」

「あぁ、気を付けておくれよ」


私はおじいさんからお礼の野菜の箱を持った。


「それじゃあ、離すよ」

「はい」


おじいさんが手を離すと、もの凄い重さが!


「わぁ!」

「おっと、まぁ、私が持っておく、茜には厳しいだろうからな」

「あはは、ごめんなさい」


刀子さんが沢山野菜が入った箱を、私の代わりに持ってくれた。

やっぱり、私も鍛えないとなぁ・・・


「じゃあ、次は何処に行くんだ?」

「一旦、野菜を四宮神社に置きに行きましょう」

「そうだな、結構重いし」


私達が帰ろうと思って、四宮神社の方に歩き始めると、今度は四宮神社の近くの森から

大きな悲鳴が聞えてきた!


「なんの声!?」

「小さな女の子の声だな!」

「何だか分からないけど、急がないと!」


私は周りの事を忘れて、近くの森の方に走っていった。

悲鳴が聞えたって事は、もう襲われているかも!


「茜! 1人で行ったら駄目だ!」

「茜! 1人は無茶よ! 一旦刀子に合流して!」

「大丈夫! お姉ちゃんも一緒だから!」

「そうだけど! 私は人間相手だと戦えないって!」

「きっと妖怪だよ!」


私はお姉ちゃんと喧嘩をしながら、悲鳴が聞えた場所にやって来た。

そこでは、何だか凶暴そうな動物に今にも襲われそうな女の子がいた!

あの動物、多分狼だ! 早く助けないと!


「た、助けて!」

「今助けるよ!」


私は圭介様から貰った刀を抜いて、狼の方に走っていった。


「ぐがぁ!」

「えい!」


突進してきた狼に対して、私は刀で攻撃をした。


「ぐがぁ!」

「わぁ!」


だけど、狼は私の刀に噛みついて来た。


「うぅ、わぁ!}


そして、私はその力で振り回されて、刀を手放してしまった。

そのせいで、私は投げ飛ばされて、近くの木に当った。

せ、背中がもの凄く痛い・・・


「う・・・い、いたい・・・」

「がらぁ!」

「こっちに! 相手は狼、私じゃ触れる事が出来ない!」

「うぅ・・・体が動かない・・・」


私は思いっきり木のぶつかったせいで、意識が遠のいていく・・・

このままじゃ・・・食べられ・・・ちゃう・・・


「あなたまで、私を置いて何処かに行かないでよ」


何処からかそんな声が聞えてきて、目の前に人の影のような物が見えた。

だけど、私は意識を失った・・・・・・


「念の為に見に来て良かった・・・全く、考えるより先に体が動くなんて、馬鹿な子ね」

「やっぱりあんたか、助かったよ」

「あなたを助けたわけじゃない、私は茜を助けただけよ、じゃあ、茜を運ぶわ」

「分かった」

「はぁ、はぁ、茜! 何処だぁ! な! あんたは!」

「丁度良い、茜を運ぶのを手伝ってくれない?」

「分かった、任せろ」

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